アイスタイル 服部 めぐみさん/誰よりもコスメティックに詳しくありたい【連載:ワーキングビューティー・アルバム Vol.14】
仕事でもプライベートでも輝いている女性をクローズアップ! 自分らしいワーク&ライフスタイルで充実した毎日を送っている女性たちから、ハッピーに生きるヒントを教えてもらっちゃおう。
今回紹介するワーキングビューティーは、美容好きの女性なら知らない者はないほどの定番サービス『@cosme(アットコスメ)』のサイトPRを担当する服部めぐみさん。「歩く@cosme」を自称するほど美容とコスメの知識に自信を持ち、新聞や雑誌にも美容に関する連載を持つほどの実力者だ。彼女がそこまでコスメの仕事にのめり込める理由を探る――。
自社サイトは毎朝くまなくチェック
「わたしが知らないコスメはない!」という自負
編集部:『@cosme』のPRとはどういうお仕事なのですか?
つい先日開催された「BEAUTY STYLE COLLECTION」という大きなイベントもわたしの部署の仕事の1つですが、『@cosme』というサイトを広く発信していくのがメインのミッションです。「クチコミランキング」が有名ではありますが、「名前は知ってるけど何のサイト?」「化粧品のランキング?」という方もまだまだ多いので、コスメ・美容の総合ポータルサイトとして、どんな役に立つサイトなのかを多くの人に知ってもらいたいと思っています。ユーザーと化粧品メーカーをつなげる架け橋のようなお仕事ですね。
編集部:それには『@cosme』のすべてを知っていないといけないですね。
そうですね。自分ではよく「わたしは“歩く@cosme”だ」って言ってるんですけど(笑)、まず出社したらランキングのチェックを全部するんです。アイテムやお悩み別にカテゴリが分かれているので数はかなり多いですね。そちらをまず全部チェックして、「何でこの商品が急に人気出てきたんだろう」とか気付くことがあるので、クチコミ欄をチェックして調べたり。あとは近くにドラッグストアがたくさんあるので、いくつかまわって店頭の売れ筋を見たり、化粧品メーカーのサイトではどんなようなプロモーションをしているんだろうとか、とにかくコスメ周りのことは常にチェックしていると思います。わたしが知らないコスメはほとんどないと思っています。
編集部:毎日アンテナを張っているんですね。
それもありますが、これまで経験してきたいろいろな部署での仕事が知識量の自信になっていますね。入社した当初はコンサルタントという立場で、化粧品メーカーさんの立ち上げ支援をする部門にいましたし、『@cosme』の姉妹サイトである『cosme.com』でバイヤーを担当し、自分で仕入れたものをサイトで販売したりもしました。『@BEAUTIST(アットビューティスト)』という新サイトは立ち上げから参加しました。化粧品業界をいろいろな視点で見てきたことで、自分の目が正しいかどうかとか、世の中の人の声がちゃんと汲み取れているかどうかという判断力に自信が持てるようになったんです。
ひどい肌荒れに悩んだ青春期
原料を取り寄せて自分で化粧水を作ったことも
編集部:以前も化粧品メーカーにお勤めだったとか。
えぇ、もともとは化粧品メーカーで商品企画をやっていたんですね。ただ、海外の商品を日本仕様に変えて販売する会社だったので、イチから何かを作るっていうことはできなかったんですね。あくまで日本市場を分析して、日本でどういう風にしたら売れていくかを考え、実行するのが主な業務なので、わたし自身のアイデアや、日本のユーザーが求めているものを商品化するっていうのがなかなか難しかった。「世の中のユーザーさんの声があるのに、それを活かさないともったいないよ」ということを、そういった化粧品メーカーさんに伝えられたらもっと良い化粧品ができるのに、と考えて、リサーチなどの仕事も行っているアイスタイルという会社に転職したんです。
編集部:やりたいことの方向性が明確にあっての転職だったのですね。そもそもこういった分野に興味をもったきっかけは?
学生時代に、すっごい肌荒れに悩んだことですね。それはもうすっごいひどいニキビで! どうやったら治るのか治療法を探し尽くして、たまたま辿り着いたのが『@cosme』だったんです。そのころはまだサイトもできたばかりで、ぜんぜん認知度も高くなかったのに出会えたんですよね、このサイトと。その中でコスメのレシピとか見て、これだけ探して合うものがなければ、作ってみようと思い立って、インターネットを使って自分で原料を取り寄せて化粧品を作り始めたっていうのが美容マニアになったきっかけなんです(笑)。
編集部:ご自身の悩みがあったからこそ美容マニアになったのですね。
やっぱり肌の悩みがなければ化粧品にもそんなに興味がなかったでしょうし、インターネットも使いこなせなかったと思うんですよ。悩みがあったからこそ、いろいろなサイトがあるとか、こんな使い方ができるとか知ることができた。インターネットの掲示板に質問すると、たくさんの方が返信してくれるのを見て、世の中に同じ悩みを持つ人や、それを解決する知恵を持っている人もいるのだと気付けたんです。それをもっとうまく活用できないかなって当時から思っていましたね。
休日は新しいコスメ探しと
女友達の美容の相談役
編集部:それだけ詳しかったら、お友達からお肌の相談されることも多いのでは?
確かに美容の相談されることは多いですね。でも、わたしすぐには教えないんです(笑)。わたしが持っているデータを教えてもいいのですが、そうするとわたしに会わないと悩みが解決しなくなっちゃいますよね? だから『@cosme』の使い方を教えてあげることにしています。その方が応用が利くから絶対いいんですよ。
編集部:本当に『@cosme』の情報量に自信があるんですね! 服部さんの知らないコスメティックなんてほとんどなさそうなのに・・・
わたしもそう思いたいんですけど(笑)。今はドラッグストアやファッションのお店でも化粧品が売っているので、つい知らないコスメはないか探しちゃう。見付けたらすぐそのメーカーに問い合わせですね。あと、『@cosme』のユーザーさんの情報発信力もすごいので、いつの間にか知らない化粧品のレビューが乗ってたりするんです! 悔しいのですぐ調べます!(笑)
編集部:さすが“歩く@cosme”(笑)。趣味と仕事が一緒のようなものですね!
そんなわたしでも、たまにはリフレッシュして頭を切り替えたくなるときもあるんですよ? そういうときは海外旅行に行くことが多いですね。海外に住んでいる友達と現地集合したり。何もない広い場所や大きなものを見て、頭の中を真っ白にするんです。近くのカフェとかだといろいろなものが目に入って余計なことを考えてしまうからリフレッシュには向いていないのかも。
編集部:最後に今後の目標を教えてください。
ユーザー同士のコミュニケーションでコスメの知識を交換してもらったり、ユーザーの声を商品に反映したり、もっともっと『@cosme』を活用して悩みを解決できる女性を増やしたいですね。わたし自身も情報発信をしていくのがすごく向いてるのかなと思っているので、強みを活かせるようもっと知識を吸収していきます! まずはエステなどコスメの周辺知識を身に付けたいですね。
情報を集めるだけならただの美容マニアだが、惜しみなく情報発信する彼女はまさに“美の伝道師”。「仕入れた情報はどんどんユーザーへ」の精神で、執筆する連載記事も、読者が「あ、そう言えば困ってたかも」と思うようなひとひねりの情報を盛り込むようにしているという。とにかくコスメについて語っているときは瞳の輝きが違う。「これからはテクノロジーを駆使した商材が出てくる」「エステや美容皮膚科も増える」など、知識の幅広さも折り紙つき。表面を輝かせるのはコスメのチカラかもしれないが、内からにじみ出る輝きの源は、コスメの伝道師という仕事への情熱なのではないだろうか。
取材・文/根本愛美(編集部) 撮影/洞澤 佐智子(CROSSOVER)
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