13 NOV/2020

【調査】仕事の意欲向上、パートナーシップ改善をもたらす育休期間の過ごし方とは?

育休

育休コミュニティMIRAIS(ミライズ)が、産育休中、および産育休から復職後5年以内の女性(381名)と育休中の妻を持つ男性(47名)に、育休の実態と、育休後の働き方に関するアンケート調査を行い調査結果を発表。

前回に引き続き、第2回目では、育休期間の過ごし方が女性たちにどのような影響を与えるのかを紹介します。

トピックス

・育休は空白期間ではない 「育休中の経験を仕事に活かせる」と答えた女性は8割
・「育休中の経験がより自分らしい生き方、働き方につながった」と考える女性は8割
・育休中に自分で設定した目標を持つことで、自分を振り返り、結果、仕事への意欲を高めることに役立つ
・育休中に目標を持って過ごすことがパートナーシップ改善にも役立つ

育休は空白期間ではない 
「育休中の経験を仕事で生かせる」と答えた女性が8割

育休は育児に集中する期間で、仕事やキャリアの上では「空白期間」というイメージがありますが、育休中に培った「人との出会い」「人、時間、タスク、リスクなどに対するマネジメント能力」、「コミュニケーション能力」、「さまざまな立場、状況の人への理解力」などの経験や能力は、仕事でも生かせると考える人が多いことが分かりました。

さらに、育休中に目標を持って過ごしたグループの方が、「育休中の経験を今後仕事に活かせると思う」と考える人の割合がそうでないグループと比較して2割ほど高いことも明らかになりました。

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◆今後の仕事に活かせると考えていることの例(目標があったグループの回答より抜粋)
・育休中の学びや、学びを通じて知り合った人との繋がりは絶対活かせる(活かしたい)と思っています。(40代女性・産育休中)
・全体を考えて家事・育児を遂行していくので、マネジメント能力が上がっていると思うから。(30代女性・産育休中)
・後輩の教育などは子育てに似ていると思う。それぞれのライフステージの人の状況を察してあげることができる。(30代女性・復職済)

「育休中の経験がより自分らしい生き方、働き方につながった」と考える女性は8割

育休期間の経験は仕事に生かせるだけでなく、「より自分らしい生き方、働き方につながった」と8割の女性が考えていました。

具体的には「自分の特性や強みへのより深い理解」、「仕事に対するスタンスの明確化」、「人生における優先順位や価値観の変化」、「社会、地域への関わり方の変化」、といった回答が挙げられました。

さらに、育休中に目標を持って過ごしたグループの方が、「育休中の経験がより自分らしい生き方、働き方につながった」と考える人の割合がそうでないグループと比較して2割ほど高いことも明らかになりました。

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◆より自分らしい生き方、働き方につながったことの例 (目標があったグループの回答より抜粋)
・今まで仕事中心の生活だったが、育休中に客観的に自分のことを見ることで、自身が人生で大切にしたいことや、強みなどが明確になったから(30代女性・産育休中)
・仕事から一度離れてどっぷり子どもたちと向き合うことで、今後も仕事をし続ける自分でありたい、その姿を子どもたちに見せたいと改めて思うようになった。(30代女性・産育休中)
・人生のプライオリティーが変わった。一番大切にすべき軸が定まった感覚。さまざまな世代の方との出会いを通して、どんな場でもやっていける自信に繋がった。(30代女性・復職済)
・働く意味や生きる意味、社会にどう関わりよくしていきたいのか、ということをよく考えるようになり、自分の中で価値観が整理されてきたように思う。(30代女性・産育休中)

育休中に自分で設定した目標を持つことで、自分を振り返る
結果、仕事への意欲を高めることに役立つ

育休中に目標を持って過ごしたグループの方が、目標がなかったグループに比べて「意欲が高まった/意欲がやや高まった」の割合が16.6%高いという結果が出ています。

この結果から、自分で設定した目標を持って過ごす育休期間が、自分を振り返り、その結果仕事への意欲を高めることに役立つ、と明らかになりました。

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育休中に目標を持って過ごすことがパートナーシップ改善に役立つ

「出産前よりパートナーとの関係が良くなった」の回答が、「目標があった」グループが35.7%、「目標無し」グループは19.1%と、目標を持って過ごしたグループの方が16.6%高いという結果が出ています。

この結果から、目標を持って有意義に育休を過ごすことが、パートナーシップにも良い影響を与えていると明らかになりました。

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育休は空白期間ではなく、人生のターニングポイント

本実態調査の結果から、以下のことが明らかになりました。

◆育児、家庭、キャリア、パートナーシップなどどのようなテーマでも、何らかの目標を持って育休期間を過ごすことで、復職後の意欲が向上し、より自分らしい生き方・働き方につながると答えた人の割合も2割高まった。

◆育休中は育児の辛さ、身体的負担、心理的負担などで不安になりやすく、8割以上の人が復職への不安を抱えているが、目標を持って育休期間を過ごすことで、育休をキャリアの空白期間=キャリアダウンにせず、より主体的な生き方につながる貴重な期間、ターニングポイントにできる。

【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年1月27日~2月7日
調査対象:育休中、および育休より復職後5年以内の女性(育休コミュニティMIRAISのメンバー約150名を含む)と育休中の女性を妻に持つ男性(育休コミュニティMIRAISメンバーのパートナー)
有効サンプル数:女性381名、男性47名
※グラフ等に表記した数値は小数点以下などを四捨五入している箇所があり、必ずしも100%にならない場合があります

出典:育休コミュニティMIRAISによる育休経験者400名の実態調査

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