事務から営業に転身した女性が思う、仕事の“楽しさ”の正体「楽な仕事なんてない。だからこそ、自由でいられる場所が心地良い」
「保険業界の営業職」と聞いて、どんなイメージが頭に浮かぶだろうか。
もしかすると、金融関係の専門知識を身に付けることの難しさや、営業ノルマへのプレッシャーなど、ポジティブな印象を持ちづらい人もいるかもしれない。
そんな人にこそ紹介したい女性がいる。第一生命保険株式会社で生涯設計デザイナーを務める古賀友三佳さんだ。

第一生命保険株式会社 古賀友三佳さん
1986年生まれ。弁護士事務所、病院での事務を経て、2016年に第一生命保険株式会社に入社。都心マーケット営業室 第二職域営業オフィスにて、生涯設計デザイナーとして個人向けの保険コンサルティングを実施している。21年4月よりオフィス長代理に昇格
過去に弁護士事務所や病院で事務職として働いてきた彼女は、30歳の時に一念発起して保険を扱う営業職に転身。
現在の仕事について、「すごく楽しい」と屈託のない笑顔で語る。
古賀さんはなぜ、事務職を辞めて営業職へキャリアチェンジしたのか。また、両方の職種を経験した彼女が考える、営業職の魅力とは? 話を詳しく聞いた。
大学卒業後のフリーター生活、安定とは程遠い事務職時代
大学卒業と同時に上京した古賀さん。しかしその理由は就職ではない。「25歳まで」という期間限定でのフリーター生活を送るためだった。
「当時はやりたいことがなくて、自分の中で『25歳まで』という区切りを設けて、アルバイトをしながらやりたいこと探しを始めました。
でも、結局『これだ』というものが見つからないまま25歳に。生活していくために弁護士事務所に事務として就職することにしました」
弁護士事務所に正社員の事務として入社ーー。安定して働き続けられる職を手に入れたかと思いきや、その職場は予想に反してハードだった。
「平日は終電まで働くのが当たり前で、土曜日も隔週で出社していました。仮に定時に仕事が終わったとしても、上司にお伺いを立てなければ帰宅できない雰囲気で。
債務整理を担当していたことも加わって、仕事内容的にも身体的にも疲弊してしまいました」
体が持たず、およそ1年で弁護士事務所を退職。転職活動の末、病院で医療事務の仕事に就いた。

その後、3年半の病院勤務を経て第一生命に転職することになるが、そのきっかけを古賀さんは「運命的だった」と話す。
「実は、弁護士事務所を辞めた直後と、病院に勤務している間の計2回、第一生命の方に入社のお誘いをいただいたのです。しかもそれぞれ、別の方からのお誘いでした。
最初にお声掛けいただいた時から、保険に携わる仕事に関心はありました。人間が生きていく上では必ず保険のお世話になりますから、保険の知識を持つことは人生において役に立つだろうと思ったのです。
最初の時はすでに病院への入社が決まるところだったので見送ったのですが、二度目のお誘いを受けて『これは運命だな』と感じました」
大変じゃない仕事なんてない。でも今は、何にも縛られずに仕事を楽しめる
生涯設計デザイナーは、個人の顧客に対してそれぞれのライフスタイルに適した保険商品などを提案する営業職の一種。契約後も定期的なフォローを行っていく仕事だ。
終始明るく当時を振り返る古賀さんだが、未経験での営業職への転職の場合、尻込みする人は多い。営業成績が収入に直結する世界で働いていくことに、不安はなかったのだろうか。
「不安がなかったと言ったら嘘になりますが、第一生命の場合は入社後2年間の給与保障制度(※)があります。その期間を活用して、自分に合っている仕事かどうか見極めればいいと思ったのです。新しい世界に飛び込む上で、給与保障制度(※)があったことは大きな安心材料になりました。
教育制度も充実しており、研修期間中は保険商品や関連業界の学習から顧客対応の実践活動まで丁寧に教えてくれ、5年目まではオフィス長代理が担当として付いてくれるので、未経験の私でもとても心強かったです」
(※給与保障の適用には同社所定の審査および勤務・成績条件を満たすことが必要です。)
現在、入社5年目を迎えた古賀さん。改めて「営業という仕事」をどう捉えているのかと聞くと「もちろん、大変なこともありますよ。でも……」と続けた。

「事務職と営業職、両方経験したから分かるのですが、結局はどの仕事も大変だと思うのです。楽な仕事なんてないですよね。大変さの種類が違うだけなので。
例えば事務職の場合、収入や勤務時間は安定していることが多いのかもしれませんが、裏を返すと勤務時間に『拘束されている』とも言えます。会社にいなければいけない時間が決まっていたり、上司の指示がないと動けないケースがあったり、裁量が少ないケースも往々にしてあるでしょう。
また、自分が休むために誰かに穴を埋めてもらわなければいけない、という場面も出てきます。子育て中のお母さんが、子どもの急な発熱で会社を休むときに『迷惑をかけてしまった』と後ろめたく思うというのはよく聞く話です」
安定した収入か、働き方の自由度か。それぞれの仕事のメリットデメリットを天秤にかけた結果、古賀さんの気持ちは営業職へと傾いた。

「第一生命保険の生涯設計デザイナーになってからは、転職前に希望していた通り、自由に予定を組み立てて仕事をすることが可能になりました。
アポイントとアポイントの間の時間をどう過ごすかも自分次第。その月の営業目標がクリアできれば、その先の仕事のぺースも自分でコントロール可能です。仕事の進め方が自分の裁量で決められることが、とても心地良いですね。
その分、仕事の成果が収入に直結するので緊張感はありますが、逆に言えば頑張った分だけ給与が増えるということ。
かつて事務職で働いていた時の月収を、1時間の活動で得られることもある。それって夢があるって思いませんか?」
優しくも厳しい上司との絆。「いつか自分も、指導者へ」
取材が行われたのは2021年3月。古賀さんは4月から、オフィス長代理への昇格が決まっていた。
これからは後輩の育成がメインミッションとなる。

「ポジションが変わることに少し不安はありますが、新しいことに取り組めることはすごく楽しみです。何事もやってみなければ分からないですからね。
将来を案ずるよりも、常に目の前のことに挑戦してみたいのです」
入社当時は、「自分が指導者になるなんて思ってもみなかった」と古賀さんは本音を明かす。しかし、「何でもやってみる」精神が、今回のキャリアアップへとつながった。
後輩育成に意欲を見せる古賀さんには、長らく慕ってきた上司がいる。古賀さんが所属する第二職域営業オフィスにて営業部長を務めていた舩津瑞代さんだ。
「いつも、仕事のモチベーションを保つためのケアをしてくださって。
仕事が上手くいかないときには、舩津さんの席まで行って泣き言を吐くのです(笑)。そうすると、優しい言葉を掛けつつも、最後には『ここまでやってみよう』としっかり後押ししてくれる。
今思うと、私自身、その最後の後押しが欲しくてわざわざ甘えに行っていたんだと思います」
ちょうどその時、古賀さんの背後から話題の舩津さんが登場。母のような優しい面持ちで取材風景を見つめていた舩津さんに気付いた古賀さんは、少し恥ずかしそうにはにかんだ。

写真左から、古賀友三佳さん、舩津瑞代さん
古賀さんのオフィス長代理への昇格について舩津さんに聞いたところ、「遠からずそうなると思っていた」と誇らしげに語ってくれた。
「後輩を育てるということは、財産を築くということ。それは誰にでもできることではないのです。彼女にはその才能がある、と早い段階から感じていました」(舩津さん)
書面上の制度だけでは表せない、女性が安心して働ける職場
古賀さんが働く第一生命では、さまざまな年代の女性が活躍している。その背景には、女性が働きやすい風土が存在しているという。
「私はまだ経験がありませんが、子育てをしながら働くのは大変なことだと思うのです。その点、第一生命は家庭を持つお母さんにとって優しい職場だと感じますね。
先にもお話した通り、生涯設計デザイナーの場合はスケジュール設計が自分の裁量にゆだねられているので、学校行事などにも参加しやすいようです。『来週は授業参観があるから、その分今週頑張ろう』といった具合に、自分自身で調整ができるので、気が楽ですよね。
職場にベテランの先輩ママが大勢いるので、仕事だけでなく子育てなどの相談も気軽にできるのも魅力です。

他にも産前・産後休暇制度などの制度があるだけでなく、多くの方が気兼ねなく利用できる環境もあります。
働きやすさ、続けやすさ、というのは制度だけで測れるものではありません。もちろん制度面も充実していますが、こうした風土があるのは大きな魅力だと感じます」
最近では、コロナ禍で対面営業を自粛する動きもあった。顧客にインターネット上での手続きを促し、ビデオ通話や電話などで営業活動を行うなど、その働き方はさらに柔軟になっている。
「営業方法の選択肢が増えたことによって、さらにさまざまなバックグラウンドを持った方が働きやすい環境になったのではないでしょうか」
安定して楽しく働ける後輩を、一人でも多く育てたい
春からはオフィス長代理として指導者に挑戦していくことになる古賀さん。「自身の経験を後輩たちに伝えていきたい」とやる気に満ちている。
「営業って本当に面白い仕事だと思います。同じように研修を受けて、同じように知識を持って、同じように営業場所を与えられたとしても、人によって営業成果は変わります。その差がどこから生まれるのか、きちんと分析していきたいですね。
でも、私のやり方を後輩たちに押し付けるのでは意味がない。自分らしいやり方で安定した収入を得て、幸せに働いていける後輩を、一人でも多く増やしていきたいと思っています」
隣で「いずれは私を越えていってね」と期待の言葉を掛ける舩津さんに、「そんなプレッシャーを掛けないでください」と笑う古賀さん。それでも、その瞳は真っ直ぐに将来を見据えている。
「自分がリーダーとして働いている姿を見て、指導者を目指す後輩が増えたらうれしい。これからは、リーダーとして後輩たちを支えていきたいです」

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取材・文/太田 冴 撮影/鈴木 迅