【例文あり】面接で好印象な逆質問は?コツから「女性が働きやすい職場」を見抜く質問まで徹底解説!

逆質問をする女性のイラスト

面接の最後に必ず聞かれる「何か質問はありますか?」という質問。

突然逆質問を求められ、「本音で質問したらマイナスイメージになるのでは」「何を聞いたら良いか分からない」とモヤモヤした経験がある女性は多いのではないでしょうか?

実は「逆質問で何を聞くか」も選考の一部。アピールのチャンスになるため、効果的に利用しましょう。

この記事では、好印象な逆質問のコツを徹底解説。ぜひこの記事を読んで、抜かりなく面接準備を進めてください!

面接で「何か質問はありますか?」と聞かれる理由

面接で好印象な逆質問

面接終盤の鉄板質問である「何か質問はありますか?」。面接官が応募者に逆質問を求める理由は、大きく分けて5つあります。効果的な逆質問をするために、まずは理由を知りましょう。

応募者の志望度を確認するため

基本的に応募者は複数の企業に応募しており、面接官もそれは分かっています。面接官は内定辞退を防ぐためにも、できるだけ自社への志望度が高い応募者を選びたいと考えているため、逆質問の内容によって志望度を測ることがあります。

「何か質問はありますか?」と聞かれて「特にないです」と答えてしまったり、少し調べれば分かるような逆質問をしてしまったりすると、「そこまで志望度が高くないのだろうな」と見なされてしまうため、注意が必要です。

コミュニケーション能力を確認するため

面接官は、逆質問の仕方やその回答に対するやりとりの中で、応募者のコミュニケーション能力をチェックしています。

「質問」は自分の疑問点を的確に相手に伝える力が必要であり、意外と難しいものです。また逆質問に対する回答は事前に想定するのが難しい内容もあるため、予想外の回答にどう対応するのかといった臨機応変さなどもチェックしているケースが多いです。

社風との相性を確認するため

面接官は逆質問の内容やその後のやりとりによって、応募者と自社が求める人物像がマッチするかのチェックもしています。

例えば福利厚生に関する質問が多い人には「やりがいよりも条件を重視する人なのかもしれない」などと予測します。そのほか、話し方や表情などを見ながら、人柄的に自社にマッチする人材なのかを感覚的にジャッジしています。

入社後のミスマッチを防ぐため

逆質問には、応募者の不安や疑問を解消し入社後のミスマッチを防ぐ目的もあります。企業にとっても応募者にとっても、入社後すぐに辞めてしまうのは大きな損害です。

入社後に「こんなはずじゃなかった」という事態を防ぐためにも、企業側は逆質問の機会を設けることで少しでも不安や疑問を解消できるよう努めているのです。

会社のアピールをするため

逆質問は企業側にとって会社の魅力をアピールするチャンスでもあります。逆質問では、応募者が企業選びにおいて重視したいポイントについて聞かれるケースが多いため、回答の内容によっては自社への志望度を上げることにもつながります。

企業にとっては、逆質問は求人票には書ききれない自社の魅力を口頭で細かく説明するチャンスでもあるのです。

逆質問をする時に意識したいポイント

面接で好印象な逆質問

面接官が逆質問を求める理由を知り、その重要性を理解してもらえたと思います。ここからは、実際に逆質問をする際はどのような点に気を付ければいいのかを解説します。

アピールしたいことに合わせて質問を考える

逆質問を考える時は、アピールしたい内容に合わせましょう。例えば学習意欲の高さや語学力をアピールしたいなら「海外勤務を志望しており、毎年TOEICを受験しています。御社で活躍するにはどれくらいのスコアが目安でしょうか?」といった質問が有効です。

ただし、長所をアピールしたいあまり自慢話のようになってしまうと人柄面でマイナスイメージになることも。「〇〇のスキルを活かしたいのですが…」といった切り口で逆質問をすることで謙虚さとやる気の両方をアピールすることができます

質問の優先順位をつける

応募者が自由に質問できることから、ついたくさん逆質問してしまいたくなってしまうこともあるかもしれませんが、面接時間には限りがあります。予定されていた時間を大幅に超えているにも関わらず、質問を続けてしまうと「空気が読めない人?」と思われてしまうこともあるため、気を付けましょう。

聞きたいことがたくさんある場合は、優先順位をつけて状況に応じて質問するようにしましょう。

相手に合わせた質問をする

逆質問をする際、意外と難しいのが相手に合わせた質問をすることです。面接官の所属や役職はその時々によって異なります。

例えば面接官がエンジニアなのに、会社の制度について詳しく聞いてしまったり、逆に面接官が人事なのに実際に任される案件について質問してしまったりすると、思ったような答えがもらえず気まずい空気が流れてしまうことも。

逆質問をする際は、面接官の所属や役職に応じた質問をしましょう。面接官の自己紹介は面接の冒頭でされる場合がほとんどですので、気を抜かずしっかり覚えておきましょう。

面接が進む中で失念してしまった場合は、逆質問を始める前に「聞き逃してしまい大変申し訳ありませんが、〇〇さんの所属する部署をお伺いしてもよろしいでしょうか?」などと聞いたうえで質問をすることをおすすめします。

逆質問をする時に注意したいポイント

次に、逆質問をする時のNGマナーについて紹介します。逆質問の内容によってはマイナス評価されてしまうこともあるため、気を付けましょう。

面接

調べれば分かることは聞かない

先ほど述べたように、逆質問は「企業への志望度」をアピールするチャンスでもあります。「年間休日数」や「企業理念」など、ホームページや求人広告などに記載されている内容を聞いてしまうと、準備不足を疑われたり「自社への志望度が低いのだろう」と思われたりする可能性があります。

社員に話を聞ける機会は非常に貴重なものであると考え、少し踏み込んだ質問をするよう心掛けましょう。

すでに聞いたことを繰り返し聞かない

面接は時間が限られているため、すでに面接の中で話題になったことを繰り返し聞くのは非常にもったいない行為です。「話を聞いていなかったのか?」「要領が悪い人なのでは?」などと思われる可能性もあるため、避けましょう。

逆質問で聞こうと思っていたことが面接中に話題に出たとしても困らないよう、多めに逆質問を準備しておくことをおすすめします。

抽象的な質問はしない

逆質問をする際は、面接官が答えづらい抽象的な質問は避けましょう。また回答が「YES/NO」で終わってしまうようなクローズドクエスチョンも話が発展しづらく、貴重な時間をむだにしてしまうことも。

逆質問のコツは質問の意図が分かるような内容にすることです。例えば「社員にはどんな人がいますか?」という質問は、どう答えていいのか分かりづらく「明るい人が多い」などと無難な回答になってしまいがちです。

どんな人が働いているかを知りたい場合は「どんな業界や職種出身の方が多いですか?」など、誰が答えても回答が変わらないようなものがおすすめです。

初めから待遇や福利厚生の話をしない

待遇や福利厚生は生活の質に直結するため、応募者にとっては気になるポイントです。

逆質問で聞く分には問題ないのですが、初めに聞いてしまったり待遇や福利厚生に関する内容に終始してしまったりすると、条件ばかりを気にしているように見えてしまいます。

また「残業時間」や「休日休暇」に関する質問は、聞き方によっては働く意志が低いように感じさせてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

最適な逆質問の数

逆質問の数が少ないと「志望度が低い」と思われる可能性がありますが、多ければ良いというものでもありません。面接時の逆質問の数は明確に決まってはいませんが、3~5つ程度が無難と考えておきましょう。

面接内のやりとりの中で、思いもよらず逆質問で聞こうと思っていた話題が出ることもあるため、重複しないよう柔軟に対応することも大切です。

【例文あり】好印象な逆質問

面接で好印象な逆質問

好印象な逆質問を4つの分野に分けて紹介します。質問が偏ってしまうと回答が似通ってしまうこともあるため、さまざまな角度から質問するのがおすすめです。

経営戦略・事業戦略について

社長や役員などの役職者、人事担当が面接官となる際は経営戦略や事業戦略に関する質問をしてみましょう。例えば、業界内での立ち位置やその企業に関するニュースについての今後の方針など、視座の高い質問がおすすめです。

逆質問例文

・先日より〇〇についてニュースで見ることが多いですが、差し支えない範囲で御社のスタンスを教えていただけますか? 海外戦略についてはどうお考えですか?

・今後予定している事業展開があれば教えてください。

仕事内容について

入社後に配属される部署の上司や同僚などが面接官となる際は仕事内容に関する質問をしてみましょう。仕事内容のギャップは転職を後悔する大きな要素となりますので、疑問はしっかりクリアにしましょう。

逆質問例文

・前職では〇〇の業務が多かったのですが、△△のスキルを活かせる場面はありますか?

・繁忙期はありますか?入社後の1年の流れを教えてください。

・チームで目標を達成するために取り組んでいることはありますか?

文化・社風について

文化や社風は人によって感じ方が違うことが多いため、面接ごとに聞いてみるのがおすすめです。人によってあまりにも感じ方が違う場合は「風通しが良くない?」「部署によってかなり雰囲気が違うのかも?」などと予想することもできます。

文化や社風はホームページや求人広告から把握するのが難しいため、この質問で職場の雰囲気をしっかりつかみましょう。

逆質問例文

・〇〇さんの部署にはどのような人が多いですか?雰囲気などを教えてください。

・若手が抜てきされた事例があれば教えてください。

・部署を超えて交流したりプロジェクトに取り組んだりすることはありますか?

意欲や志望度のアピール

これまで何度も述べているとおり、逆質問はこちらの長所をアピールする最後のチャンスです。面接内で伝えきれていないアピールポイントがあれば、必ず盛り込むようにしましょう。

逆質問例文

・もし採用していただけた場合、なるべく早く即戦力になりたいと考えています。経歴的に足りていないポイントや今からしておくといい勉強はありますか?

・留学経験を活かしたいのですが、若手社員が語学力を活かせる機会はありますか?

・提出したポートフォリオに対して、フィードバックがあればお伺いしたいです。

【例文あり】女性が働きやすい職場を見抜く逆質問

女性はライフステージによって働き方が変わることが多いため、入社前にどのような制度があるかを確認しておくことは非常に重要です。ここでは、女性が働きやすい職場を見抜く逆質問を大きく4つの分野に分けて紹介します。

面接

産休や育休について

将来的に妊娠・出産を考えている場合、どうしても女性は一時的にキャリアを中断せざるをえないタイミングがあります。

産休・育休の制度はあっても、それが実際に使われていなかったり、使いづらい雰囲気だったりすることは珍しくありません。産休・育休制度については入社前にしっかり確認しておきましょう。

「このような質問をすることは選考において不利になるのでは?」と考える人は多いと思いますが、あくまでも「長く活躍したい」という気持ちがあるがゆえの質問であることが分かってもらえれば、むしろアピールにもつながります

逆質問例文

・将来的に出産をすることになっても、復帰して活躍したいと考えています。産休・育休の取得状況について教えていただけますか?

・育休から復帰した女性がどのように働いているかを教えてください。

・〇〇さんから見て、御社は育児と両立しやすい環境だと思いますか?

女性管理職について

キャリア志向の女性にとって「女性が活躍できる会社か」は非常に重要な要素でしょう。特に日本は、女性管理職推進の動きはありつつも、まだまだ割合としては少ないのが現状です。

「将来的には管理職として活躍したい」「性別に関わらず評価してもらえる環境で働きたい」と考えている人は、入社前にチェックしましょう。ただし、割合など詳細なデータはポジションによっては把握していないケースが多いため、注意が必要です。

逆質問例文

・御社には女性管理職の方はどのくらいいますか?

・御社で管理職のポジションに就くためには、どのような能力が求められますか?

職場環境について

女性が前向きに働くには、職場環境も非常に重要です。もし入社前に配属予定の部署が分かっている場合は、職場環境についても聞いてみましょう。

必ずしも女性が多ければ良いというものではないですが、女性が極端に少ない職場は男性優位の傾向が強いことも。さまざまな角度で質問することで、総合的に判断することが大切です。

逆質問例文

・配属が予定されている部署の構成を教えてください。

・自分と同年代の女性はどのようなポジションで働いていますか?

福利厚生について

福利厚生には法律で定められているもののほか、企業が独自に定めている法定外福利厚生もあります。

特に育児と仕事を両立しやすい福利厚生があるかは女性の働きやすさにも直結するため、ぜひ確認しておきましょう。

ただし、産休や育休に関する質問と同じように「長く活躍するためにこの制度について聞きたい」という姿勢でいることが大切です。

逆質問例文

・状況に応じて時短勤務やフレックス制度を選択することは可能ですか?

・求人広告の福利厚生の欄に「託児所」がありますが、利用状況はどうでしょうか?

まとめ|面接での逆質問は聞き方次第でアピールに!効果的に活用しよう

面接

面接官の「何か質問はありますか?」という言葉は面接終盤の合図。「もうすぐ終わる」とホッとする人も多いかもしれません。

しかし油断は禁物。実は逆質問の内容や受け答えも選考のうちです。気を抜くことなく、しっかりと自分をアピールしましょう。

もちろん、逆質問はアピールだけでなく疑問を解消する場でもあります。聞きたいこと、不安なことはしっかりクリアにしたうえで自分にとって働きやすい職場を見つけてくださいね。

文/赤池沙希