上司に“女の子”扱いされる…転職した方がいい? 違和感があったら考えるべき四つのこと【ポジウィル金井芽衣】

20代~30代の女性が抱える仕事・キャリア・転職のお悩みに、その道のプロが本音でアドバイス! 「私らしい働き方」の発見や「いい転職」をかなえるためのヒントを提供します
今回、転職に関するお悩みに答えてくれたのは、キャリアトレーニング領域のパイオニア企業であるポジウィル株式会社の代表取締役、金井芽衣さん。
キャリアのプロである彼女に寄せられたのは、「違和感」がある職場に見切りをつけていいのか悩んでいる女性からのお悩みです。

ポジウィル株式会社
代表取締役
金井芽衣さん
1990年群馬県出身。埼玉純真短期大学で保育士・幼稚園教諭の免許を取得した後、2010年に法政大学キャリアデザイン学部に編入。キャリアカウンセリングを習得する。13年、リクルートキャリアに新卒入社し、人材会社の法人営業(RA)として勤務。17年に国家資格キャリアコンサルタントとして登録。同年8月にポジウィル株式会社を設立し、同社代表取締役に就任
■X/Instagram
お悩み:「時代遅れ上司」のもとで働き続けない方がいい?
以前から希望していた部署に異動できたのですが、20年以上同じ部署にいる男性上司が「時代遅れ」です……。
20代の私のことを「アシスタントの女の子」的なポジションで扱ってきて、すぐに助けようとしてきたり、接待に連れていこうとしてきたり。
本人は仕事もできるし学ぶこともありますが、女の子扱いされることに違和感があります。同じ職種で転職して、別の「成長できる環境」に身を移した方がいいと思いますか?
金井さんの回答:「違和感」は無視せずに。前向きに転職を検討してもいい
結論、移った方がいいと思います。体質が古い会社はあなたに合っていないのかも。
微妙な会社に長くいると、感覚がおかしくなってきます。
例えば、誘いを断ってから冷たくなる上司や、強いお酒を強要するから逃げたら昇格させないと脅す上司。違和感があるなら大事にした方がいいです。
そういった環境に長くいると、感覚が麻痺していって「それでもいい」「こういうものなのか」と思ってしまう。「おかしいな」と気付けなくなってきます。
人を変えるのは簡単でないから、自分が変わった方がいい。
あなたの「違和感」は無視しない方がいいし、転職という選択肢は前向きに検討していいと思います。

実際に、ポジウィルに相談に来る方の中には、「なんとなく違和感があったけど我慢して働き続けた結果、自分の声が分からなくなってしまった」と話す人も多いです。
だからこそ、違和感はあなたの感性が鈍っていない証拠。とても大事にしていいものです。
人はそう簡単には変えられません。特に立場のある上司を「変えよう」とするのは、自分のエネルギーを大きく消耗します。
であれば、自分がその環境から離れて、健全に成長できる場所を探した方がいい。
あなたが働く場所は、あなたが「どうありたいか」をベースに選んでいいんです。
「違和感がある環境」で考えるべき四つのポイント
女の子扱いされたくないというのは私も同じ。
「女」として評価されたいのは「仕事の場」ではないと私は思っています。
仕事は仕事。上司が自分のことを女性として見ていることばかり気にしている状況だと、自分自身も「コト」に向かいにくいのでは?
健全に自分が仕事で結果を出せる環境を探し、自分自身も「コト」に集中できるようにした方がいいです。
そこでできることとしては、以下の四つ。
1.違和感を言語化する
「何が嫌だったのか」「なぜ不安になったのか」を紙に書き出してみてください。
それはあなたが大事にしたい価値観や、理想の働き方のヒントになります。
例えば、
「性別関係なく、能力で評価されたい」
「年齢や性別でいじられるのは不快」
「ちゃんと仕事に向き合いたいのに、外見や立ち位置を意識させられるのが嫌」
そういった価値観がクリアになれば、次の職場を選ぶ軸にもなります。
2.まずは情報収集から始める
すぐに辞める決断をしなくても構いません。ただ、自分にとって心地よい環境やカルチャーの会社を探すことで、「今の場所が全てじゃない」と思えるようになります。
転職サイトを見る、友人や先輩に話を聞いてみる……「こんな働き方をしている人もいるんだ」という気付きが、視野を広げてくれます。
3.「女の子扱い」されないために自分を整える
これは決して、あなたが悪いという話ではありません。
ただ、もしその環境にいることで「女」として見られることばかりを気にしてしまうなら、あなた自身も仕事に集中しきれない状態になっているかもしれません。
仕事の場では「性別」より「成果」で評価されたい。その思いがあるなら、あなたが実力で信頼を勝ち取れる場所を選び、そこに集中できる環境に身を置くことが大事です。
キャリア迷子になりポジウィルに相談に来た方の中にも、「“女性”としてではなく“プロ”として見てくれる環境に移ったことで、やっとコトに向き合えるようになった」という声がたくさんあります。
4.「正しく評価される場所」で、自分の可能性を広げる
環境を変えることで、自分の可能性が思った以上に広がることはよくあります。
例えば、
自分より若い上司でも、リスペクトをもって接してくれる
意見を言ったら、ちゃんと聞いてくれるカルチャーがある
女性もマネジメントポジションで活躍している
こういう環境で働くことは、単に気持ちがラクになるだけでなく、あなたの成長速度も変わります。
今の上司のもとで学べることもあると思います。でも、「違和感」と「不快感」を我慢し続けてまで得る価値があるかどうか、一度冷静に見直してもいいかもしれません。
あなたの感性は、あなたの未来を守ってくれる

キャリア迷子になると、「この環境で頑張るべき?」「自分が間違ってるの?」と自分を責めてしまいがち。
でも違和感がある場所で、無理に踏ん張る必要なんてありません。
あなたの感覚は間違っていないし、もっと健全に、仕事に集中できる場所がきっとあります。
環境はあなたをつくります。だからこそ、自分を信じて「こうありたい」と思える場所を選んでください。
誰かに扱われる立場でいるより、自分で人生の舵を取る方が、ずっとおもしろい。
「違和感」を無視しない人ほど、自分に正直に、しなやかにキャリアを伸ばしていけます。
あなたの感性は、あなたの未来を守ってくれますよ。応援しています。

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