24
AUG/2020

木村カエラが語る“新しい自分”をスタートする心構え「20代後半は、何から頑張ればいいか分からなくて不安だった」

20代の折り返しを過ぎ「自分を変えたい」とは思うけれど、何から始めればいいのか、どう頑張ればいいのか分からない――。新しい自分を見つけることに、つい二の足を踏んでしまう女性は多いのでは?

そこで、この人に話を聞いてみた。デビュー15年周年を記念した自身初の日記形式エッセイ『NIKKI』(宝島社)を上梓した、木村カエラさん。

19歳でデビューしてしばらくは「奇抜なことで人を驚かせたかった」と話すカエラさん。30歳を目前に、「新しい自分を見つけられたらいいな」とレコード会社移籍を決断した。

「新しい自分を見つけたいといっても、何をするのが正解なのかは分からないまま。不安しかなかった」という彼女が、新たに進むべき道を見つけられたワケとは?

木村カエラさん
木村カエラさん
1984年10月24日、東京都生まれ。2004年にシングル『Level 42』でメジャーデビュー。 音楽活動だけでなく、モデルやアパレルプロデュースなど、幅広い分野で活躍する。19年にはメジャーデビュー15周年を迎え、デビュー日である6月23日に日比谷野外大音楽堂にてアニバーサリー公演を実施。20年3月、ミニアルバム『ZIG ZAG』をリリース。最新著書に、デビュー15周年を記した初の日記エッセイ『NIKKI』(宝島社)

大人になって変わった「人を救えるような表現がしたい」

――デビュー15周年、おめでとうございます。19歳でメジャーデビューしてから今にいたるまで、お仕事を振り返ってみていかがですか?

仕事に対しての向き合い方は、あまりデビュー当時から変わっていません。

私は「自分の仕事は自分で責任を持つ」ことが一番大事だなと考えていて。自分がどんな状況に置かれていても、必死になってやり遂げたいと思うのは昔からなんです。

あと、「木村カエラ」をどう表現するかという思いはこの15年で変化しましたね。

――どのような変化が?

デビュー当時や20代の頃は「木村カエラ」という名前をとにかくたくさんの人に知ってほしいという気持ちが強かったんです。だからいつも「奇抜なことをしてみんなを驚かせたい」と思っていました。

そしてありがたいことに、多くの人に知ってもらえるようになってからは「どんな木村カエラであればいいだろうか」と考えるようになりました。

自分もどんどん大人になって、どんな風に表現していけば人に伝わるだろうか、みんなのために自分に何ができるのかを軸にお仕事をするようになりましたね。

――それはいつ頃から?

デビュー10周年が近づいた、28歳のとき、レコード会社を移籍して、新しいスタートを切ろうとしていたタイミングですかね。

その頃から、奇抜な表現だけではなく「人を救うことが出来るようになりたい、人を笑顔にしたい」など、自分が表現する目的や方法を改めて考えるようになったんです。

不安を乗り越えることで、自分自身が強くなると信じていた

――28歳頃って、Woman type読者もちょうど会社である程度仕事を任されるようになってきたり、プライベートでも結婚を意識し始める人が増えたり、人生のターニングポイントを迎える人が多いですよね。

そうですね。私も今振り返ってみると、28歳頃って一番不安定な時期だと思います。

私もその頃は「新しい自分を見つけられたらいいな」と思ってレコード会社を移籍したんですけど、新しい表現をするといっても何が正解なのか、分からないままで。不安なことしかなくて、すごくがむしゃらに頑張っていた時期です。

――何が正解か分からないことに一歩踏み出すのは、誰しも不安ですよね。そのときカエラさんはどうやって乗り越えたのでしょうか?

やってみないと分からないことがとにかくたくさんあったので、それなら「とにかくやってみよう」と思っていました。

不安しかないけど、とにかく突っ走って、やってみる。いろんなことに怖がらずに挑戦してみる。それしか頭になかったように思います。

――怖がらずにチャレンジできたのはなぜ?

それを乗り越えることによって、自分自身が強くなると信じていたんです。やらずに不安のままでいるよりも、まずはやってみる。そこで「できたじゃん!」って思えれば、「じゃあ次もできるんじゃない?」と続けられますから。

――カエラさんの最新エッセー『NIKKI』内では「悩んでいるときは、無理やりにでも進むべきときと、立ち止まって見直すべきときがある」と仰っていましたよね。何かに悩んだときに、自分がどちらに進むべきなのか、どのように判断していますか?

「無理やりにでも進むべきとき」というのは、その内容に他人が関わっているかどうかだと思っています。

「あの人とは何かうまくいかないな」や「あの人のせいで」みたいに、他人が関わっている悩みは、自分の受け止め方をどうにかしたらいいだけだと思っていて。そういうときは、無理やりにでも進んじゃいます。

でも自分自身にやる気がなくてどうしようもないときや、その悩みに自分以外の他人が登場しないけど悩んでいるときは、立ち止まって見直すべき。それは自分が疲れている証拠なので、まずは自分を休めることが大切ですね。

木村カエラさん

ベストなバランスはまだ分からない。
でも、その時々を軽やかに楽しんで

――自分が疲れているときには休んだ方がいい。でもその“休む”のバランスも難しいですよね。仕事もプライベートも全力で取り組んでいたら、いつの間にかどっと疲れてしまったり。

それは難しいですよね。私も、ちょうどいいワークライフバランスはまだ見つかっていないです。どちらも全力でやりたいとは思うけど、毎日へとへとになって、やらなきゃいけないことはあるのに寝てしまう……を繰り返しています(笑)

――カエラさんにとって「理想のワークライフバランス」とはどのようなものですか?

やっぱり仕事もプライベートも、どちらも「楽しくできる」が理想ですね。両方とも無理することなく、楽しく、一生懸命にできる状態。どちらかに偏ってしまうと、すごく疲れてきてしまうので……ただ、やっぱり難しいですよね~(笑)

――Woman type読者も、その難しさを感じている人は多いです。

でも、とにかく20代のうちは後悔なくやることが大事なんじゃないかなと思うんです。遊んで、仕事して、遊んで、仕事して……というのを楽しめるのも、20代の特権

適度に休んで、適度に遊ぶ、その分一生懸命仕事をする。このバランスが大事ですよね。

――『NIKKI』でも、一生懸命仕事に向き合っているかと思えば、プライベートでぐうたらしているところまで書かれていますよね(笑)。等身大のカエラさんに親近感が湧きました。

こんなにも全部の自分を出すこともなかなかないな、と思うほどさらけ出しています(笑)

――なぜそんなに自分をさらけ出そうと思ったんですか?

こうやって全部出すことで、読んでくれた人の心に寄り添うことができたらなって思ったんです。今、みんなで支え合って生きていくことが大事だと感じているので。

私もそうですが、きっと今はみんな不安な気持ちを抱えながら生活していますよね。それで心が折れてしまわないように、とにかく今は無理をせずに、心を休めてほしいなという思いを込めました。

だから『NIKKI』の内容は、その日あったことを美化せずに、ありのままを書いています。

――まさに「誰かのためになる表現」ですね。最後に、今後「木村カエラ」としてどんな挑戦をしていきたいと考えていますか?

コロナの影響でライブがいくつか中止になってしまったので、今はとにかくライブがしたいです。オンラインライブでしかできない表現もあると思うので、それにチャレンジしてみたいですね。

――楽しみにしています!

はい! 今日はありがとうございました!

Infomation

木村カエラさん

前向きな気持ちになれる、木村カエラのポップで明るい初の日記形式エッセイ

デビュー15周年という節目の一年を記したアーティスト・木村カエラの日記形式エッセイ『NIKKI』(宝島社)。

ライブやレコーディングの日
人生のターニングポイントとなるような日
家族と過ごす、穏やかなオフの日 etc……

多忙な中でも、大切な人やモノに全力の愛を注ぐ日々が、明るく、楽しく語られています。曲づくりの裏側や子育て、さまざまなアーティストとの関係など、これまで語られてこなかった日常のエピソードも満載。

取材・文/大室倫子(編集部)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Woman typeの最新情報をお届けします

あわせて読みたい記事

「がむしゃらに働いた20代前半」林遣都が葛藤を乗り越え、見つ...

「がむしゃらに働いた20代前半」林遣都が葛藤を乗り越え、見つ...
各界のプロフェッショナルたちの“仕事へのこだわり”を明らかにしていく連載【プロフェッショナルのTheory】。今回は映画...

【福士蒼汰インタビュー】「チャンスは“準備した人”のところに...

【福士蒼汰インタビュー】「チャンスは“準備した人”のところに...
デビュー以来、ずっと第一線を走ってきた福士蒼汰さんが、映画『ザ・ファブル』で演じるのは殺し屋フード。新境地となる役を通じ...

俳優・伊藤健太郎「悔しさが、自分を強くした」――根性論がしっ...

俳優・伊藤健太郎「悔しさが、自分を強くした」――根性論がしっ...
若手の注目俳優として、映画やドラマへの出演が続く伊藤健太郎さん。飛躍的な成長の影にあるのは、名もない頃に味わった悔しい想...

【忽那汐里】“仕事は楽しむものじゃない”そう思っていた過去と...

【忽那汐里】“仕事は楽しむものじゃない”そう思っていた過去と...
女優・忽那汐里さん。ポッキーのCMで弾けるような笑顔とダンスを見せ、ブレイク。生まれ育ったオーストラリアの大地を連想させ...

あなたにオススメの記事