自分の名刺を相手より上から渡してもOK? 名刺交換で第一印象をアップさせるコツ
挨拶、言葉遣い、身だしなみ、所作――。もう新人ではないという人の中にも、「あれ!? こんな時どうすればいいんだっけ」とビジネスマナーで急に困った経験があるという人は多いのでは? そこで、マナーのプロ・美月あきこさんが皆さんの悩みにキッパリ華麗に回答していきます。
美月あきこ
■FB:https://www.facebook.com/Akiko.Mizuki ■ブログ:http://ameblo.jp/lucille/
今回の質問
名刺交換をするときに、相手も名刺を下から渡してくれようとすることがあります。でも、こちらも下から渡すべきだと思っているので、お互い下へ下へと繰り返してしまうことがあります……。相手が差し出してきた名刺より高い位置からお渡ししたら、失礼になってしまうのでしょうか?(27歳/事務職)
プロの回答
結論から言えば、相手の名刺より高い位置からお渡ししても、失礼にはあたりません。気にするべきは、お互いが名刺を交換する高さよりも、お渡しするときの所作の美しさではないでしょうか。自分の胸の位置から相手の胸の位置へ、上に弧を描くようにお渡しすると柔らかな印象を与えられますよ。
新人時代のマナー研修などで、「名刺は下からお渡しするように」と教わったことがある人は多いかもしれません。それも相手への尊敬を表現する一つの方法であることは確かです。でも、お互いが名刺を下に下げてしまうと、名刺交換の位置も腰くらいの位置になってしまいますよね。実は、腰の位置は「秘密の位置」と呼ばれることがあって、こっそりやましいものを相手に渡す位置とも考えられています。ですから、低い位置での名刺交換はむしろ避けた方がよいでしょう。
仮に相手が下から渡そうとしてくれたときは、笑顔で「高い位置から失礼いたします」などと言葉を添えて名刺をお渡しするのがスマート。 相手を尊重する気持ちがしっかり伝えられれば大丈夫です。
また、名刺交換で第一印象をさらにアップさせる方法としては、名刺交換の前に、「本日は貴重なお時間を頂戴します」とか「ご足労いただきありがとうございます」とか、はっきりと御礼の言葉を添えるのがオススメです。交換後も何か会話が弾むように、相手の方の当日の装いで素敵な点や、メールや電話で感じていた印象とお目に掛かって感じた印象の違いなどをお伝えしてみてはいかがでしょうか?
取材・文/栗原 千明(編集部)
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