モンスター社員がいる職場は7割以上! 働く女性100人に聞く迷惑社員の衝撃エピソード&対応法
同僚を精神的においつめたり、平然とうそをついて仕事をさぼったり……。職場に悪影響を及ぼす「モンスター社員」に頭を悩ませた経験がある人もいるのでは?
20〜30代の働く女性100人にアンケート調査を実施すると、なんと75%の人が職場にモンスター社員が「いる」と回答しています。
Q.1 あなたの職場にモンスター社員はいますか?
また、「分からない」という回答が11%あるように、“グレーモンスター”の存在まで含めると、ほとんどの職場に迷惑社員がいるようです。
では、一体どんなモンスター社員がいるのでしょうか?
Q.2 あなたの職場にいるのは、どんなモンスター社員ですか?
最も多かったのは、不機嫌タイプのモンスター。職場に不要な緊張感を持ち込む困った存在です。
さらに、言い訳・うそつきタイプのモンスターや、さぼりタイプのモンスターなどが上位に並んでいます。チームで仕事を円滑に進めるためには社員同士の信頼関係が不可欠ですから、業務への支障も大きそうです。
また、女性たちからは、職場のモンスター社員に関する驚愕の証言が続々と寄せられました。
「あいさつをしても毎回無視をする同僚がいて、なるべく関わらないようにしていたら、『あの人(私)に避けられている、ひどい人だ』など、私に関する悪いうわさを流されていた」(28歳/一般事務)
「人がミスするとここぞとばかりに『なんでこんなこともできない!』と叱るくせに、自分がミスすると開き直って『忘れていた』といったり、うそをついてごまかしたりする。過ちを絶対に認めないし、謝らない。イライラさせられるし、困っている」(30歳/営業)
「見た目が美人の後輩がいるのですが、彼女は仕事でミスをして女の先輩から注意されるといつも、『女性社員から嫉妬されている』という状況をねつ造して、男性社員に助けを求める。自分に都合のいいうそで男を味方につけようとする」(27歳/営業事務)
「事務の女の子なのですが、機嫌が悪いときはあからさまに態度に出ていて、頼んだ仕事を受け付けず、上司から指示があっても『できません!』と言って断ってくる。機嫌をとってあげないと仕事にならないのでかなりだるい」(31歳/営業)
「職場で私と同じ名字のモンスターがいます。その人は仕事でミスを連発するのですが、私と同じ名前なのをいいことに、私がやったことにしたりする! 絶対に許さない」(32歳/販売・サービス)
自分の非は絶対に認めず、それどころか人に罪をなすりつける……。ビジネスパーソンとしてというより、「人としてどうなの?」と言いたくなる事例がずらり。
さらに、大げさに怒ったり泣いたり、感情の起伏が激しすぎるモンスターたちから被害を受けている女性たちも多いようです。
「職場の中年男性がいきなり大声を出して怒鳴る。びっくりするし、お客さまの前でも怒鳴り散らすのでほんとうに恥ずかしい」(34歳/一般事務)
「取引先とWeb会議をしている時に、年配の社員が突然『ちがーう! そうじゃないんだよーーー!』と怒鳴りだし、同僚と一緒になだめた。取引先の方が冷静に対応してくれてその場はなんとかなったが、訳がわからないし恐ろしい」(29歳/営業)
「急に職場でわんわん泣き始めてしまうなど、情緒不安定な上司がいる。急にやる気を出していろいろなシステムを変更してくるためその業務に追われるが、急にメンタルが病んで半年休職をしたり、また出てきたりを繰り返している。なんなんだ?」(27歳/エンジニア)
「自分の機嫌で社員に八つ当たりする先輩がいて、嫌いな社員には大声で怒鳴るなどきつくあたり、精神的に追い詰める。そのため、何人も退職する人が増えていつまでたっても人手不足。残業する人ほど偉いと思って人にも強要してくるし、その人のせいで常にチームの仕事が増えている」(30歳/経理)
「職場の上司40代。新人がミスするといつも感情まかせにどなりつけるので若手がすぐ辞めていく。部下を守るどころか保身に走る。みかねて、私が新人をフォローすると周りに慕われた私に嫉妬し、突然他職員のいる前でお前が新人をフォローするな!と、どなりつける始末。みんなドン引きだった」(34歳/福祉関係)
仕事に誠実に取り組む仲間たちがモンスターに次々に食いつぶされてしまう地獄のような展開。正義が報われてほしい……! そう願わずにはいられません。
また、仕事をしていくための「基礎力」が決定的に欠けているモンスター社員の事例も寄せられました。
「小学生でも分かるような算数を理解せずに話がかみ合わず、こちらがそれを指摘するとすぐ不機嫌になるので仕事にならない」(29歳/営業事務)
「とにかく理解力がなく、基本的なパソコン操作についてすらすぐ忘れるし、一度言っただけでは任せた業務を理解してくれない。その後、何回も同じことを説明しても次にまた同じミスをする」(30歳/一般事務)
「上司に指示されたことをやっていたら、自分がやれと言ったくせに『なんでこんなことしてるの?』と怒鳴ってくることがよくある。記憶力なさすぎ」(28歳/クリエーティブ職)
「依頼事項を口頭で伝えると全て忘れる(ふりをする)ので、全て紙に書いて渡す必要がある後輩がいる。こんなことしている時点で、自分でやった方が早い。さらに、期限を過ぎて『あの仕事もう終わった?』など声を掛けるとすぐ不機嫌になり、周囲に当たり散らし私の悪口などを言うので迷惑」(31歳/人事・総務)
「同じ話を何回も何回もしないと仕事のやり方を忘れてしまう後輩がいる。話を聞いているようで全く聞いていないため、メモもまともに取らない。相手をするのも疲れるし、時間の無駄だと感じる」(28歳/企画・マーケティング)
想像しただけで心が折れそうになるエピソードばかり。ミスをしたなら、せめて開き直らないでいただきたいところですね。
そして、本当に大人なの? と言いたくなってしまうような、幼児性丸出しのモンスターたちも。
「新人に、自分中心のかまってちゃんがいる。仕事上の指導や指摘に『ひどい怒られ方をした』などと言って難癖をつけたり、かといって仕事を割り振らないと『私には教えてくれない。仲間外れだ』などと文句を言う。出勤シフトも自己中で、休みたいときに自分だけ休む。ただ、協調性はないが自分が孤立するのは嫌なのか、人の後をいつも付いてまわっている」(26歳/販売・サービス)
「私はチームのメンバーに業務の割り振りをする立場なのですが、部下の一人がその采配が気に入らなかったようで、私が他の社員をいじめている、ハラスメントだというデマを流された。自分に好ましくないことがあると、人のせいにして悪口を言って回るガキんちょみたいなモンスター」(32歳/販売・サービス)
人を思いやったり、相手の立場に立って物事を考えたり……。そういうことができない人と一緒に働くのは至難の業。もしかすると、「こういう人、うちの職場にもいる!」とうなずいた人もいるかもしれません。
ただ、モンスター社員といってもそう簡単に職場から追い出すことはできません。日本の職場では、よほどのことがない限り社員をクビにはできないものです。
そんな中、女性たちは自衛のためにどのような対処をとってきたのでしょうか?
Q.3 職場のモンスター社員にどのように対処しましたか?
「なるべく関わらないようにした」という回答が一位に。三位に「無視した」という回答もありますが、「触らぬ神にたたりなし」ということで、迷惑者から距離をとることを選んだ女性が多いようです。
続いて、「上司に相談して対策を決めた」という回答が二位にランクイン。人事、弁護士などへの相談のほか、本人に直接指摘をいれるなど、問題解決のために積極的なアクションをとった女性もいました。
では、その結果モンスター社員にはどのような変化があったのでしょうか?
Q.4 あなたがとった対処で、職場のモンスター社員にはどのような変化がありましたか?
残念ながら、「何も変わらなかった」と回答した人が約7割。ただ、モンスター社員への対処法として「なるべく関わらないようにした」「無視した」という回答が多かったため、当然の結果と言えるでしょう。
一方で、「困らせる行動をやめてくれた」「退職した」「部署異動した」など“モンスター撃退”に成功した人たちがとった対処法を見てみると、「上司に相談して対策を決めた」を選択している人が9割以上という結果に。
事態を好転させるためには、組織運営の責任者や人事権を持つ人たちにしかるべき対処を相談するのが最も効果的と言えそうです。
逆に「余計にひどくなった」と回答した人のうち、対処法として「なるべく関わらないようにした」「無視した」を選んだ人も9割以上。放置した結果、さらに事態が悪化するパターンもあるので要注意です。
過去に、Woman typeの取材に応じてくれた『心理学的に正しいモンスター社員の取扱説明書』(双葉社)著者で心理学者の杉山崇さんによれば、「昨今モンスター社員の存在は、ますます顕著になっている」とのこと。
>>「仕事したら負け?」働く女性が暴露、これが我が社のモンスター社員だ!【心理学者 杉山崇さん監修】
細やかなコミュニケーションが必要とされる仕事が増えたことや、社員教育に時間を費やす余裕のない職場が増えたことで、モンスター社員の問題がよりいっそう深刻になっていると言います。
ほとんどの職場にモンスター社員がいる時代。彼・彼女たちから逃げ回ってばかりもいられないからこそ、出会ってしまったときには適切に対処していきたいところ。まずは一人で抱えこまず、頼れる人に相談してみましょう!
【調査概要】
●調査方法:20~39歳の女性へのWebアンケート(クラウドワークス)
●調査期間:2022年11月17日~2022年11月24日
●有効回答者数:100名
文/栗原千明(編集部)
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