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AUG/2018

のん「無根拠でもいい。世界を変えるのは自信過剰な人の存在」“正しいこと探し”をやめて、たどり着いた新境地

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透き通るような白い肌に、好奇心に満ちた真ん丸の瞳。
屈託のない笑顔が印象的な、のんさん。

株式会社nonを立ち上げてから2年が経ち、女優、創作あーちすととして活躍の場を広げている。今回、LINE初の連続ドラマ『ミライさん』で主人公のミライ役を演じた彼女に、“今よりちょっと明るい未来”のつくり方を聞いてみた。

のん
のん
女優、創作あーちすと。1993年兵庫県生まれ。2016年公開の劇場アニメ「この世界の片隅に」で主人公・すずの声を演じ、第38回ヨコハマ映画祭「審査員特別賞」を受賞、高い評価を得る。作品は同映画祭で作品賞、第40回日本アカデミー賞では最優秀アニメーション作品賞を受賞した。2017年に自ら代表を務める新レーベル『KAIWA(RE)CORD』を発足。シングル『スーパーヒーローになりたい』『RUN!!!』とアルバム『スーパーヒーローズ』を発売。創作あーちすととしても活動を行い、2018年自身初の展覧会『‘のん’ひとり展‐女の子は牙をむく‐』を開催
■インスタグラム:non_kamo_ne
■Twitter:@non_staffnews

正しい言葉を探すのはやめよう。
思ったことは、ちゃんと口にしよう。

今回私が演じたミライさんは、テクノロジーが発達して「人間が働かなくていい未来」のために“あえて働かない”自称革命家の女の子なんです。働かない時代の到来を見据えて、確固たる意思を持ってニート生活を送るミライさんを演じるのはすごく面白かった!

でも、私はそういう時代が来ても仕事は続けたいかな。だって、もしミライさんが言っているような時代が来たら、きっと今以上に人間が手作りしたものの価値って高まっているはず。それなら、あえてフィルムで映画をつくったりとか、自分のブランドを立ち上げて手作りした物を皆に届けたりするようなことがしてみたい。

私、すごく“働き好き”なんですよ。のんになって2年が経った今、やりたかったことが実現できるようになって、ますます仕事の楽しさを感じているところ。昔から絵を描いたり、曲をつくったり、モノづくりをするのが好きだったから、そういうことを仕事にできるようになったことも大きいと思います。

のん
でも、大変なこともたくさんありますね。自分がリーダーだから、小さなことから大きなことまで全部自分で決めないといけないし、個展でもライブでも、チームの皆と一緒に何かを成功させるには、自分の考えをちゃんと伝え続けなければいけない。

私は話すのが苦手なんですけど、話し下手なりに皆を巻き込んでいく秘訣は、自分が誰よりも楽しんでいる姿を見せること。そして、「こんな面白いことがやりたいんです!」って楽しそうに伝えること。ワクワクする気持ちを共有できたら、チームの皆からも良いアイデアが出てきます。

以前は、正しい言葉を探すことに必死で、そういうこともうまくできなかったんですよ。間違ったことを言ったらだめなんじゃないか、怒られちゃうんじゃないかって思って。でも、それじゃ全然うまくいかなくて、もう「正しくなくていい」って思うようになった。

頭の中に思い浮かんだ言葉を素直に伝えるようにしたら、皆が面白がってくれて、物事がうまく行き始めたんです。それに、間違ったことを言ったって実は大したことじゃないってことも分かりました。だから皆さんも、もっと言いたいこと言っちゃっていいと思います。

素敵な才能は隠さずオープンに。
自分に自信が無い人は、もっともっと自分を褒めて。

のん

自分の性格ですごく「得だな」って思うのは、超ポジティブなところ。それはミライさんと一緒かも。明るい未来が絶対に来るって信じているんです。ドラマで主演を務めたり、リーダーとしていろいろなプロジェクトを引っ張っていくことにプレッシャーを感じることもあるけれど、「自分ならやれる」っていう自信があるからやっていける。自分に自信を持つってすごく大事ですよ。

でも、自信を持つのが苦手な方も多いのだなと感じた事があって。昨年、京都造形芸術大学で学生さんたちと一緒に授業を受ける機会があったんです。皆さんすごく面白くて、私には思い付かないような自由なアイデアをばんばん出していて、エネルギーをたくさんもらいました。ただ、授業の最後に研究したものを発表する機会があったんですけど、誰一人そこで自分の意見を話さなかったんですね。しーんってなっちゃって。それで、「え、じゃあ私がしゃべりますね」ってなって、「この子にはこんなすごいアイデアがあって、ここがすごくて……」って話下手なくせにいっぱい喋って(笑)。こんなにも才能のある人たちが、なぜそれを語らないんだろう、もったいないって感じたんです。

自分のことを良く言うのは恥ずかしいかもしれない。謙虚さも大事。でも、世の中に革命を起こせるのは「自分にはできる」って信じた人だけ。無根拠だっていいから、自信過剰な方がいいと思います。

のん

自分に自信を持つには、1回勇気を振り絞って、やりたいことをやってみるのがいいと思います。失敗したって、下手だっていいんです。やってみたら、失敗しても意外と傷つかないって分かるし、「案外大丈夫だった」って分かる。あとは、思い切って何かアクションを起こすと、応援してくれる人が見つかったりします。それも自分に自信を与えてくれますね。

あとはね、自分を褒めること。人ってつい自分の悪いこととか、できなかったことばっかり考えてしまうもの。でも、「偉い」って思えることだっていっぱいあるはず。朝ちゃんと起きられたとか、掃除や洗濯を予定通りできたとか。小さなことでもいいから、自分のいいところを褒めてあげてください。

「私ったら今日も可愛いな」、「今日も偉かったな」、そんな思い込みの一つ一つが自信につながっていきます。ちなみに私は、自分を褒めてくれる人の側によく行きます(笑)。「悪いことがあったら直すから、褒めた後に注意してね」って言っちゃったり。それで皆、よく褒めてくれるし、直した方がいいことも指摘してくれる。すごく助かっています。

面白そうなことには、自分からどんどん首を突っ込んでいく。

のん
これから先、明るい未来を生きていくために私が今頑張っているのは、一つ一つの作品づくりに誠実であること。これから先も、自由にやりたいことをやって突き進んでいきたいと思っているんですけど、その上で、「誠実さ」は欠かせないと思っています。

『この世界の片隅に』で片渕須直監督と一緒に仕事をした時の現場は忘れられないです。片渕監督はキャストやスタッフ全員に敬意を払い、私の話にもじっくり耳を傾けていつまでも付き合ってくれました。それでいて、自分が大事にする軸は曲げず、どんな作品にしたいか、どんなキャラクターをつくりたいかを伝え続けてくれた。それがすごく素敵で、私もそんな人になりたいって思ったんです。

そして、直感的に「面白そう」と感じることに自分からどんどん首を突っ込んでいくことも、未来を明るくすると思いますね。自分に自分でブレーキをかけてしまうと、仕事も人生もつまらなくなる。あれこれとリスクを考えたら「今のままでいいや」ってなりがちだけど、それでは新しい扉は開かない。「面白そう」「やってみよう」そこから毎日がワクワクする方向に変わっていきます。

正しくなくていい。失敗したっていい。無根拠でもいいから自分に自信を持って、前に一歩踏み出すと、想像以上の明日が私たちを待っている。そう思います。

のん
ファイト!
取材・文/栗原千明(編集部) 撮影/赤松洋太


【ドラマ情報】
番 組 名:「ミライさん」
放送日時:2018年9月8日(土) 20:00〜  【毎週土曜日20時更新・全5話】
出 演 者:のん/本郷奏多/マキタスポーツ/堀内敬子
スタッフ:吹原幸太(脚本)、ニシオカ・ト・ニール(プロット協力)、梅野悠大(音楽)、宮本鉄馬(VFX)、谷口マサト(企画・プロデュース)
制作・著作:LINE株式会社
放送媒体:LINE NEWS(「LINE」アプリ「ニュースタブ」内)

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