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SEP/2015

全ての道はお菓子に通ず! やりたくない仕事も「好き」につなげればいい――コンビニ/お菓子オタクの助言

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“好き”が仕事って最高です!
日本を動かす女の“オタク道”

好き、好き、大好き、夢中、愛している――自分の仕事を。そんな生き方をしている“○○オタク”な女性にフォーカスを当てる新連載。
「好き」を追及し、突き抜けてきた彼女たちの仕事は、社会に、そして彼女たち自身にどのような変化をもたらしたのか。彼女たちの言葉から、豊かな人生を送るためのヒントをもらいましょう。

全ての道はお菓子に通ず! やりたくない仕事も「好き」につなげればいい――コンビニ/お菓子オタクの助言
株式会社ローソン
営業戦略本部 広告販促部
松林千宏さん
高校3年生のときに近所のコンビニでアルバイトを開始。大学2年生のときに「テレビチャンピオン 第2回コンビニ通選手権」(テレビ東京)で優勝。その後、好きが高じて株式会社ローソンに入社。入社1年目のときに同番組の「スナック&駄菓子通選手権」、7年目には「お菓子通選手権」優勝と三冠を達成。ローソンでは、商品開発部を経て株式会社アイ・コンビニエンス(当時)に出向し、コミュニティーサイト『謎のローソン部』立ち上げに貢献。『謎のローソン部』の運営に携わりつつ、商品開発にも参加

恋に落ちました。コンビニとお菓子に

高校生のころから毎日10種類以上のお菓子を食べ続け、20余年。これまで食したお菓子は3000種類を優に越える。ローソンで販促を担当する松林千宏さんは、まさに「お菓子オタク」だ。

「食べる順番もなんとなく決まっていて、最初は軽い食感のスナックから始まり、味の濃いもの、米菓のような歯ごたえのあるものへと展開。最後はデザート系の甘いもので締めるというフルコースが私流の食べ方です」

しかし、彼女のユニークな点は“お菓子だけではない”ということ。高校から始めたアルバイトでコンビニの魅力にとりつかれ、どんどんのめり込んでいった「コンビニオタク」でもある。某テレビ番組の「コンビニ通選手権」「スナック&駄菓子通選手権」「お菓子通選手権」のチャンピオンにも輝いた。

「友人とコンビニに行くと『誰よりも早く入って、誰よりも遅く出てくる』と呆れられています。ついチェックしてしまうのは、ごみ箱。捨てられているパッケージを見れば、今何が流行っていて、どんなものが買われているのかが分かるので。周囲にはちょっと引かれますが(笑)」

就職活動では迷わず全てのコンビニを受け、ローソンに入社した。すでに社会人歴は17年になるが、今でも情熱の炎は消えない。

「どちらも変化がすごいんです。コンビニは扱っているサービスがどんどん増えていますし、プライベートブランドの進化も止まりません。お菓子もアレルギーに気遣ったものや、低カロリーなものなどバリエーションが増えました。包装も変わりましたよね。私たちが子どものころは大袋が主流。家族みんなで団らん時に食べることが多かったからですが、今では1人で食べ切れるサイズや、大袋でも中身が個包装のモノが増えている。時代ごとにあり方や姿が変わっていくので、飽きることがないんです」

全ての仕事はお菓子に通じる

全ての道はお菓子に通ず! やりたくない仕事も「好き」につなげればいい――コンビニ/お菓子オタクの助言

ローソンに入社後、しばらくして念願の商品開発部に異動になった松林さん。しかしほどなくして、携帯サイトを作るグループ企業に出向の辞令が。コンビニからもお菓子からも遠ざかってしまうことになるが、これが大きな転機となった。ローソンユーザーとのコミュニティーサイト、『謎のローソン部(通称「謎ロー」)』を立ち上げたのだ。

「せっかくならここで、お客さまと同じ目線で話をしながら商品開発できたらいいなと考えたんです。商品開発にIT技術を使ったと言うとかっこいいですが、結局は、私がやりたかった商品開発ができる場所を、サイトの中に作っちゃっただけ。やりたいことをやり続けただけです」

『謎ロー』はその後7万人以上の会員を集める巨大コミュニティとなり、さまざまなヒット商品を生み出してきた。「部長」である松林さんの影響力はローソンという企業を越え、最近ではスナック菓子の世界を紹介するプロフェッショナルとして、人気テレビ番組にも出演。番組内で彼女が紹介したあるポテトチップスには注文が殺到し、一時、発売元のサーバーがダウンするほどの事態となった。

ローソンに戻ったあと、松林さんは広告販促部に所属しながら、並行して『謎ロー』の運営を続け、職種の垣根を越えて、商品開発にも影響力を発揮している。ヒット商品を生み出し続けられる理由を聞くと、「視野を広げること」だと話す。

「世の中全体の動きやお客様の動向を知らないと、コンビニもお菓子も進化させることはできません。例えば最近開発に携わった『蒸し鶏のボウルサラダ』(9月1日発売)は、『謎ロー』に寄せられた声をもとに企画。これまで、コンビニのサラダはあくまで主食の補佐的な役割を求められていると捉えていたのですが、ユーザーからは『美味しく野菜を食べたい』という声が聞こえてきた。その声に全身で耳を傾け、ボリューム、彩り、味だけではなく、野菜それぞれの火の通し方にまで徹底的にこだわって開発をしたら、今までにないメインディッシュになるサラダが出来上がったんです」

「好き」を極めたいなら、周辺も学ぶべし

全ての道はお菓子に通ず! やりたくない仕事も「好き」につなげればいい――コンビニ/お菓子オタクの助言

「自分の視点」を外れる。そのために、松林さんが目を向けるのは、ユーザーやコンビニ業界から少し離れた場所だ。最近、社内の人脈を使って会いに行ったのは、あるトイレタリーメーカーの人だという。

「お菓子にヘルシーさを追求していくと、どうしても『その材料で本当に美味しいの?』とか『見た目が地味だよね』などといったユーザーの先入観との戦いになります。そんな先入観を打ち砕く、ぶっ飛んだネーミングやパッケージのヒントを探りに行きました。同じ業種、職種以外の人の話を聞きにいくことは、私がいつも大切にしている仕事の1つです」

好きなことを極めるために、それ以外の部分に目を向ける。逆説的で遠回りにも見えるやり方こそ、松林さんの「オタク道」だ。

「単純に、自分の好きなことを学び続けるってすごく幸せですよね。私の場合、さらに周りの人にもその魅力を伝えることでもっと幸せになれるんです。だからこそ、ユーザーとして、売り手としての両方から、お菓子とコンビニの魅力を広げていける今の立場はとにかく幸せ」

これからも、進化を続けるお菓子やコンビニと一緒に成長していきたいと話す松林さん。彼女が愛をこめて開発した商品たちは、今日も街角で人々を笑顔にしている。


全ての道はお菓子に通ず! やりたくない仕事も「好き」につなげればいい――コンビニ/お菓子オタクの助言
【お菓子ラブ・ポイント】
「食べなくたって生きていけるけど、どんな食べ物よりも楽しいのがお菓子。一口食べれば『もうちょっと頑張ろう』と思えるし、疲れている誰かにもあげたくなる。コミュニケーションツールとして優秀なところも魅力です」(松林さん)
全ての道はお菓子に通ず! やりたくない仕事も「好き」につなげればいい――コンビニ/お菓子オタクの助言
9月8日に発売した『マクロビ素材のメープルビスケット』。白砂糖や卵由来、乳由来の材料を使わず、古代小麦で作ったオリジナルレシピだ。「ロングセラーのお菓子だって、今の時代に合わせて進化させることも必要なんです」(松林さん)

取材・文/朝倉真弓 撮影/赤松洋太

※取材対象者の部署名は取材時のものです。

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