一度は夢見た専業主婦に「なりたくない」人が多数! 今どき女性が結婚後も仕事を続けたい理由
最近では女性活用の波もあり、企業が産育休制度を整えるなど、結婚・出産後も仕事を続ける女性が増えてきました。とはいえ、寿退社で家庭に入り、専業主婦になることが珍しくなかった世代を母親に持つ20~30代の働く女性。一度は専業主婦になりたいと考えたこともあるのではないでしょうか?
そこで「あなたは過去に、『専業主婦になりたい』と考えたことがありますか?」と聞いたところ、52%の人が「はい」と答えました。
その理由を見てみると「母親が専業主婦だったのでそうなりたい」(30歳/受付)、「子供のころは親が働いていたので、周りの子を見て、家に帰ったら母がいるっていうのに憧れがあった」(28歳/一般事務)といった、育った家庭環境に影響を受けている人が目立ちます。一方で「仕事のストレスから解放されたかったから」(25歳/接客サービス関連職)、「忙しすぎる毎日に疲れ果てた……」(30歳/総務・人事)など、一時的に働くことから逃げるための手段として考えたという正直な意見も。
続いて、「あなたは現在、『専業主婦になりたい』と感じていますか?」と質問してみました。
すると「はい」と答えたのはわずか3割弱。一度は専業主婦を夢見た女性たちに、一体どんな心境の変化があったのでしょうか。
具体的に聞いてみると、「相手に何かあった時、金銭的にも精神的にも相手を支えたいし、自分の身は自分で守りたい」(27歳/営業事務)、「生活費を自分以外の人に頼るのは現実的ではないから。リスクが大き過ぎる」(34歳/営業関連職)など、結婚しても自分の収入を得たいという答えが多数。「正社員として働き続けた場合と出産を機に非正規社員になった場合とでは、一生に稼げる金額が1億円も違ってくる」という試算もあるように、働き方を変えたり、仕事を辞めてしまうことで失うお金は大きいもの。共働きをしないことに経済的な不安を感じるのもうなずけます。
また、同じくらい多かったのが「仕事をしている方が日常にメリハリがあると思った」(28歳/一般事務)、「仕事をして、誰かの役に立ちたい。好きな仕事をして社会貢献したい」(31歳/メディカル・化学・素材関連技術者)といった意見。収入を得るための手段というだけでなく、やりがいや面白みなど「仕事をすること」そのものに意義を見出している女性が多いことが伺えます。かつては「妻は結婚したら家庭に入って家を守る」ことが当たり前でしたが、時代の流れに伴って、女性の仕事に対する意識は変わってきているようですね。
【アンケート調査概要】
●調査方法:転職サイト『女の転職@type』の20代~30代女性会員およびWebマガジン『Woman type』サイト読者へのWebアンケート
●調査期間:2015年5月21日~25日
●有効回答者数:277名
取材・文/小方七海(編集部)
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