SNSのアカウントを同僚に知られたくない! 失礼にならない断り方とは

挨拶、言葉遣い、身だしなみ、所作――。もう新人ではないという人の中にも、「あれ!? こんな時どうすればいいんだっけ」とビジネスマナーで急に困った経験があるという人は多いのでは? そこで、マナーのプロ・美月あきこさんが皆さんの悩みにキッパリ華麗に回答していきます。
美月あきこ
■FB:https://www.facebook.com/Akiko.Mizuki ■ブログ:http://ameblo.jp/lucille/

今回の質問
会社の人からTwitterやFacebookなどのSNSのアカウントを教えてくれと言われたのですが、公私をしっかり分けたいので教えたくありません……。角が立たないように断る良い方法はありませんか?(専門職/30歳)
プロの回答
SNSは良い面もたくさんありますが、思いもよらないトラブルを招くきっかけにもなり得るもの。相談者さまの「職場の人には教えたくない」という気持ちはよく分かります。それに、アカウントを教えるか教えないかの判断は、あなたの当然の権利です。しかし、心配をしていらっしゃる通り、「教えない」という選択をした場合には角が立ってしまうこともありますよね。どうしても会社の人に教えたくない人は、SNSをやっていること自体を伝えないようにすること、公開範囲も「非公開設定」にしておくのがいいと思います。
また、今回のように「教えて」と言われているのにどうしてもお断りしたいという場合には、「公私を分けたいのでいやです」といったように、直球で返してしまうとやはり角が立ちます。相手の方が不快な気持ちにならないよう、「せっかく声を掛けていただいたのに申し訳ございません。最近アカウントの乗っ取りにあってしまったみたいで、友人宛に私からスパムメールが送られてきたそうなんです。心配なので、新しくアカウントを作ったらご報告します」など、あえて少し曖昧な表現でお伝えするとよいのではないでしょうか。
せっかく声を掛けてもらったことに対しては、きちんと「ありがとうございます」という感謝の言葉も添えて。お詫びの際には、表情や態度でも申し訳ない気持ちを表現しながら、「せっかく声掛けしていただいたのに申し訳ございません」、「残念ですが」、「あいにくですが」、といった言葉でクッションを入れると丁寧です。
しかし、いくらTwitter やFacebook で非公開設定をして秘密にしていても、情報が漏れてしまうリスクはゼロではありません。職場の人に自分のアカウントの存在を伝えない場合も、投稿内容は社会人としてのマナーを意識しておくにこしたことはないでしょう。会社のインサイダー情報になってしまうようなことは絶対に投稿しないこと、自分の品性を疑われてしまうような自慢やネガティブな内容の投稿も避けることが大切です。
一方で、SNSを通じて会社では見せないあなたの一面を見てもらえる可能性もあるため、投稿内容さえ気をつければ、頑なに会社の人とSNSでつながることをこばむこともないとは思います。仕事をしているだけでは分からないあなたの趣味や人柄が分かってもらえれば、会話も広がっていきますよね。
デメリットとメリットの両方を吟味した上で、SNSをどう使うかをぜひ考えてみてください。
取材・文/栗原 千明(編集部)
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