転職後の自己紹介、どうすればうまくいく? 緊張してしまう人が持っておきたいマインドセット
本連載では、転職後のさまざまな壁を乗り越えて、新しい職場で活躍するためのコツをアドバイス! 入社直前の不安な気持ちから、入社後の仕事・人間関係のトラブルまで、転職後1年目に起こりうる「あらゆるお悩み」を取り上げていきます

本日のお悩みは「自己紹介」について。
多くの場合、入社初日に配属部署全体かチームの前で自己紹介をする場が設けられます。人前で話すのが苦手な人にとってはまさに「第一の関門」ではないでしょうか?
そこで今回は「てっぱん自己紹介」のノウハウをお教えします!

今回アドバイスする『転職そのあとLABO』研究員 Oさん
『type転職エージェント』のキャリアアドバイザーとして1000人以上の転職サポートをしたスキルと経験を生かし、ユーザーさんの転職後の仕事活躍を全力サポート中。一番好きな業務は、ユーザーさんからの入社後アンケートを読むこと。苦手な業務は上司へのプレゼン
中途入社のあいさつ、どんな自己紹介をすればいい?
第一希望の転職先に無事入社が決まり、初めて転職します!
新しい仕事に向けてやる気満々なのですが、一つだけ憂鬱(ゆううつ)なことがあります。それが「自己紹介」です。
私は人前で話すのが苦手で、転職活動中もキャリアアドバイザーさんに何度も面接練習をしてもらったくらいです……。
面接での自己紹介とはまた違う内容が必要だとは思いますが、どんな自己紹介をしたらよいでしょうか?
『転職そのあとLABO』研究員からの回答
分かります! 自己紹介って本当に緊張しますよね。私も弊社に中途入社したときに、フロア全体(約150人)の社員たちの前で自己紹介をしましたが、頭が真っ白だったのでほとんど記憶がありません。
というわけで、私の実体験からのアドバイスはできないのですが、転職者の皆さんの自己紹介を一緒に考えてきた経験と、多くの中途入社の方を迎えてきた社員側の目線から今回はアドバイスしていきたいと思います。
まず、なぜ皆さんそんなに自己紹介で緊張してしまうのか。それは、「自己紹介がその後の仕事に影響を与える」とうっすら分かっているからではないでしょうか。
自己紹介とはまさにその会社における自分の「第一印象」を与える場。緊張して当たり前なのです。
次にお伝えしたいのは、「自己紹介は練習しておける」ということ。
第一印象を決める大事なシーン、でもそれは「いつ訪れるか分からないチャンス」ではありません。「初日に」「朝礼や会議など大人数の前で」やるものと決まっているのです。であればやることはただ一つ。練習あるのみですよね!
自己紹介を構成する五つの要素

早速、自己紹介のスタンダードな構成をご紹介します。
1、氏名・配属先部署
2、前職で何をやっていたか
3、この会社のどこが好きで転職してきたか
4、どんなことで会社に貢献できる(と考えている)か
5、趣味や家族構成などパーソナルな情報
この五つで「1、2分程度」に収まるようにするのがおすすめです。入社するポジションや役職にもよりますが、普通の一社員としてだったら、そのくらいで十分です。
次にそれぞれの項目について少し説明していきますが、1は「本日付けで●●部に入社いたしました●●と申します」と、そのままなので割愛します。
2の「前職で何をやっていたか」はつい長くなりがちではありますが、しっかり伝えておきたいポイントです。「●●株式会社で、アパレルブランド●●の●●店で店長をしておりました」、「株式会社●●で、自社製品の●●を企業に提案する営業を●年間務めてまいりました」など、具体的なワードを入れておくのがおすすめ。こうした雑談の材料があると、「●●店って近所だよ~」、「●年間はすごいね」など、職場の同僚も話し掛けやすいものです。
自己紹介のあとに同僚の人に話しかけてもらいやすい情報となる項目がもう一つあります。それは5の「趣味や家族構成などパーソナルな情報」です。
雑談の材料をちりばめるつもりで、ちょこっと添えるだけでOK。「休日は猫カフェ巡りをしています」「5歳の息子とアニメを見るのが癒やしの時間です」などライトなものがちょうどいいかもしれません。
3の「この会社のどこが好きで転職してきたか」は、その会社に転職を決めた理由を率直に話せばOKですが、言われた相手(既存社員)が褒められてうれしい内容をぜひ盛り込みたいところ。
自分たちの会社を「好き」と言ってもらえたらうれしいですよね。そして、自分を好きと言ってくれる人に対しては悪意を抱きにくい効果もあります。「好き」と言うと思いつかないかもしれませんが、すごいと思ったところ、いいなと思ったところ、なら考えやすいかもしれません。
4は、選考中の面接で伝えていた内容があればそのままでOK。実際にどんなスキルが生かせるかは仕事が始まってからが勝負なので、自己紹介の時点では「これが役立つと思っている」という内容でかまいません。ただし、新卒ではないので「持ち前の笑顔で頑張ります!」「何でもやります!」など抽象的な内容は避けた方がベターです。
「担当クライアント100社を同時に持っていた経験があるので、どんなタイプの担当者も開拓していける(と思う)」、「全国100店舗が参加する接客コンテストで優勝したことがあるので、個人のお客さまへの接客はお任せください」など、強みを絞って根拠を示すことが大事です。
自己紹介される側の人たちを安心させてあげよう

ちょっと最後の項目が小難しくなってしまいましたが、基本のスタンスは「怪しいものではございません」で行きましょう(こう言うとすごく怪しく聞こえてしまうのが不思議です)。
なぜなら、あなたを迎え入れる側の社員も、「この人何者?」「良い人かな?」「ライバルになる?」などそれぞれに不安を感じているからです。不安は敵対や壁を生むため、なるべく取り払ってあげることが必要です。
そのためには先ほどの構成も大事ですが、それよりも「元気に、笑顔で、ハキハキと」が大前提かと思います。「いやキャラじゃないし……」という人もいるかもしれませんね。でも実はこれも自己紹介攻略の戦略の一つなのです。
心理学で「好意の返報性」といって、「好意には好意を返したくなる」という人間の性質を利用して、自分が話しやすい雰囲気を作るというものです。笑顔には相手を安心させる効果があるので、こちらが先に「あなたにとって敵じゃないですよー」と伝えることで、相手にも自分を受け入れてもらおうということ。
緊張すると笑顔が出にくい方は、「相手への好意を示すもの」「相手を安心させてあげるもの」と思って自己紹介の瞬間だけでも頑張ってみてください!
※本記事は『type転職エージェント 転職そのあとLABO』のコンテンツを一部編集の上転載しています
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