13
JUN/2019

ドイツと日本の二拠点生活で考えた「豊かさ」の意味【日独ワークライフ通信】

タグ:

ドイツ人女性に学ぶ「豊かさ」のヒント
池原真佐子の日独ワークライフ通信

仕事と子育てを両立しながら日本とドイツの二拠点で生活を送る著者が、ドイツ人女性の働き方や生き方を見て感じたこと、学んだことをお届けしていきます。豊かな人生をつくるワークライフのヒントが見つかるかも!

池原真佐子

Woman type読者の皆さん、こんにちは。株式会社MANABICIA代表の池原真佐子です。私は現在、ドイツと東京を行き来しながら、仕事と育児の両立をしています。

連載初回となる今回は、簡単に自己紹介から始めさせてください。

まず、2014年に私が創業したMANABICIAでは、主に二つのことを行なっています。一つ目は、エグゼクティブコーチングを軸にした、企業のコンサルティングや研修。2つ目は、2018年にローンチした女性に特化した社外メンター育成・派遣事業の『育キャリカレッジ』。この『育キャリカレッジ』では、女性が自分らしいキャリアを「育む」というコンセプトのもと、少し先を行くキャリア女性をメンターとして育成し、そのメンターの知見を、次世代の働く女性にシェアリングしています。

そこでこの連載では、私がドイツと日本の二拠点生活で得た気付き、特に、働く女性たちのワークライフが今日よりも明日、もっと充実したものになるような情報をご紹介していきたいと思います。

2年半のワンオペ育児生活を経て、子連れでドイツへ

私がドイツに移ったのは2018年の秋。きっかけは、夫の転勤でした。

それまでの2年半は東京でワンオペ育児を経験し、そこから子供を連れてドイツへ。子供は現地の、英語とドイツ語のバイリンガル園に通っています。

正直、私にとっては日本もドイツ(ミュンヘン)も、生活という意味では大きなギャップを感じることはありません。市街地に関して言えば公共交通機関が発達しており、電車もほぼ時間通りに発着するし、買い物にも困りません。都市部では英語が通じるので、意思疎通もそこまで困難を感じません。

しかし、決定的に異なっているとこともあります。

まず、道を歩いていたりしても「人とよく目が合うし、よく微笑みかけられるし、よく喋りかけられる」ということ。もちろん、ドイツ人の中にもツンとした人はいますし、不機嫌そうな人も沢山います。しかし、日本よりはるかに高い割合で、街中で笑顔を向けられます

エレベーターの中で知らない人が突然話し掛けてくることも、日常茶飯事。特に、子供を連れていると、通りすがりの人がちらっと子供の顔を見て、笑顔に。そして、親の顔を見てにっこりと笑いかけてくれます。

また、私が大きな荷物を持っていたり、ベビーカーでドアを開けようとしたりすると、よぼよぼのおじいちゃんであっても、おばあちゃんでも、中学生の男の子でも、さっと立ち上がり「手伝いましょうか?」と声を掛けてくれます。このさりげない親切が、私をとても幸せな気持ちにさせてくれます

私は福岡で19年を過ごし、そこから19年を東京で過ごしてきました。その狭い体験の範囲ではありますが、ここまで日常の中で「さりげない親切」が循環している環境は初めてで、「これが真の豊かさというものか」と感じました。

特に、東京で働いている時は日々が目まぐるしく、誰かにちょっとしたさりげない親切を向ける余裕もなかったなぁと思います。

「豊かさ」は人と人との関わりの中で育つもの

池原真佐子

ドイツでの生活に慣れてくると、私自身も、ふと見知らぬ人に笑顔を向けたり、話し掛けたりすることが苦ではなくなってきました(東京に戻った時にこれをすると、変な顔で見られますが……苦笑)。

そこで、改めて気付いたことがあります。それは、「心の豊かさは、人によって巡ってくる」ということ。自分自身がご機嫌で過ごすと同時に、他者にもその「ご機嫌を向ける」という行為は、双方にとってとても気持ちの良いものです。

これはまさに、今私が行なっている社外メンターの育成・マッチング事業にも当てはまります。キャリアでモヤモヤしている働く女性たち。あるいは、もっともっと生き生きと働きたい女性たち。ふとした時に、メンターから、心からの応援とサポートを受け取った時、きっと心が前向きになり、進む勇気を育むことができます。

皆さんは、今日、誰かに「さりげない親切」を向けましたか? あるいは受け取りましたか?

まずは自分から、「ご機嫌」と「さりげない親切」を周囲の人に与えること。それが、巡り巡って、自分自身の「豊かな人生」へとつながるのではないかと感じます。

【次回の記事は7月初旬に公開予定】

「育キャリカレッジ」の関連記事

出産後、キャリアに悩む女性には“ある想像力”が必要だ「ワーママこそ自分のやりたいことに目を向けて」

部下に見下されている?「自分のマネジメントに自信がない」女性管理職が見直すべきこと

【増え続けるキャリア迷子】「自分らしい働き方」が分からないときに自分に問い掛けるべき7つの質問

育休復帰後の望まぬ部署異動、組織内の男女格差――「思い通りにいかない現実」に直面したときの対処法


【この連載の寄稿者】
(株)MANABICIA 代表 
池原 真佐子(いけはら まさこ)さん

池原真佐子

福岡県出身、早稲田大学・大学院で成人教育を専攻。PR会社、NPOを経てコンサル会社で勤務。在職中にINSEADのパートタイムのコーチングと組織開発の修士(Executive Master in Consulting and Coaching for Change : 現EMC)を取得。同時に、エグゼクティブコーチング等の人材育成を手がける(株)MANABICIAを創業。その後妊娠するも、臨月でパートナーが欧州に転勤、東京でワンオペ育児開始。産後1年半経ったころ、女性のキャリアに特化したメンターを養成するスクール運営、企業の働く女性へのメンターをマッチング事業を行う「育キャリカレッジ」を新規事業として立ち上げる。2年半のワンオペ育児を経て現在はドイツと二拠点生活。2017年に英ユニリーバDOVEでNourishing SecretのCMに、日本を代表する新しい女性として出演。ワーママオブザイヤー2018受賞。「第5回女性起業チャレンジ制度」グランプリ(2019)。その他、日テレNews等のメディア出演も多数。著書『自信と望むキャリアを手に入れる 魅力の正体』(大和書房:日本と韓国で発売)

■育キャリカレッジ

『日独ワークライフ通信』の過去記事一覧はこちら

>> http://woman-type.jp/wt/feature/category/work/germanyをクリック

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Woman typeの最新情報をお届けします

あなたにオススメの記事

出産後、キャリアに悩む女性には“ある想像力”が必要だ「ワーマ...
今、ワーキングマザーに新たな悩みが浮上している。「ただ復帰するだけじゃいや。仕事のやりがいに関する悩みが増えています」こ...

疲れてイライラ、子どもにあたって自己嫌悪―働くママが「負のス...
ワーキングマザーから寄せられたお悩み相談に、働く女性向けにメンターサービスを提供する『育キャリカレッジ』代表の池原真佐子...

「育休明け、元いた部署に戻りたい」プレワーママの復職不安に3...
ワーキングマザーから寄せられたお悩み相談に、働く女性向けにメンターサービスを提供する『育キャリカレッジ』代表の池原真佐子...

あなたにオススメの企業

オススメ求人特集

育児と両立可能な会社

インセンティブ充実!プチリッチな生活を手に入れる

女性ならではのアイデアやセンスが活かせる仕事

グローバルな環境で働く!外資系企業&語学を活かせる仕事

仕事と家庭を両立できる仕事