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APR/2021

副業会社員も悩んでいる? 自分の仕事の“適正価格”を知る方法

live your life

春です。気持ちも新たに副業、パラレルキャリアに挑戦する方もいらっしゃるのではないでしょうか? 実際、コロナ禍で、会社員の方の副業や独立志向は明らかに高まっています。

私が共同代表を務めるWaris(ワリス)はフリーランスになりたい女性と企業との仕事のマッチング事業を手掛けていますが、今年に入ってから過去最大規模の新規ご登録者数が続いています。

特に最近増えているのが20代の女性ご登録者。直近ではご登録者の3割を20代が占めます。

これは2018年ごろと比較すると実に3倍! 副業や独立など多様なキャリアの選択肢が年齢を問わず、幅広い層に広がっていることがよく分かります。

適正価格

そんなときに皆さん初めに頭を悩ませるのが「自分の仕事の適正価格」です。どれくらいの金額で仕事を受けるのが果たして適正なのか…? 会社員生活だけですと、なかなか考える機会が少ないテーマかもしれません。

マッチングサービスのサイトを眺めてみよう!

まず、副業の場合、企業側とは業務委託契約(準委任契約もしくは請負契約)を結んで仕事をするケースが一般的です。

そうした業務委託(フリーランス)の仕事のマッチングをしているサービスを一覧化したものが以下です。こうしたサイトにはさまざまな仕事のマッチング事例や報酬が掲載されているのでざっくりとした相場感をつかむのにおすすめです。

カオスマップ
作成:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

職種もIT・クリエーティブ系からアシスタント系、コンサルタント系、広報・マーケティング・人事・経理財務などのビジネス系など多様です。

ご自身の経験をベースにどんな仕事をやってみたいか考えてみて、各サービスのサイトをのぞいてみましょう。

エージェントをうまく活用しよう!

自分の適正価格を知るために、実際にフリーランスマッチングを手掛けるエージェントに登録してみるのもおすすめです。

どんな仕事があり、その仕事をするためにどれくらいのスキルや経験が必要なのか。実際、どれくらいの金額で仕事を受けるのが適正か。エージェントには日々のマッチングを通じて情報が蓄積されています。

実際、「フリーランス白書2021」によれば、仕事獲得のルートとして「エージェントサービスの利用」をあげる人が23.6%にのぼり、「最も収入が得られる仕事獲得ルート」としてエージェントをあげる人も12.9%います。

この数字は2019年調査に比べると5%以上増加しています。

フリーランス白書2021
「フリーランス白書2021」調査主体:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

Warisのご登録者に対して最近取ったアンケートでも、半数以上が「ほかに2~4社のサービスに登録している」(下図)と回答しています。

もちろん自社だけを選んでご登録いただけるのは光栄ですしうれしいものですが、一方でエージェントによって得意領域やサービスのご提供の仕方が異なるのも事実です。

複数のエージェントに登録されてみて、ご自身の経験だとどれくらいの報酬が適正なのか、率直にエージェントの担当者にたずねてみるのも手ですね。

図

例えば、私たちWarisは女性人材に特化していること、そしてマーケティング・人事・広報などのビジネス系の職種に強いことが特徴です。取り扱っている主な仕事内容と、その仕事の時間単価を図表にしたものが以下です。

ぜひ参考にされてみてください。

仕事内容と、その仕事の時間単価

時間単価には幅がありますが、その方のスキルレベルや業務の難易度により企業側との相談で金額が決まっていきます。

報酬はあくまで「市場価格」。相場を知って適正に取引しよう

しかしながら認識しておきたいのは報酬はあくまで「市場価格」だということです。そして市場価格は「需要と供給の逆相関」によって決定されます。

そのスキルを必要としている企業が市場にたくさんいるけれど、逆にそれを提供できる個人が少なければ、報酬は高くなりますし、その逆もあります。これが「逆相関」です。

適正価格

ですからご自身のスキルを正しく認識して、そのスキルが市場から見たときにどれくらい価値のあるものなのかを知ることが大切なんですね。それが「相場を知る」ということです。

これくらいの時間でこれくらい稼ぎたいから……というロジックで算出することもできるけれど、自分がどんなに「これだけほしい」「これだけ稼ぎたい」と思っても、そのスキルを求めている企業が市場にそれほどいなかったり、自分以外にもそのスキルを提供できる人がたくさんいたりすると、自分が理想としている金額は実現できません。

正社員転職でも「市場価格」は大事

「市場価格」の考え方は副業や独立だけでなく、転職においても重要な考え方です。

また、転職の場合、各企業の方でその職種・職位に関してすでに年収レベルが提示されていますから、基本的にはそこからの大幅アップは難しいと考えておいた方がいいです。

そのため、転職活動をするにあたってご自身の中で「最低限、年収いくら以上はほしい」「これを下回るようであればたとえ内定が出ても辞退する」とレベルを決めたうえで仕事を探すことをおすすめします。

エージェントを利用するようであれば担当者に率直に「報酬の下限」「辞退ライン」を伝えておきましょう。

適正価格

現職での年収を軸に転職される方が多いと思いますが、大手企業や外資系企業での仕事経験が長いと、市場価格よりも高めの報酬を手にされている方もいます。その場合、年収維持を考えれば現職にとどまったほうがいいケースも…。

ご自身が今得ている報酬が市場価格と考え合わせたときに果たして適正なのかどうか、調べてみてもいいかもしれません。

企業側と報酬面の交渉をする際は、直接交渉するよりもそんなときこそエージェントをうまく活用していただきたいです。

ただ、交渉するにあたってもやみくもに「上げてほしい」ではなかなか難しいもの。あくまで現職での年収などをベースに「現職でこれくらいもらっているのでここまで金額を上げられないか~」など、根拠を示しつつ、交渉したいものです。

加えて転職にあたって大切にしたいのは優先順位です。年収アップを重視するのか、やりがいや働き方の部分を重視するのか…? 明確にして臨むのがベストです。

人生100年時代、1社経験のみで職業人生を終える人の方がめずらしい時代に突入しています。転職や独立、副業……多様な働き方の選択肢を自由に組み合わせて自分らしいキャリアを切り開いていきたいですね。

田中美和

【この記事を書いた人】
Waris共同代表・国家資格キャリアコンサルタント
田中美和

大学卒業後、2001年に日経ホーム出版社(現日経BP社)入社。編集記者として働く女性向け情報誌『日経ウーマン』を担当。フリーランスのライター・キャリアカウンセラーとしての活動を経て2013年多様な生き方・働き方を実現する人材エージェントWarisを共同創業。著書に『普通の会社員がフリーランスで稼ぐ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。一般社団法人「プロフェッショナル&パラレルキャリア フリーランス協会」理事

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