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MAY/2020

「コロナ離婚」どう防ぐ? リモートワーク生活中の“夫婦のイライラ”解消法【ものすごい愛】

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コロナ離婚ーー。そんな言葉が生まれるほど、夫婦の在宅での過ごし方に悩みを抱える人が増えている。

緊急事態宣言が解除されたとはいえ、以前のようには外出ができず、ただでさえストレスがたまる日々。せめて夫婦で仲良く過ごしたいと思っても、価値観の違いでぶつかることが増えたりすると、つい相手にイライラしてしまうもの。

在宅勤務の推進などによって夫婦で家で過ごす時間が増えた今、一体どうすれば穏やかな生活を送ることができるのか? そんな疑問に答えてくれるのは、“恋愛相談のプロ”として活動するエッセイスト、ものすごい愛さん。

ものすごい愛

ものすごい愛

エッセイスト、薬剤師。心身ともにド健康で毎日楽しく暮らしている。最愛の夫との仲良し生活を綴ったツイートで人気を博す。AM『命に過ぎたる愛なし』、大和書房WEB『今日もふたり、スキップで』にて連載中。その他、様々なメディアにエッセイを寄稿。著書に『ものすごい愛のものすごい愛し方、ものすごい愛され方』(KADOKAWA)、『命に過ぎたる愛なし ~女の子もための恋愛相談』(内外出版社)がある◆オフィシャルサイト ◆Twitter:@mnsgi_ai

今回は、「自分ばっかり気を使って、相手の面倒を見ている」と怒り気味の読者の相談に、ものすごい愛さんにずばり回答してもらった。コロナ禍でも、夫婦円満をキープする秘訣とは?

夫婦でずっと一緒にいて、イライラ……

相談者

4月から夫婦で在宅ワークをしており、6月中もお互い様子見しながら自宅で仕事をする生活が続きそうです。家の間取りがリビングと寝室の2部屋なので、仕事をする部屋も寝る部屋も一緒です。必然的に夫とずっと一緒に過ごしているので、少し息がつまっています。

また、家では二人でなるべく楽しく過ごせるように、自炊に力を入れたり部屋をきれいにしたり気を使っているのですが、夫の方は特に家のことは何もしてくれないのでイライラしてしまっています。

とはいえ、逃げ場のない中で喧嘩はしたくないし、このモヤモヤする気持ちはどうしたらいいのでしょう……?

イライラするくらいなら、無理はしないで

生活環境が大きく変わり、「同じ空間に二人でずっと一緒にいるの、何だかしんどいな……」と感じる人が増えてきたように思います。

もちろん、「パートナーのことは大好きだし、一緒にいて楽しい」という感情は皆さんあるのだとは思いますが、それでも四六時中、さらには外に出ちゃ“いけない”状況だと、そりゃあストレスも溜まりますし、イライラもするでしょう。

これまでなら、外でいろんな人とコミュニケーションを取ることが刺激になって、そこでの出来事が夫婦の会話の一つになったりもしたでしょうし、たとえ家の中に不穏な空気が一瞬漂ったとしても、ちょっと一人で外出して喫茶店でコーヒーでも飲んで気持ちを落ち着かせたり、不必要な軋轢を避ける手段がありましたが、現状はそういうこともできないんですよね。

コロナ離婚

となると、家の中の雰囲気をできるだけ悪くしないように気を遣ってしまう、そのため不満や言いたいことを飲み込むようになる、不満を外に出せないからさらに自分の中でイライラが募り……という悪循環に陥ってしまっているかもしれません。

なるべく楽しく過ごせるようにと、自炊に力を入れたり部屋をきれいに保つように頑張ってらっしゃるの、とても立派だと思います。

それをすることで、自分のストレス発散になったり、気持ちの整理ができたりしているのであれば、どんどんやっていこ! と思うのですが、「私はこんなに頑張っているのに!」「相手のためにやってあげているのに!」とイライラにつながってしまうのであれば、無理に頑張らなくてもいいのではないでしょうか。

もしかしたら、旦那さんはそこまでの完璧さを求めていないかもしれませんし、「イライラするならむしろやらなくてもいいのにな……」と思っている可能性だってありますからね。

旦那さんが「完璧に家事をしろ!」と押し付けてきているのなら話はまた変わってきますが、最初は「相手のために」と思ってやっていたことが、だんだんと「どうして自分ばかり……」という考えにシフトしていくのは、あなたが一番に望んでいる「なるべく楽しく過ごしたい」とかけ離れてしまって、もったいないと思いますよ。

コロナ離婚

Twitterなどで「在宅勤務の夫に一日三食作らなきゃ!」と気負っている人を、たまに見かけます。

お子さんがいたり、旦那さんが激務で自分は専業主婦ということであれば、また事情は違ってくるでしょう。しかし、あなたのように夫婦共働きでお子さんもいないのであれば、そんなに完璧を目指さなくてもいいんじゃないかな?と思います。

もしも「おれのごはんは?」って聞かれたら、「自分で作れば?」と返したってなんの問題もありません。

健康な成人男性なんて、料理が不得意でもカップラーメンにお湯を注ぐくらいはできるでしょうし、コンビニでおにぎりを買うことだってできます。放っておいても、勝手にどうとでもやれますからね。

それに、たとえ一回くらい食事を抜いたところで、死にはしませんから大丈夫。

私もあなたと同じ状況ですが、ぜーんぜんちゃんと作ってないですよ! もちろん、ちゃんと作るときもありますが、面倒だからと作らないときもあります。ストレスの種になるくらいだったらやらない、という選択をしています。

小さな不満や要望も、ためこまずに共有する

コロナ離婚

とはいえ、「各自でやりましょう」とは提案できない、最低限やらなくてはいけない家事もありますよね。

乾燥機能付き洗濯機があって洗濯物を干す必要がなくなったとしても、乾いたものは畳んでしまわなくちゃいけないし、お掃除ロボットがあって掃除機をかけなくてよくても、床に置いてあるものは拾ってテーブルの上なんかに置かなくちゃいけない、など。

たしかに、最近の家電は優秀なので負担は減りましたが、それでもやらなくちゃいけないことはありますし、一つ一つは小さな作業でも、積み重なっていけば大きな負担にもなるでしょう。

それらを毎日、しかも自分“だけ”となると、やっぱりしんどいし、やってくれない相手にもイライラしますよね。

「パートナーが家事をしてくれない」というお悩みは、「言えばやってくれる」と「言ってもやってくれない」の二つに分かれると思います。相談文を読む限り、あなたが自ら進んで家事を担っているようなので、旦那さんに「これやって」「あれやって」とはまだ言っていないのではないか、と推察します。

だからとりあえずは、「食器洗って」「お風呂掃除して」と、やってほしいことをその都度相手に言えばいいのです。

ただ、「毎回言うのが億劫」「その都度指示しなきゃいけないのがストレス」という気持ちも分かります。でも、「気付いたらやって」というのは、非常に抽象的な表現なんですよね。

だって、汚いと感じるレベルや、家事をしなくちゃなと思うタイミングは、人それぞれ違うわけですから。

コロナ離婚

何度か「今これやって」と指示をして家事をやってもらうのを繰り返したあと、「いちいち指示を出すのも結構億劫なんだよね」という部分まで伝えて、「これからは洗濯かごがこれくらいまで溜まったらすぐ洗濯機を回して」「今後はわたしがこの家事をやっているとき、あなたはこの家事を片付けて」といったふうに、伝え方をシフトチェンジしていってはいかがでしょうか。

「閉鎖的とも言える空間で、嫌な雰囲気になるのは避けたい」という気持ちから、相手に自分の気持ちを伝えることを躊躇してしまう人もいると思います。

恐らく、あなたも「この状況で喧嘩はしたくない……」と仰っていますから、同じではないでしょうか。でも、ちょっと冷静に考えてみてほしいのです。

今、こういう生活になって見えてきた相手の嫌な部分や抱いた不満って、この生活が終わったらきれいさっぱりなくなり、以前と同じ生活をストレスなく送れるようになるのでしょうか?

一度抱いた不満というのは、簡単に忘れられないでしょうし、ずっと心のどこかで引っかかったままになるはずです。

だったら、この生活が終わったあとも楽しく仲良く暮らしていくために、小さな不満や要望は共有しておいたほうがいいのではないでしょうか。

だらしない生活をするのも、案外楽しい

“コロナ離婚”という言葉、最近はよく耳にしますよね。離婚自体は、わたしは別に悪いことだとは思わないんですよね。

「離婚しようか悩んでいて、今までずっと踏ん切りがつかなかったけれど、こういう状況になってより一層相手と暮らしたくないという気持ちが大きくなった」とか、「この生活になって相手の暴力的な部分が見えた、相手と離れる決断をすることができた」というのであれば、その決断に胸を張ってほしいと思います。

むやみに離婚を推奨するわけではありませんが、その決断が自分の人生がいい方向に向かうのであれば、それはそれで勇気ある決断ですから。

コロナ離婚

でも、「これからも一緒に生活をしていきたい」という気持ちがあるのなら、たとえ言いにくいことでも共有したほうが、長い目で見たときに夫婦のためになるのではないでしょうか。

ただ、今の状況って、とってもイレギュラーだと思うんですよ。

こういう事態になるなんて誰も想像していなかったでしょうし、環境が変わったことによる不便さや、将来に対する不安というのは、とてもじゃありませんが一朝一夕で解消されるものでもありません。

夫婦間で生じた不満の原因を都度究明し、歩み寄る努力をすることはもちろん大切なんですが、こういった状況では第三者のせいにしてしまってもいいんじゃないかな?と思います。

わが家では、「あーごはん作りたくない! でもこれは私が怠惰だからではない! コロナのせい!」「仕事が進まないのはぜーんぶコロナが悪いから!」なんて、自分たち以外のせいにしてガス抜きをしています。

そうやって、必要以上に自分やパートナーを責めないことも、今は必要なのではないでしょうか。

今のあなたに心がけてほしいのは、少し肩の力を抜くこと。身の回りや家の中を整え、規則正しく完璧に保つことも、居心地をよくする手段のひとつだとは思いますが、たまにはとことんくだらないことや、だらしない生活をしてみるのも、案外楽しいものですよ。

昼間からベランダで一緒にお酒を飲んだり、大きいバッドにプリンを作ってそのままスプーンですくって食べてみたり、丸一日家事をサボって床に転がってお昼寝してみたり。

「あ~こんな生活、だめだめじゃん~」と、ちょっとだけ褒められない遊びを、旦那さんと共有してみることを、おすすめします。

構成/一本麻衣 

書籍紹介

ものすごい愛

『命に過ぎたる愛なし 女の子のための恋愛相談』(内外出版社)
ものすごい愛/1,400円+税

ものすごい愛が、20~40代女性の恋愛相談に、大切な女友達に対するのと同様に愛を込めて回答!恋以前でも、片思い中でも失恋したばかりでも、道ならぬ恋に迷い込んでいても、恋人との関係に悩んでいても、婚活中でも、すでに結婚していても、必ず役立つアドバイスが見つかるはず!「命さえあれば、恋愛だってどうにかなる!!!」と、背中を強めにバシバシ叩いてくれる痛快で為になるエッセイ。

ものすごい愛

『ものすごい愛のものすごい愛し方、ものすごい愛され方』(KADOKAWA)
ものすごい愛/1,200円+税

「コンプレックスもあるし、過去にどうしようもない失敗だってある。人を憎んだこと、憎まれたことだって当然ある。それでもわたしが幸せだと胸を張って言えるのは、人を愛し、人に愛されるために、自分が生きやすいように環境を整え、自分の気持ちが楽になるよう工夫してきたから」。愛する人たちに愛されるために、自分と愛する人を肯定すれば人生はもっと幸せになる!

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