転職先に業務マニュアルがなかったら? いち早く仕事を覚えるために意識したい“脱受け身”の行動

新しい職場・仕事で活躍するには何が必要?
転職1年目、なんでも相談室

本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます

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本日のお悩みは「入社後の仕事の覚え方」について。

中途入社者向けにしっかりとした研修制度やマニュアルが用意されているかどうかは企業によってまちまちです。

入社後に研修がなくて右も左も分からない場合、どうやって仕事を覚えていったらよいのでしょうか?

キャリアアドバイザーとして1000人以上の転職サポートをしてきた『転職そのあとLABO』研究員からのアドバイスを見てみましょう!

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今回アドバイスする『転職そのあとLABO』研究員 Oさん

『type転職エージェント』のキャリアアドバイザーとして1000人以上の転職サポートをしたスキルと経験を生かし、ユーザーさんの転職後の仕事活躍を全力サポート中。1番好きな業務は、ユーザーさんからの入社後アンケートを読むこと。苦手な業務は上司へのプレゼンテーション

入社後研修なしで現場配属! どうやって仕事を覚えたらいい?

相談者

営業から営業事務への転職で、中途入社してもうすぐ2カ月になります。

研修と言える研修はなく、初日にパソコンの初期設定や経理について説明されただけで、いきなり業務が始まりました。

同じ部署の先輩から「あれやってこれやって」とお手伝いのように振られる作業はあるのですが、「自分の仕事」をやっている実感は全くありません。

ここから一人前になるにはどうしたらよいでしょうか?

キャリアアドバイザーからの回答

「自分の仕事がちゃんとできてないのでは」という不安は、言い換えれば「もっと仕事で貢献したい」ということですよね。

入社後2カ月と言えば、慣れない環境で疲れもたまってくる頃なのに、なんて前向きなのでしょう! まずはやる気のある自分を褒めてあげてくださいね。

では、具体的に「研修がない中でどうやって仕事を覚えていくか」を考えていきましょう。

まずやってみてほしいのは、「自分が期待通りに働けているか上司に確認する」ことです。入社から2カ月の間、特に指摘されていないなら、現状の働きぶりは「期待通り」である可能性もあります。

上司に確認した結果、「大丈夫、期待通りです」という答えが返ってきたら、「もっと成果を出したいのですが、この会社でのやり方やルールが分からなくて……」と相談してみてはいかがでしょう?

受け入れる側の社員たちからすると、「よそから来た人にとって分からないこと」が分からなくて、結果として放置になってしまっている場合も多いのです。

積極的に質問されることは上司もうれしいはず。あなたが「もっと仕事を覚えたい」と思っていることを上司と周囲の先輩たちに伝えてみてください。

社内ネットを探索して、自分から情報を取りに行こう

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上司に相談したときに、「新卒じゃないんだから自分で学んでよ」と言われる可能性もゼロではありません。

そこまで突き放されなかったとしても、「研修がないから何も分かりません」という姿勢ではいけませんよね。

情報も仕事も自分から取りに行く! と決めたら次にこんなアクションを取るのはいかがでしょう?

一つ目は、社内ネット(イントラネットと昔は呼ばれていました)を隅々まで見ること。

社内からしかアクセスできない、いわゆる社内掲示板のようなもので、そこには、社内の規則や制度、社員名簿や組織図などの社内向け情報が集約されています。

営業職の人たちが使っている契約書のひな型や、便利な資料フォーマットなんかもありそうです。

経営理念や行動指針といった社外の人にも見せたい情報はホームページにありますが、長期の経営目標や過去の売り上げ数字といった「社員にだけ認識してほしい情報」は社内ネットにしか格納されていません。

もし入社後まだじっくり見ていないなら、時間を取って探索してみましょう。さまざまな情報に触れる中で、自分の業務に関連する情報が見つかるかもしれませんね。

お手伝い作業を起点に、仕事を奪っちゃおう

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二つ目は、上司や先輩に個別の相談時間を定例で取ってもらうこと。

1on1や週報という名称で既に実施されているかもしれませんが、上司(先輩)を独り占めできる時間を確保しておくことで、「忙しそうでなかなか質問できない……」という悩みを解消するのです。

分からないことはその場で聞くのが一番良いとは思いますが、自分の質問で相手の手を止めてしまうのも回数が増えると気を使いますよね。

この時間だけは質問攻めにしていい!」と思うと、日々分からないことがあってもメモを取るのが楽しくなるかも?

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自分のためだけにそこまで時間を割いてもらえない場合、やはり普段の業務の中でできることを増やしていくしかありません。

幸い、相談者さんにはお手伝い作業を振ってくれる先輩がいるとのこと。

お手伝い作業の中から、「この作業はなぜこの部署が担当しているのですか?」と背景を聞いてみたり、「この書類はこの後誰が使うのですか?」と次の工程を聞いてみたり、「その作業は私にもできますか?」と次の工程までやらせてもらえないかお願いしてみたり。

その人からどんどん仕事を奪うつもりでアタックしてみてはいかがでしょう。

あまりしつこく質問するのは気が引けるでしょうが、そこで遠慮してしまっては出せる成果も出せません。

「この人からいろいろ吸収するぞ」とターゲットを決めて、徐々に自分でできることを増やしていきましょう。

誰か1人に絞らず、そういう相手を複数人作っておけば、思いがけず良い仕事が巡ってくることもあるでしょう。

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最後に、転職あるあるの一つ「意味が分からない社内用語」への対処法です。

会議や大人数の会話の中で、意味が分からない社内用語に出くわしたときは、メモしておいてあとで聞くのがベター。

また、社内用語を初めて使うときはちょっと気恥ずかしさもあるかもしれません。そんなときは、「この使い方で合ってますか?」と付け加えるといいですね。

転職直後は、分からないことや戸惑うことがあって当たり前。

意欲をアピールしながら、どんどん周囲の先輩たちを巻き込み、仕事を覚えていきましょう。

※本記事は『type転職エージェント 転職そのあとLABO』のコンテンツを一部編集の上転載しています

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