まだ“男性社会”のせいにするの? 高市総理の誕生が突きつけた「女性側の課題」をフィフィが指摘

まだ“男性社会”のせいにするの? 高市総理の誕生が突きつけた「女性側の課題」をフィフィが指摘

「日本はいつまでも男性優位の社会だ」「女性リーダーがなかなか生まれない」──。

そんな言説に、現状を憂いて嘆く女性は少なくない。

しかし、タレントのフィフィさんは「日本の男性たちの意識は、確実に変わり始めている」と指摘する。 彼女がそう感じたきっかけは、10月の総裁選で見かけた“ある光景”だったという。

男性側がアップデートされつつある今、求められているのは「女性側の意識変革」だ。

「守られる立場」を手放し、賢く自立すること。フィフィさんが語る、これから女性たちに求められる“アップデート”とは。

フィフィさん

フィフィさん

1976年、エジプト・カイロ生まれ。小・中・高と日本の公立学校で学ぶ。中京大学情報科学部を卒業後、アメリカ留学を経て日本で就職。3年間の会社員生活ののちタレント活動を開始。以降、テレビ、ラジオ、webメディアで活躍。著書に、『まだ本当のことを言わないの? 日本の9大タブー』(幻冬舎単行本)など。X

※トップ画像はフィフィさんのXポストより引用

「男性たちの変化」を見た1枚の写真

編集部

今年、ついに高市早苗さんが日本初の女性総理大臣に就任し、世間の注目を集めました。あの時の熱狂をどう見ていましたか?

フィフィさん

私は高市さんが内閣総理大臣として撮影したあの写真、大勢の男性議員たちに囲まれて女性たちが真ん中に立っている姿を見て、素直に「いいな」と思ったんですよ。

世間の一部には、あの写真を見て「やっぱり政治は男社会だ」「男性に囲まれていないと立てないのか」と批判する声もありました。でも、私は逆にあの光景に「男性たちの変化」を感じたんです。

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編集部

「変化」ですか。

フィフィさん

そう。彼らは「女に負けてたまるか」と邪魔をしているわけじゃない。実力のあるリーダーなら、性別に関係なく認め、支えようとしている。あの写真は、男性たちが「女性がトップに立つこと」を受け入れ、リスペクトを持って支えている証拠だと思ったんです。

日本もようやく、実力があれば女性が真ん中に立てるフェーズに来た。男性たちはもう、準備ができているんですよ。

アップデートすべきは、女性の方かもしれない

編集部

男性の意識が「実力主義」に変わってきている中で、私たち女性側の意識はどうでしょうか。

フィフィさん

そこは私たち自身も、見直すべき時期に来ていると思いますよ。

権利を主張する時は「男女平等」を掲げるのに、都合が悪くなると「女なんだから守ってよ」「弱者なんだから」と、性別を盾にしてしまう。これじゃあ、いつまで経っても対等な関係は築けません。

編集部

「対等でありたい」と言いながら、無意識に「守られる側」に居座ってしまう矛盾ですね。

フィフィさん

例えば欧米のウーマン・リブの根底には、「権利を得る代わりに、責任も負う」という覚悟がありました。でも日本では、「守られる立場」に安住したまま権利だけを求めてしまう傾向がまだ一部に残っているように感じます。

それでは社会からも「面倒くさい存在」と思われてしまうし、本当の意味での「かっこいい女性」とは言えないんじゃないかな。

もう「可愛げのあるおバカ」は通用しない

編集部

でも、「守られる立場」を手放すのは勇気がいりますね。

フィフィさん

でも、もう「おバカキャラ」を演じれば愛される時代じゃないんですよ。

一昔前までは、あえて「何も知らないふり」をして一歩引くことが「可愛げ」とされた時代もありました。芸能界にも、「可愛いおバカキャラ」がたくさんいたでしょ?

「難しいことは分からない」と言って男性を立てることが、ある種の“モテ戦略”として機能していた。政治の話なんかしたら「可愛げがない」って敬遠されるとかね。

編集部

おバカなのは可愛いこと、と思ってしまう人は多いです……。

フィフィさん

でも、今はもうそんな時代じゃないですよ。 社会全体が不安定になって、共働きが当たり前になった今、男性たちが求めているのは「守ってあげるだけの対象」ではなく、「一緒に戦ってくれるパートナー」なんです。

編集部

男性の側も、女性を「守る」だけの余裕がなくなっている?

フィフィさん

「俺が食わせてやるから黙ってついてこい」なんて言える時代じゃないでしょ(笑)。だからこそ、何かあった時に頼りになる、しっかりとした軸のある女性であることが大切です。

これからは、政治や経済、社会問題を自分の言葉で語れる「賢い女性」こそが、最も魅力的でかっこいいとされる時代になっていくと思います。

自分の足で立つことが、最強の生存戦略

編集部

「賢くあること」が、これからの女性の新しい魅力になっていきそうですね。

フィフィさん

日本は世界的に見れば、女性にとってかなり恵まれた環境にあります。教育や就職の機会は平等に開かれているし、制度も整っている。だからこそ、ハングリー精神を持ちにくい、「そこそこの幸せ」で満足してしまいがちという側面もあります。

でも、これからは待っているだけでは生き残れません。誰かに守ってもらうことを期待するのではなく、自分の意見を持ち、自分の足で立つこと。

「おバカ」を演じるのをやめて、社会に対して関心を持ち、自分なりの言葉で発信すること。

編集部

それが結果的に、自分の人生を切り拓くことにつながると。

フィフィさん

そう。それが、これからの時代における最強の「自分磨き」であり、生存戦略になるはずです。

性別を言い訳にせず、一人の人間として実力を磨く女性が増えれば、社会はもっと面白くなるし、男性たちもそんな女性をリスペクトして支えてくれるはず。

「自立」こそが、女性を自由にするだけではなく、魅力的な人間にしてくれるのだと思いますよ。

取材・文/大室倫子(編集部)

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