ブランクはスキルアップのチャンス! 夫の海外転勤で退職した後の3年間が作った現在のキャリア

20代後半の女性たちがよく口にする、「30歳になっちゃう」という言葉。なぜ私たちはこんなにも30代になるのが怖いのだろう?
これからの人生について、一人であれこれ悪い想像をしてしまうから? それなら、少し先の未来を歩く先輩たちが、何に悩み、何に喜びながら30代を過ごしてきたのかを知れば少しは不安がなくなるかも。すでに30代を乗り越えた“40’sウーマン”たちが語る等身大の言葉に耳を傾けてみよう。

もしキャリアを中断しなくてはいけなくなったら
「勉強するいいチャンス」と考えてみて

ブランクはスキルアップのチャンス! 夫の海外転勤で退職した後の3年間が作った現在のキャリア

仕事と育児の両立は確かに大変なこともありますが、大事なのは完璧を目指さないこと。手が回らない時は、「掃除機を掛けるのは週に1度でいいじゃん」と割り切ればいい。そして、人の手を遠慮なく借りること。私は家事代行サービスなども利用しますし、ご近所に住む元保育士の方と個人的に契約をして、私も夫も早く帰れないときは、代わりに保育園のお迎えをしてもらいました。今は弊社もワーキングマザーが増えて、若い後輩から両立のアドバイスを求められることが増えましたが、そんな時は「無理をしないで、大変なときはお金で解決するのも一つの手だよ」と言っています(笑)。

こうして出産後も輸入ビールの仕事を続け、海外に関連するビジネスの経験を積んだことが、40代になった今、国際部門で仕事をする際の土台になっています。30代を通して社内外に人脈も広がり、自分を助けてくれる味方や仲間も増えました。こうした財産は、やはり長く働き続けてこそ手に入るものだと思います。

ただ、私も一度キャリアを中断した経験がありますし、何らかの事情でどうしても仕事を一時的に離れなくてはいけないという人もいるでしょう。その時は「ブランクがあると社会復帰できなくなるのでは」と不安を抱えて過ごすよりも、今が勉強するいいチャンスだと考えてみては? 何か一つ、これというものを身に付ければ、また仕事を探す時期が来た時にそれが武器になるはず。私の場合も、アメリカで必死に勉強した経験が、後に海外関連の仕事でとても役立ちました。もし「こういう仕事がしたい」というビジョンがあるなら、それに向かって勉強すれば、必ず道は開けると思いますよ。

取材・文/塚田有香 撮影/吉永和志

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