人事がハッとする!? 働く女性必見の転職に役立つ資格3選

これから先の転職を検討している女性の中には、「何か資格を取っておいた方がいいのかな」と考えている人もいるのではないだろうか。
せっかく忙しい仕事の合間に資格取得するならば、これからの転職活動や、今後長く仕事を続けていく上で役立つものがいい。そこで、キャリアカウンセラーの水野順子さんに、働く女性たちの市場価値を上げる、いま注目の資格を3つ教えてもらった。
【その1】
“英語以外”の語学系資格
「現在、採用条件にある程度の語学力を必須としている企業が増えています。特に、英語については『TOEIC 600点以上』など、比較的高い水準を求められることが多いです。でも、英語ができる人は結構いるもの。
そこで今、需要が高まっているのが中国語や韓国語、スペイン語やヒンディー語など、英語以外の語学ができる人材です」(水野さん)
~例えばこんな資格~
★『中国語検定』2級以上
『中国語検定』は中国語の検定・資格としては知名度が最も高いもの。2級程度を持っていると、基本的な文法や単語を理解していることが証明できる。中国語が必要とされる職場で“即戦力”となることをアピールするなら、準1級以上を目指そう。
『中国語検定』は書店にかなりの数の対策本が並んでおり、公式サイトには過去問題も掲載されている。独学で勉強して合格することが可能だ。
【その2】
セルフマネジメント系の資格
「昨今、働く人のメンタルヘルスの問題が多くの企業で課題となっています。心身ともにタフに、長く健康に活躍してくれる女性を採用したいと思わない企業はほぼありません。
そこで、自分で自分を管理でき、社内の健康管理についてもマネジメントできる人材であることを示す資格が注目されています。女性転職者に人気の高い職種である人事・労務系の仕事に就きたい人には、他の応募者との差別化にもなるため特にオススメですね」(水野さん)
~例えばこんな資格~
★『メンタルヘルス・マネジメント検定試験』
『メンタルヘルス・マネジメント検定』は、職場で必要となるメンタルヘルスケアに関する知識や対処方法を習得していることを証明するもの。自らのケアから職場全体のケアまで、対象者別に3つのコースが設けられている。
「マスターコース(Ⅰ種)」資格を取得した場合、企業の人事戦略・方針を踏まえたうえで、メンタルヘルスケア計画、産業保健スタッフや他の専門機関との連携、従業員への教育・研修等に関する企画・立案・実施ができることを証明できる。書店でテキストが販売されており、公式HPには過去問題もあるため、独学で合格することができる。
【その3】
管理職になることを意識した資格
「『女性管理職を増やしたい』という企業がますます増えてきています。女性採用を行っている企業なら、将来管理職になって活躍できる人を積極的に採用したいと考えているところです。
資格を使ってその意思を示すことができれば、市場価値も上がると思います。マネジメント能力や、数字管理能力があることを証明できる資格を取得してみるといいでしょう」(水野さん)
~例えばこんな資格~
★『ビジネスマネジャー検定試験』
『ビジネスマネジャー検定試験』は、あらゆる管理職が持つべき総合的なマネジメント知識を体系的に習得していることを示す資格だ。
コミュニケーションや人材育成などのチームビルディング、事業管理や課題に応じた戦略の立案、リスク管理やコンプライアンス、メンタルヘルスやハラスメントなどの職場管理を学ぶことができる。
受験対策セミナーや公式通信講座などもあるが、テキストを使って勉強することもできる。
★『ビジネス数学』検定 2級以上
『ビジネス数学検定』は、数学検定を運営する日本数学検定協会が開発した、ビジネスパーソンに必要な実用的な数学力・数学技能を測定する検定。2級では、一般的なビジネスレベルの数字管理ができることを証明できる。
管理職レベルであれば、1級以上を取得している方がなおいいだろう。公式テキストや参考書籍も多いため、独学で勉強可能。試験もネット上で1時間以内で受けられるため、忙しい働く女性も気軽に受験できる。
~番外編~
「ギャップをつくる資格」が面接できいてくる!?
「転職を意識して資格を取るなら、面接官の記憶に残るような、ちょっと変わった資格を取得しておくのもいいと思います。
女性だと、マッサージやアロマなどの癒し系の資格を持っている人が多いので、そういうものではなく、“ギャップ”をつくるようなものを選ぶといいですね。
例えば、『ゴルフ検定』とか、『唎(きき)酒師検定』とか。女性があまり持っていなそうな資格なら選考のときの話題のタネになりそうです」(水野さん)
また、水野さんは「資格取得の勉強のために仕事を辞めてしまう女性も時々いるが、それは避けた方がいい」と指摘する。
一度仕事を離れてキャリアにブランクを作ってしまうと、再就職が難しくなるケースもあるそうだ。「弁護士や医師など、専門職でその資格がなければ仕事にならない」という場合をのぞき、あくまで資格は「+α」であると心得ておこう。
働く女性の市場価値を上げてくれる、いま注目の資格。いずれも、独学の場合は受験料とテキスト代を合わせても1~2万円で取得できるものばかり。
自分のビジネスパーソンとしての能力を客観的に示すツールにするも良し、趣味をかねて取得してみるも良し。時には自分のキャリアに投資をしてみるのもいいだろう。
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【お話を伺った方】
キャリアカウンセラー
水野順子さん
株式会社キャリアコレクション代表取締役、All About女性の転職ガイド。公務員・外資系大手人材サービス会社を経て独立。キャリアカウンセリングや研修・講演を通じ、メンタルケアや人間関係の築き方などを含めた女性のキャリア支援を行っている。過去に20,000人以上へのキャリアカウンセリングと、60,000人以上への講演・研修によるキャリア支援実績がある
■ホームページhttp://www.mizunojunko.com
取材・文/栗原千明(編集部)