このマンガを読めば仕事のモチベーション爆上がり! 「労働×女子×マンガ」の専門家・トミヤマユキコおすすめ3選

「自分らしく働く」のヒントがここに
働く女の悩みは「女子マンガ」に聞け!

「労働×女子」の分野でマンガ研究を行う大学教員・トミヤマユキコさんが、働きながら生きる上での悩みを“女子マンガ“で解決します!

トミヤマユキコさんがおすすめする「モチベーションを上げたい時に読みたいマンガ」3選

秋の夜長。読書でもしようかな~なんて考えている人は、思わず仕事のモチベーションが爆上がりしちゃう「女子マンガ」はいかがですか?

「労働×女子」の分野でマンガの研究を行っており、現在、女性マンガをもとに働く女性のお悩みに答えていく連載が大好評のトミヤマユキコさんに、「仕事のモチベーションを上げたい!」をテーマに、おすすめの女子マンガを三つピックアップしていただきました!

トミヤマユキコさん

東北芸術工科大学准教授/マンガ研究者/ライター
トミヤマユキコさん

1979年、秋田県生まれ。早稲田大学法学部を卒業後、同大大学院文学研究科に進みマンガ研究で博士(文学)を取得。2019年4月から東北芸術工科大学教員に。ライターとして日本の文学、マンガ、フードカルチャーなどについて書く一方、大学では現代文学・マンガについての講義や創作指導も担当。2021年より手塚治虫文化章賞選考委員。著書に『ネオ日本食』(リトルモア)、『労働系女子マンガ論!』(タバブックス)、『10代の悩みに効くマンガ、あります!』(岩波ジュニア新書)、『文庫版 大学1年生の歩き方』(集英社文庫)、『少女マンガのブサイク女子考』(左右社)、『40歳までにオシャレになりたい!』(扶桑社)、『パンケーキ・ノート』(リトルモア)などがある ■XInstagram

【おすすめ1】『重版出来!』/松田奈緒子(小学館)

松田 奈緒子『重版出来!』
トミヤマさん

一冊の本を売るために、どれだけの人が関わっているか、考えたことがありますか?

マンガの編集部を舞台にした本作を読むと、マンガ家や編集者の他にもたくさんの人々が関わっていることが分かります。

彼らは言ってみれば「縁の下の力持ち」であり、日頃は私たちから見えにくいところにいますが、 職人的な技巧と本へのとめどない愛によって、みなキラキラと輝いています。

トミヤマさん

勝手に売れる本なんて、滅多にない。作中に登場する「俺たちが——売ったんだよ!!!」のセリフがカッコよすぎます。

私たちの仕事も大抵は地味なものですが、コツコツと、心を込めてやれば、 やがて大きなうねりを生み出すかも。そんな期待が持てる、いい作品です。

書籍情報はこちら https://www.shogakukan.co.jp/books/volume/30274
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【おすすめ2】『ランチ酒』/高田サンコ(KADOKAWA) 原作:原田ひ香(祥伝社)

原田ひ香/高田サンコ『ランチ酒』
トミヤマさん

疲れを取りたい、癒やされたい。そうじゃなきゃ、明日の仕事をがんばれない。そんなあなたにオススメの作品です。

主人公の祥子は「見守り屋」というちょっと変わった仕事をしています。 夜のお店で働いている母親に代わって発熱してしまった子どもを見守り、 明け方になったらバトンタッチ。他にもペットなど、いろいろなものを夜通し見守ります。

終業時刻は、朝の五時。ここから祥子は晩酌ならぬランチ酒を開始するのです。

トミヤマさん

労働者の日々を支えてくれるのはやっぱり食! そして酒! これさえあれば何とかなる! 肉丼に芋焼酎。肉骨茶にタイガービールもいいなあ。

おいしそうに描かれたランチ酒の数々を見ていると、自分なら何を頼むか妄想したくなりますし、 その妄想を現実に変えるために、いっちょ仕事を頑張ってやるか!という気持ちになれること請け合いです。

書籍情報はこちら https://www.kadokawa.co.jp/product/322310000440/
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【おすすめ3】『はたらけ、ケンタウロス!』/えすとえむ(リブレ)

えすとえむ『はたらけ、ケンタウロス!』
トミヤマさん

物語の舞台となるのは、半人半獣で知られるケンタウロスが人間社会に進出し、 偏見なく働くけるようになってきた世界です。

主人公の健太郎は、とある企業の営業マン。ちょっぴり厳しい(そして実は優しい)先輩に鍛えられながら日々の業務をこなしています。

トミヤマさん

エレベーターが小さいと、階段を登らなくちゃいけなかったり、汗をかいても全身が拭けなかったり(先輩がちょっと怒りながらも拭いてくれます)と、ケンタウロスとしての苦労はあるものの、人間とともに働くことで、ちょっとずつ成長していく健太郎。

仕事の中にある、ちょっとしたよろこびやユーモアが、仕事のモチベになる。そのことをケンタウロスから学んでみるのも、いいんじゃないでしょうか。

書籍情報はこちら https://libre-inc.co.jp/catalog/detail.php?product_id=12383
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週末や時間のある時にぜひ読んでみてください!

明日からの仕事を、少し変える。そんなきっかけになるかもしれませんよ。

編集/光谷麻里(編集部)