長く働きたいU30女子必見! 2016年に狙い目の転職先をキャリアのプロが解説

U30

ここ数年の女性活用の波を受け、2016年も女性採用は活発に行われていくことが見込まれている。特に、長く活躍してくれる人材を求めている企業は多く、出産後もやりがいを持って続けられる仕事を探している女性にとってはまさに追い風が吹いている状況だ。その中でも、これから未経験で転職するのに狙い目の業界や職種はあるのだろうか? 『type転職エージェント』でキャリアアドバイザーとして活躍する鈴木洋子さんにお話を伺った。

特に注目すべき業界は、不動産・保険・人材業界

「まず、業界でいうと、不動産や保険、人材などで女性の中途採用が活発です」と鈴木さん。これらの業界では、未経験者からの応募も歓迎しているところが多いため、心機一転、新しい世界で頑張りたいという人にはぜひ注目してほしいという。逆に、「銀行やメーカー、消費財などの業界では経験者採用が中心でもともとの採用数も少ないため、未経験転職はハードルが高めです」とのこと。

また、職種について聞いてみると、営業職やカスタマーサポート、販売・セールスなど、顧客を相手に直接利益を生むポジションでの女性採用が活発だそう。

「不動産や保険の営業と聞くと、『つらそう』というイメージがあるかもしれません。実際にそういったステレオタイプから、営業職を避けている女性も少なくないです。でも、今は営業手法も効率的なやり方に変わって多様化していて、お客様からの引き合いに対して営業をかける反響営業の方が一般化しています。これから将来性のある業界ですし、平均年収も高い。一生モノのスキルや知識が身に付く職場でもあるので、思い込みだけで自分の可能性を狭めてしまうのはすごくもったいない。

あと、もともと女性の人数が少ないエンジニア系の職種はここ数年ずっと女性の採用が活発。未経験者を採用してくれる企業も多いです。こちらも一生モノの“手に職”になりますし、苦手意識で除外してしまう前に仕事内容を調べてみたり、企業の方から話を聞いてみるといいと思いますよ」(鈴木さん)

キャリアアップ意欲の高い女性が“引っ張りだこ”になる時代

さらに、これから転職する女性たちには、「企業の制度面だけでなく、女性を活用しようという意欲があるかどうかをよく見極めて転職先を決めてほしい」と鈴木さん。

「よく、福利厚生などの制度面を転職時に気にされる方がいるのですが、例えば産休育休や時短勤務などの制度は、これまで対象者がおらずに利用されていなかったり、詳細まで整っていなかったりすることもあります。でも、これからどんどん女性社員にキャリアアップしてもらい、長く働いてほしいと考えている企業は多いもの。そういう意欲のある会社であれば、制度や過去の事例がない場合でも、社員の状況に合わせて相談に応じてくれるはずです。

企業の意欲を知るために最もオススメしたいのは、実際にその企業の社員に話しを聞いてみることです。面接に進んでいる企業であれば、『女性のマネジャーはいますか?』、『御社で活躍されている女性にはどんな方がいますか?』など、女性のキャリアアップに関わることをいくつか採用担当者に質問してみると良いと思います。今の時代、企業側としても将来的に管理職になって長く活躍してくれるような女性を積極的に採用したいと考えていますから、そういった質問をすることでキャリアアップへの意識があると印象付けることもできますよ」(鈴木さん)

今や、結婚・出産後も男女ともに働き続けていくのがスタンダードな時代。せっかく転職するなら、長くやりがいをもって続けていける仕事を見つけたい。思い込みに左右されず、女性自身も目線を高く持って転職活動に踏み出せば、きっと一生モノの仕事と出会えるだろう。

鈴木洋子

株式会社キャリアデザインセンター
『type転職エージェント』キャリアアドバイザー
鈴木洋子さん

メーカーでの法人営業から異業界転職し、キャリアデザインセンターに入社。求人メディア営業、type転職エージェント営業を経験した後、より転職希望者に近い立場でサービスを提供したいと考えキャリアアドバイザーとなる。現在は販売・サービス職や事務職の方を中心に担当。目先の希望を叶えるだけでなく、将来どうなりたいかといった中長期的な視点を持つことを大切にし日々キャリアアドバイスを行う。産休・育休から復帰したワーキングマザー
■type転職エージェント:https://shoukai.type.jp/

取材・文/栗原千明(編集部)

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