2024年の話題作に出演した人気声優4人のプレッシャーとの闘い方【菊池こころ 江口拓也 上田麗奈 小松未可子インタビュー】
優秀な同僚の存在、達成しなければいけない数字目標、失敗できないプレゼン……。
日々働く中でさまざまなプレッシャーに悩まされることもあるでしょう。うまく乗り越えていきたいけれど、つい逃げ出したくなってしまう。
そんな時に参考にしたいのが、日々、多くのファンからの期待を背負っている人気声優たちのプレッシャーとの闘い方です。
今回ピックアップしたのは、今年話題作に出演した4人の声優たち。10年以上のキャリアの中で数々のプレッシャーと対峙してきた彼ら・彼女らははどのようにその重圧を乗り越えてきたのでしょうか。
菊池こころ「『自分らしさ』に捉われない」
2024年、TARAKOさんの後任として『2代目ちびまる子ちゃん』の声優を担うことになった、菊池こころさん。
「まるちゃんといえばTARAKOさんなので、プレッシャーは尋常じゃなかった」と話す菊池さんは、どのようにこのプレッシャーを乗り越えたのでしょうか。
話を聞くと、「自分らしさも出さなきゃ」と自分を追い込まない、菊池さんなりのプレッシャーとの向き合い方が見えてきました。
私は『ちびまる子ちゃん』の世界観を守りたくて。TARAKOさんが30年以上にわたって作り上げてきた、まるちゃんを壊したくない。
これまでの『ちびまる子ちゃん』を守りながら、変わらずに愛される作品を作ることを目的にすると、「菊池こころらしさ」は一切いらないなって思ったんです。
仕事の目的を明確にしたら、自分のやるべきことが自然と見えてきた気がします。
私の場合は、視聴者の皆さんに喜んでもらうことが一番の目的だったので、そのゴールにつながるなら、TARAKOさんとできる限り同じようにやることに引け目を感じなくていいし、「自分らしさ」に捉われなくてもいいんじゃないかと思いました。
上田麗奈「良くて引き分け、勝とうとしない」
『鬼滅の刃』や『機動戦士ガンダム』、『わたしの幸せな結婚』など数々の話題作で活躍する声優の上田麗奈さん。
自身のことをネガティブで心配性と語る上田さんは、周囲の期待に応えられるか不安になったり、プレッシャーに飲まれそうになったりする時に大切にしている考え方があると話します。
気負いすぎてしまう自分の性格をよく理解しているからこそ、「良くて引き分け」「勝とうとしない」のも大事かなって。
だって、いつも「完璧にやろう」と思いすぎていると、うまくいかなかった時にヘコんじゃうし、疲れちゃうじゃないですか。調子が悪い時は誰でもありますから。
最初からうまくできなくて当たり前! と思えば挑戦のハードルも下がります。
完璧を求めてそもそもチャレンジしないよりも、自分の気持ちを楽にしてあげてチャレンジできた方がいいですよね。
江口拓也「自分が本当に良いと信じられるもの」を届ける
『機動戦士ガンダムAGE』主演、『SPY×FAMILY』ロイド・フォージャー役など数々の人気作品に出演する江口拓也さん。
輝かしいキャリアを築く江口さんですが、期待していた世間の評価や反響を得られない結果になってしまうこともあると話します。
期待に応えなければいけないプレッシャーがある中で江口さんが大切にしているのは、「自分自身の信念」だそう。その真意とは──?
自分が本当に良い、価値があると信じるものは何か。世の中に届けたいものは何か。
信念を持たずに世間の評価や期待に寄り添い続けてしまったら、誰のために仕事をしているか分かりません。
それに、自分が本当に良いと思ったものじゃなければ、誰の心にも響かないと思っています。
小松未可子「事前の準備を怠らない」
2010年にデビューして以来、TVアニメ『スター☆トゥインクルプリキュア』(香久矢まどか/キュアセレーネ役)や、『呪術廻戦』(禪院真希役)など数多くの作品に出演してきた人気声優の小松未可子さん。
そんな小松さんが、プレッシャーに負けずにいい仕事をするために普段から心掛けているのは、事前の準備を怠らないことだそう。
準備したことが役に立たないことも多々ありますけどね。すべてが予定どおりに進むことはなかなかありませんから、臨機応変な対応は求められます。
それでも事前の準備は怠らないようにしています。
周到な準備は絶対に裏切らない。それが自分の自信につながります。
文/Woman type編集部