
GENERATIONS 小森隼、EXILE 佐藤大樹、岩田剛典、小林直己―焦りと葛藤を乗り越えた、人気者たちの生存戦略
「自分の強みって何だろう」「本当にやりたいことは?」
キャリアを考える中で、誰もが一度は焦りや葛藤を抱えるもの。
しかしそれは、一見すると順風満帆なキャリアを歩む人たちも同じ。華やかな世界の裏側でも、「自分だけの価値」を見つけようと皆もがいています。
そこで今回は、Woman typeの過去のインタビューから、日本を代表するエンタメ集団・LDHに所属する4人のアーティスト、GENERATIONS 小森隼さん、EXILE/FANTASTICS 佐藤大樹さん、岩田剛典さん、小林直己さんの記事をお届け。
焦りや葛藤の日々を、彼らはどう乗り越え、自分だけの道を切り拓いてきたのか。各者各様のリアルな生存戦略から、「自分らしさ」を見つけるヒントを探ってみましょう。
GENERATIONS 小森隼:「自分らしさ」を捨て、“がむしゃら”を武器にする

GENERATIONSの中で「俺には武器がない」と、嫉妬と劣等感に苛まれた日々を過ごしたという小森隼さん。彼が見つけた活路は、意外にも「自分らしさ」に固執しないことでした。
「自分らしさ」を主張するのではなく、その場に合わせて最適解を出す「ご都合主義」で、活躍の場を広げてきたと話します。
「ご都合主義」は、その場にいる人や状況に合わせて、自分の在り方を柔軟に変える、ということです。
極論かもしれないですけど、人と関わる上で「自分らしさ」って1ミリもいらないなと思うんですよ。自分らしさと自分らしさがぶつかり合ったら、絶対にハレーションが起きるじゃないですか。自分らしさと自分勝手って、紙一重ですから。
だから、僕の場合は目の前の人と円滑に仕事をするために、その場の最適解を出すようにしています。これがその場その場の「ご都合主義」ですね。
逆に、もし僕が「自分らしさ」なんて主張していたら、「この番組には出れない」「これはやれない」ってなっちゃいますよね。でも、僕はある意味で“らしさ”がないから、何でもできたんだと思います。
EXILE/FANTASTICS 佐藤大樹:夢を「言葉」にし、失敗から「自己管理」を学ぶ

「EXILEになる」という夢を公言し、実現させてきた佐藤大樹さん。彼が信じるのは「言霊」の力。大きな夢も、まず口に出すことで、現実への道が拓けると語ります。
しかし、その道のりは順風満帆ではなく、多忙のあまりライブで足がつってしまった経験を「プロ失格だ」と猛省。がむしゃらなだけでは乗り越えられない壁を知り、冷静な自己管理の重要性を学びました。
それまでの僕は、ただがむしゃらに頑張ることしか考えていなかったんです。
何かあった時、最終的に頼れるのは自分だけなのに、無理して自分の体を壊したら元も子もないですよね。
セリフを覚えること、トレーニングすること、しっかり休むこと……全部大切で優先順位はつけられない。だけど、何をしたら何が返ってくるかくらいは考えたら分かる。
そこだけは冷静に考えて、目の前の仕事に向き合うようにしています。
岩田剛典:「自己ベスト」を更新し続ける、ストイックな努力と発信力
『EXILE』、『三代目 J Soul Brothers』という国民的グループに所属しながら、グループの枠を飛び出し、ソロとしての活躍も目覚ましい岩田さん。
彼の輝かしいキャリアは、現状に満足しないストイックなまでの向上心に支えられています。
そして、やりたいことを実現するために不可欠なのが「発信すること」と「自信を持つこと」。内に秘めるだけでなく、周囲に伝え続けること。そして、その言葉に説得力を持たせるための「努力」を怠らないことの重要性を語ってくれました。

何をするにしたって不安や困難はつきものだし、葛藤もすると思うんですけど、最終的にそうした目の前の壁を乗り越えるには、自分に自信をつけるしかない。そのためには、やっぱり努力あるのみですよね
努力の方法は人それぞれでいいと思うんです。シンプルに仕事を突きつめるでもいいですし、何か拠り所となる場所を別につくるでもいい。自分にはどういうやり方が合うのか。それを見つけるだけでも、立派な努力だと思います
小林直己:「一人の時間」で自分と向き合い、“ありのまま”を強さに変える

トップグループのリーダーでありながら、「誰からも求められていないと思っていた」という孤独と向き合ってきた小林直己さん。彼が自信を取り戻すために選んだのは、「努力して“休む”」ことでした。
多忙な中で意識的に一人の時間をつくり、自分と対話する。そうして見つけ出したのは、無理に何者かになろうとせず、「ありのままの自分」でいることが、逆説的に強みになるという答えでした。
自分と向き合うのって、僕は人より苦手だなと思っていて。
なので、努力して“休む”時間をつくりました。そうするとだんだん心のバランスが取れてきて、『自分ってこういう人間なんだ』ということが自然と分かってきました。
僕はずっと、個人では誰からも求められてないと思っていたんです。
組織の中で自分が存在する意義みたいなものって、誰もが一度は悩むじゃないですか。
そのときに、意識的に休む。肩の力を抜く。僕の場合はそうすることで、自分を大切に思えるようになりました。