オンライン/対面の面接で緊張しない方法は? あがり症を乗り切る準備と当日の対策13選

オンライン/対面の面接で緊張しない方法は? あがり症を乗り切る準備と当日の対策13選

志望動機も自己PRも完璧、でも、当日それをうまく話すことができない……。転職面接は対面でもオンラインでも、普段とは違う環境のため、緊張してスマートにふるまうことができないという人も多いはず。

この記事では、「緊張するのは当たり前」を前提に、面接に挑むための心構えと今日からできる具体的な対処法をご紹介します。

あがり症・緊張し過ぎる人に知ってほしい3つのこと

緊張を引き起こす原因

人は「自分を自分以上」に見せようとする時に緊張してしまいます。つまり、相手に等身大の自分よりも良く見せようとすると緊張してしまうのです。まずは「緊張」を引き起こす原因を紐解いてみましょう。

1. 完璧主義な人ほど緊張しやすい

「緊張」の主な原因は、「失敗したらどうしよう」という不安です。

特に相手に対して「良く見せたい」「ちゃんと理解してほしい」という意思が働くと、「今、失敗してないかな」という不安が強まり、より緊張が増幅していきます。

それはあなたの真面目さや完璧主義な性格からくるもので、それ自体は決して悪いことではありません。

2.「緊張しない」ことを目指すから、余計に緊張する

「緊張」そのものをしない人はいません。「緊張しない人」というのは、緊張を緩和する方法を知っている人なのです。

「緊張しないこと」を目指すのではなく、いっそ、緊張は誰でも必ずするものだと受け入れてしまいましょう。その上で、緊張を強めてしまう行動を止め、緩和する自分なりの方法を見つけた方が建設的です。

3.緊張=悪印象という思い込み

意外に思うかもしれませんが、「緊張している」状態自体は、必ずしも悪い印象を与えません。というのも、緊張しているのはそれだけ「御社に入りたい」という真剣な気持ちの表れとも受け取れるからです。

面接というのは、書類では分からないあなたの人柄や印象を見る場です。

緊張の中でどれだけ丁寧に受け答えができるか、きちんと「伝える」意志を示せるかがポイントになってきます。ただ緊張しているだけで評価が下げられることはありませんから、安心して緊張しましょう。

緊張をなくすために事前にできる6つの準備

緊張をなくすための事前の訓練

まずやるべきは「事前準備」の強化です。当日緊張してしまうのを前提に、十分に準備と対策を練っておきましょう。事前にできることを完璧にしておけば、「これだけやったんだから大丈夫」という安心につながり、緊張を和らげることもできます。

1.話す内容は「キーワード」で頭に入れる

つい言いたいことを台本化して、丸暗記する手段を取ってしまいがちですが、これは逆効果。

台本で覚えてしまうと、どこかで突っかかったり、言い間違えをした途端、リカバリーが出来ず頭が真っ白になってしまう事態を引き起こします。

アピールポイントなどの「絶対に伝えたいこと」は、単語や短い文章で頭に入れておきましょう。実際にメモ帳などに箇条書きをし、ポイントだけ覚えて、当日はその場で文章にして話します。その方が臨機応変に対応できるため、失敗も少なくなります。

2.頻出質問の回答は反復練習で体に覚えさせる

自己紹介、志望動機、自己PR、退職理由、長所・短所は確実に尋ねられる要素です。

これらは何度も声に出して練習しておきましょう。ポイントさえ抑えていれば毎回違う文章になっても構いません。むしろ、いろいろなパターンで話せるようにした方が本番で上手くいく可能性が上がります。

何度も言うことで口の動きがスムーズになりますし、音で聞くことでよりしっかりと覚えることができます。

3.PREP法で「結論から話す」癖をつける

話しているうちに何を話していたのかわからなくなってしまう人は、まず短く「結論」を答えるPREP法を意識しましょう。

P (Point): 結論を先に言う

R (Reason): 理由を説明する

E (Example): 具体例を挙げる

P (Point): 最後にもう一度結論を繰り返す

この構成で話すことで、相手も自分も「何の話をしているのか」が明確になり、脱線しても本題に戻って来やすくなります。

4.鏡を見て発声練習

志望理由などを話す反復練習を、鏡の前で椅子に座って行うとより効果的です。自分と視線を合わせて発声を行えば、相手の顔を見て話す、その姿勢を体に覚えさせることができます。

少し歯を見せて笑う、笑顔で受け答えをする練習をしましょう。自分の顔を見ながらの練習は気恥ずかしさもありますが、「ちゃんと笑顔を作れているか」「話すときに変な癖はないか」を客観的に確認できます。

5.Web面接の環境を完璧に整える

オンライン面接の場合、「機材トラブル」や「環境の不備」が新たな緊張の種になります。以下の点を事前に必ずチェックし、不安要素を徹底的に排除しましょう。

通信環境: 途中で途切れないか、安定したWi-Fi環境か確認する。可能であれば有線LAN接続が望ましい。

使用ツール: 指定されたツール(ZoomやGoogle Meetなど)を事前にインストールし、マイク・カメラのテストをしておく。

カメラ映り: 顔が明るく見えるよう、正面からライトを当てる。背景は無地か、バーチャル背景を設定する。カメラは目線の高さに合わせる。

服装・メイク: 画面越しでも清潔感が伝わる服装を選ぶ。対面より少し明るめのメイクを意識すると血色良く見えます。

6.家族や友人を相手に模擬面接

実際に誰かに見てもらいながら行うのが一番の練習になります。対面だけでなく、オンラインでの模擬面接もお願いしてみましょう。部屋に入って出ていく(オンラインなら接続して退出する)までの一連の動きを行います。

模擬面接の中で何か気付いたことがあれば注意してもらい、良いところは褒めるようにお願いします。「あれだけ練習したのだから大丈夫」という気持ちが持てるまで、何度でも練習しましょう。

面接直前に緊張をほぐす4つの方法

面接直前に緊張をほぐす方法

前日までにできることを気が済むまでしておくだけで、かなり緊張をほぐすことができます。当日は当日なりに、できるだけ緊張を減らすための行動をとりましょう。

1.会場(ログイン)には余裕をもって到着する

気持ちに余裕がなくなると、焦って緊張に繋がります。

対面の場合は30分前には最寄り駅に着くようにし、会場近くのカフェなどで最終確認を。Web面接の場合は10分前にはPCの前に座り、5分前には指定のURLにログインしておきましょう。

2.待ち時間に血の巡りをよくしてリフレッシュ

待ち時間などにじっとしていると、血の巡りが悪くなり、体が強張って緊張を感じやすくなります。そういう時は、指を動かすなどさりげない動きで血の巡りを良くしましょう。

つま先を引き上げたり、かかとを上げ下げしたり、足の指をグーパーさせるなど立っていても座っていても簡単にできる動きがおすすめです。

3.深呼吸で自律神経を整える

緊張すると呼吸が浅くなり、脳に酸素が回らず、うまく言葉が出てこなくなる危険性があります。意識してゆっくり、深く呼吸するようにしましょう。

深呼吸するときは、姿勢を正して4秒かけて鼻から息を吸い、6秒以上かけて口からゆっくり吐き出します。息を長く吐くことは副交感神経を優位にし、リラックスに繋がります。

4.緊張したときに出る自分の癖を思い出しておく

どんな人でも、緊張した時にでてしまう癖があると思います。具体的に自分に起こりそうな変化を認識し、それが出たらこうするという対処法を意識していると、パニックになるのを防いでくれます。

例えば、顔が強張ってしまう人は「口角を上げる」。早口になってしまう人は「一文ごとに一呼吸置く」。このように、具体的にどうすれば防げるのか理解しているだけで、不思議と落ち着くことができます。

面接中にできる!効果的な緊張対策

面接中にできる!効果的な緊張対策

面接中でも実行できる、緊張対策を見ていきましょう。

1.目線は相手の「眉間」かカメラの「レンズ」へ

面接では「相手の目を見て話す」ことが基本ですが、それによって緊張が強まってしまうケースもあります。

対面の場合、相手の眉間や鼻のあたりを見て話すようにしましょう。目の付近に視線を向けていると、相手からは目が合っているように感じます。

Web面接では、画面に映る相手の顔ではなく、PCのカメラのレンズを見て話すのがポイントです。こうすることで、相手からはしっかりと目が合っているように見えます。

2.こっそり手のツボ押し

面接中に足を動かしたりマッサージすることはできませんが、手のツボを押すことは可能です。親指の付け根付近にある「合谷(ごうこく)」というツボは、緊張をほぐすのに効果的です。

椅子に座った後、両手は膝の上で軽く重ねるので、さりげなく押すことができます。

3.「緊張しています」と正直に伝えてしまう

あまりに緊張が過ぎてしまい、体が震えたり、言葉が出てこなくなってしまった場合、無理せず「大変恐縮ですが、少し緊張しております」と伝えても大丈夫です。これによってマイナスイメージを持つ面接官は少ないので安心してください。

「緊張している」と声に出すことで、かえって落ち着きを取り戻すことができます。「少しお時間をいただけますでしょうか」と断ってから、深く呼吸をし、気持ちを切り替えましょう。

事前の準備と対策が、緊張する面接を成功に導く

事前の準備と対策が、緊張する面接を成功に導く

重要なのは、「緊張をしないこと」を目指すのでなく、「緊張すること」を前提に、どう「対処をするか」です。特にWeb面接では、環境準備が心の余裕に直結します。

できる準備はきちんとし、緊張してしまった時にどういう行動を取るか、どうリカバリーするかを考えた方が効率的です。

緊張することは悪いことではありません。うまく付き合うことで、適度な緊張感を味方につけて面接に臨みましょう!