ドラマ『キワドい2人-K2-』山田涼介×田中圭の正反対タッグに学ぶ、価値観の違う人とうまく働くコツ

2020年9月11日(金)から始まった金曜ドラマ『キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木』(TBS)。

人気アイドルグループ「Hey! Say! JUMP」の山田涼介さん×田中圭さんの異色タッグが、池袋の街を舞台に、さまざまな事件を解決する刑事ドラマです。

ドラマ『キワドい2人-K2-』田中圭×山田涼介

山田涼介さん演じる神崎は何ごとも真正面から取り組む真面目なタイプで、田中圭さん演じる黒木は経験や直感を信じて独自の道を切り開く実践派タイプ。

この二人の面白さは、互いの個性をつぶし合わず、ポジティブなパワーに変えているところです。

そこで今回は、自分とは異なる価値観を持つ人や、仕事に対して全く違うアプローチを取る人と一緒にうまく働いていくコツを、『キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木』(以下、K2)の神崎と黒木の事例から考えてみたいと思います。

理論先行型の神崎 VS 経験重視の黒木
短所と長所は表裏一体

池袋署の刑事課に配属されたばかりの神崎(山田涼介)は、困った人がいたら放っておけない誠実タイプ。

初出勤した時に「至誠一貫、真心を込めて誠心誠意努めます」と、かっちりした挨拶をしていることからも、その真面目っぷりが伝わってきます。

一方、署内ナンバーワンの検挙率を誇る黒木(田中圭)は、ほとんど職場におらず、雀荘、パチンコ、サウナに入り浸っているマイペースタイプ。

王道の捜査方法を無視して仕事を進めますが、豊富な経験を生かした独自の視点で抜け道を見付け出し、最終的には事件を解決してしまいます。

神崎の良いところは、誰に対しても礼儀正しくオープンマインドなところ。そして黒木の良いところは、ピンチに強く、とっさの機転で難局を乗り切れるところ。

しかしここで大切なのは、どちらかのスタンスが常に正しい、というわけではないということ。

一見すると絶対的に正しそうに見える神崎のスタンスも、時と場合によっては短所として働いてしまいますし、黒木の型破りな仕事の進め方が、長所として作用することもあるのです。

ドラマ『キワドい2人-K2-』田中圭×山田涼介

神崎は1話の冒頭で、今にも爆発しそうな火事の現場を見ても「まずは礼儀正しく挨拶する」「消防車を待つ」という正攻法で対応し、緊急時の対処で遅れを生みそうになってしまいます。

一方、普段はトラブルメーカーと見られることが多い黒木は、すばやく事件を解決するために、その場にある物を活用して爆発を食い止め、事件解決に貢献します。

このように、時と場合によって、人の長所は短所にもなるし、ネガティブな側面がポジティブに作用することもあるものです。

もしかすると、皆さんが職場で苦手意識を持っている人についても、同じことが言えるかもしれません。短所と長所は表裏一体。一歩踏み込んで相手を観察すると、お互いの違いを乗り越えるための第一歩になるかもしれませんね。

「共通の目的」が価値観の違う人同士を一つにする

また、この“正反対コンビ”がなんだかんだでうまくチームワークを発揮できている理由は何でしょうか?

それはきっと、仕事の目的が共通していて、それをお互いに認識できているからではないでしょうか。

1話のクライマックスで神崎は、誘拐事件に巻き込まれた父娘について「絶対に助け出しましょう」と、黒木に宣言します。

それに対して黒木は、はっきりと言葉にはしないものの、ニヤリと笑って「いいから黙ってついて来いよ」と、同意と受け取れる行動を取ります。

仕事の進め方は型破りな黒木ですが、市民の安全を守りたいという刑事としての強い矜持を持っています。

さらに、1話で爆発事故に巻き込まれそうになった黒木は、手順ばかりを重視し、臨機応変に対応できない神崎に次のように助言します。

「いいか新人、よーく聞け。隣のビルは小さな店が占める雑居ビルだ。2軒先には老人ホームもある。ガスに引火してみろ。死人が2ケタでは済まないぞ」

黒木が犯罪・事故現場で手段を選ばないのは、「どんなことがあっても市民を助けたい」という目的があるからだと分かるセリフです。

ドラマ『キワドい2人-K2-』田中圭×山田涼介

些細なことに見えるかもしれませんが、この二人のように、仕事の目的を確認し合うことはとても大切なことだと感じます。

それさえできれば、「相手と自分の違い」にフォーカスしてネガティブになりそうなときでも、視点を切り替えて仕事ができそうな気がしてきませんか?

長所を生かし合い、短所を補い合う

二人はことあるごとに対立し、「やり方がむちゃくちゃだ!」(神崎)、「頭でっかちが!」(黒木)と互いを非難し合いますが、捜査の現場では、その違いを共通の目的を達成するためにうまく利用し合います。

例えば、神崎が彼の礼儀正しさや共感力で捜査対象の心を開いている間に、黒木が現場をくまなく観察。事件解決の糸口を見つけ出していく……といった具合です。

お互いの長所を生かし合い、足りないところを補っているところが、二人のチームワークの魅力です。

最近は、副業推進の流れを受けて、複数の会社で働く人も増えています。転職経験のある人ならお分かりになるかもしれませんが、会社ごとに「常識」は違うもの。社外の人と一緒に取り組むプロジェクトなどは、よりいっそう自分と違う価値観を持った人とのチームワークを意識することになると思います。

ドラマ『キワドい2人-K2-』田中圭×山田涼介

私自身もフリーランスのライターとして、各社の担当者と一緒に仕事をしていますが、そのときに大切にしているのは、一緒に仕事をしている相手が、どのような長所を持ち、どのような目的を達成するために仕事をしているのかを、時間をかけてでも知るようにすることです。

そして、その共通の目的を達成するために、楽しく仕事ができるように働き掛けていきます。

9月~10月にかけて、社内の組織体制が変わったり、自分自身が部署異動や転職をしたりして、一緒に働く人が変わるという人もいらっしゃるかもしれません。

もし、新しい環境で、新しい人たちと“良いチームワーク”を生み出したいと思うなら、このドラマがきっとそのヒントになるはずです。ぜひチェックしてみてくださいね。


<番組情報>

金曜ドラマ『キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木』(TBS)
2020年9月18日(金)2話放映!【毎週金曜】よる10:00放送!
>>オフィシャルサイト

<番組終了まで、K2が池袋の街をジャック中!>

ドラマ『キワドい2人-K2-』田中圭×山田涼介

本作の放送期間中、舞台となった池袋をK2がジャック。サンシャイン水族館など、さまざまなお出掛けスポットにK2のコラボポスターが掲出されています。スポットごとに神崎と黒木から異なるコメントが入っているので注目!

【タイアップスポット一覧】
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<この記事を書いた人>

フリーライター  石川 香苗子

フリーライター 石川 香苗子

1982年千葉県生まれ。早稲田大学第一文学部 演劇映像専修でテレビドラマ研究に打ち込む。リクルートHRマーケティング(現・リクルートキャリア)に3年限定の契約社員として入社し、求人広告の新規開拓営業を経験。06年第1Q全社MVP、年間全社準MVPを受賞。その後出版社で新規事業企画やWebメディアの運用などに携わり、2012年よりフリーランス。HR、マーケティング、IT、ダイバーシティなどの分野で執筆を行う。NewsPicks for Business/AlphaDriveにもパートナー参画。一児の母。
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