女性だけがお茶出し、給湯室掃除…働く女性に「会社の謎ルール」について聞いたら想像以上に日本の職場が昭和だった
会社員として、組織の一員として働く以上、少なからず「ルール」に従わなければならない……。
でも、「なんで存在するの?」と疑問に思うルールに出会ったこともあるのでは?
そこで、20~30代の働く女性に「あなたの会社に謎ルールがあるか?」を聞いてみたところ、2人に1人が「ある」と回答!
Q.1 あなたの会社には、なぜあるのか分からない「謎のルール」はありますか?
どんなルールなのかを聞くと、思わず「なんで!?」と突っ込みたくなる“謎ルール”が多数集まりました。
「誰かがトイレに行っていたら、他の人は行ってはいけない。なので、トイレに行く前にフロアの女性社員が全員席にいるか? を確認する必要があり、めんどくさい」(34歳/営業事務)
「ランチの順番が決まっている。最初の人が仕事が長引いてなかなか行けないと、16時くらいのランチになってしまう」(35歳/一般事務)
「昼休みなのに、どこに何しに行くかを事前に言わなければいけない」(39歳/接客業)
「定時を過ぎても、所長が全員を起立させて『お疲れさまでした』の号令をかけなければ帰ることができない。所長が来客対応をしていたり、長電話をしている場合は全員待っていなければならないため、最悪1時間以上帰れずに待たされたこともあった」(29歳/一般事務)
「帰宅する際に、毎回チーム全員に一人一人『お先に帰ってもよろしいですか?』と聞かなければいけない」(28歳/一般事務)
「なんでも書類は手書きにこだわるお局社員がいるので、Web上で書類を提出しても、手書きでまた同じ内容の書類を作らないといけない。必ず書き写しミスが発生して怒られるし、結局手書きの書類はその人しか読まない」(30歳/一般事務)
「上司が外回りに行った際に、『差し入れ買ってくるけど、食べる?』と事務所に電話がかかってきた時には、必ず全員一致で『食べたい』と言わないといけない。断ると機嫌が悪くなるし、毎回同じお菓子と決まっている」(38歳/営業事務)
また、今回特に多く寄せられたのが「女性社員だけ」がやらなければいけない謎ルールです。
「バレンタインやクリスマスなどの季節のイベントでは、女性社員だけがお金を出し合ってチョコレートやケーキを買う」(26歳・人事採用担当)
「男性が朝礼の司会をやって、女性が給湯室の掃除をする。なぜこういう役割分担になったのか謎です」(30歳/営業事務)
「一番若手の女性社員は、出社したらまず上司にお茶を出さなければならない。お茶ぐらい自分で用意すればいいのに」(29歳/一般事務)
「午後の休憩時には女性社員がお茶・コーヒーをいれること」(29歳/一般事務)
「本当に令和?」と疑いたくなってしまうような、ジェンダー平等からほど遠い“昭和な職場”もまだまだ存在しているようです。
続いて、現在の勤め先に謎ルールが「ある」と回答した半数の人に対して「どんな対応をしたか」を聞くと、「謎ルールをなくすよう会社に働きかけた」という人が約1割いることが分かりました。
Q.2 あなたはその謎ルールにどう対応してきましたか?
「黙認して合わせてきた」という人が約8割いる中、謎ルールをなくすよう会社に働きかけた女性たちは、一体何をしたのでしょうか?
特に効果的だった対処法について聞きました。
Q.3 会社から謎ルールをなくすために、効果的な対処法は何でしたか?
「謎ルールに対して、不平不満を言うのでなく、先輩や上司と雑談する中で話をふってみた。そこで、改善策を一緒に考えてくれる人に後日改めて話をした」(32歳/製造業)
「謎ルールが適用されている女性社員だけでなく、男性社員で賛同してくれている人を集めた上で、上司に相談したこと」(26歳/人事採用担当)
「同じ考えを持っているみんなで上司に相談したこと。より多くの人であれば良いかと思います」(30歳/営業事務)
対処法として最も多かったのは、「自分と同じく謎ルールに疑問を抱いている仲間を集めること」。
自分と同じ考えを持って共感してくれる人を集め、ともに上司やルールを変えられる人に進言することで「謎ルールが廃止された」という女性の声もありました。
また、その時に重要となるのが、意見の「伝え方」。
「不平不満を言うのでなく、先輩や上司と雑談する中で話をふってみた」(32歳/製造業)というコメントにもあるように、働く環境をもっと良くしていきたいという思いとセットで伝えることが、“謎ルール”を変えるカギになりそうですね。
職場の人にうまく意見を伝えるためのヒントはこちら!
働く女性向けの社外メンターマッチングサービス『Mentor For』のメンターであり、メンタリング、コーチング、企業研修などを専門とする前田典子さんに、職場のコミュニケーションに関する悩みを相談。
前田さんによると、職場での人間関係のお悩みは「言いたいことを言えずガマンしている」、「発言を誤解された」といったコミュニケーションにおける行き違い・モヤモヤが原因のものが多いとのこと。
では、「職場のコミュニケーションが良い状態」とは、どのような状態なのでしょうか? 記事内では、良いコミュニケーションをとるための、具体的なコツも紹介します!
【調査概要】
●調査方法:20~39歳の女性へのWebアンケート(クラウドワークス)
●調査期間:2022年6月30日~2022年7月7日
●有効回答者数:98名
文/柴田捺美(編集部)
『働く女の本音白書』の過去記事一覧はこちら
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