「仕事も育児もうまくいかない…」悩める人の心を軽くするママパパ有名人たちの両立論【ぼる塾・酒寄希望 土屋アンナ MALIA. 清水健】

仕事と育児を両立しようと思っても、まだ子どもが小さいと「どちらも中途半端になっちゃう」「昔はできてたことができない」そんな現実に焦ったり、苦しくなってしまったり、自分を責めてしまったり……ということもあるかもしれない。
では、会社員よりも時間の管理がしづらかったり、多忙を極めることもあるであろう有名人たちはそんな苦しさをどのように乗り越えているのだろうか。
ママ・パパ有名人たちのインタビューから、両立する上でのマインドセットを見てみよう。
ぼる塾・酒寄希望「自分らしいかたちでグループに貢献すればいい」

大人気お笑いカルテット「ぼる塾」のメンバーである酒寄希望さん。
自身の育休中に3人のメンバーたちが大ブレークし、「私はいらないのでは?」という思いがよぎっていたと言います。
「3人の時より4人になった後の方が面白いね」と思ってもらうべきだし、私がぼる塾に戻ったらこのグループをさらに面白くする最終兵器になるべきだ……」
そんな“あるべき論”に自分自身をどんどん縛り付けてしまっていた酒寄さんですが、育休前は自信があった舞台での復帰戦でブランクの大きさを痛感したそう。
私が休んでいる間に、ぼる塾の3人も、他の芸人さんたちも力を付けていて、差が生まれてしまっている事実を突きつけられ、舞台終了後にはメンバーたちを前に大号泣。
そんな私に、あんりちゃんが掛けてくれた言葉にハッとさせられました。
「酒寄さん、何言ってるんですか。ぼる塾は今からがスタートですよ。できなくて当たり前じゃないですか。酒寄さんはこれから何にでもなれる、今一番可能性がある人なんですよ」って言ってくれたんです。
それ以来、「一番面白い最終兵器」になろうとすることを辞めた酒寄さん。彼女がたどり着いた、「自分らしいグループへの貢献の仕方」とはどのようなものだったのでしょうか。
土屋アンナ「苦手なことは全部スルーでいい」

「いいお母さんでいなきゃ」「ちゃんとやらなきゃ」そんな呪縛とはまるで無縁。
3児の母になっても元気に、ハッピーに、今を生きている土屋アンナさん。
彼女がいつもご機嫌なママでいられるのはなぜなのでしょうか。
私が考える良いママはね、子どものためにできることを一生懸命やって、子どもを全力で守ってあげられるママ。それだけ。あとはもう何もいらないんじゃない?
自分が気にしないのであれば、格好がボロボロでもいいじゃん。そんな毎日綺麗になんかしてられないって。
この前、うちの子どもが通っていた幼稚園の園長先生がいいこと言ってたの。「そんな毎日手の込んだお弁当作らなくたっていい。たまには肉まん1つの日があったっていいんですよ」って(笑)。カッコいいでしょ?
たまには超手抜きのお弁当があったって、親の愛情を子どもは疑ったりしない。「ここまでしなくちゃ愛情が足りない」、なんて基準はないの。
「無理しなくていいや」と思わせてくれる土屋さんのインタビュー、ぜひ最後までどうぞ!
MALIA.「ちゃんと休んで、後悔のないように今を過ごす」

4回の結婚・離婚を経て、現在4人の子どもを育てるシングルマザー・MALIA.さん。
モデルとして活動する傍らで、脱毛サロンやアパレルブランド、コスメブランドなどを次々と立ち上げ、今年自らが手掛ける企業をホールディングス化するなど、仕事でもとてもパワフルな彼女。
そんなMALIA.さんが、4人も育てながら仕事にも全力投球できるのはなぜなのでしょうか。
ものごとにはタイムリミットがある。だから、後悔がないように今を過ごしたいと思ってるんだよね。
年齢とか体力とかタイミングとか、「今やらないと、もうチャンスがこない」ものってあると思うから。
10年後、20年後に「あー、これできなかったな」なんて後悔することになったら悲しいもん。
「そんなパワー、私には湧いてこない」っていう人もいるかもしれないけど、私も同じだよ。
そういう時はとりあえず寝るようにしてる。エネルギッシュに何でもやるには休息も必要だから。疲れてたら洗い物も全部放置。疲れてイライラしながらやるくらいなら、元気がある朝にまとめてやった方がいいから。
ちゃんと休んでパワーをためて、後悔のないようにやりたいことは全部やるようにしてるよ。
たとえシングルマザーでも、「やりたいことは諦めない」MALIA.さんの考え方は、全ての働くママ・パパ必見です!
清水 健「弱音を吐く勇気を持つ」

バラエティ番組『どっちの料理ショー』や『24時間テレビ』、夕方の報道番組のメインキャスターなど、読売テレビの顔として第一線で活躍していた、アナウンサー・清水健さん。
公私ともに順風満帆だった最中に、妻を乳がんで亡くし、4カ月の赤ちゃんを抱えるシングルファーザーとなりました。
両立に苦しんだ末、17年勤めた読売テレビを退社した清水さんが、当時を振り返って今思うこととは。
当時の自分を振り返って思うのは、「もっと弱音を吐けばよかった」ということ。
子どもの前でもついかっこつけてしまっていたけれど、子どもに弱音を吐いたっていいんですよね。
「パパちょっと疲れちゃったよ」とか、「今日はもう早く寝ちゃわない?」とか。最近になってようやくこういうことを言えるようになりました。
弱音を吐くのはとても勇気がいることだと思います。
でもあの頃、「子どもの夜泣きで昨日全然寝られなくて……」とカメラの前で言えていたら、それがキャスターとしての正解かは分からないけれど、何かが違っていたかもしれない。
僕自身もきっと楽になれていたし、もしかしたらカメラの向こうで苦しんでいる人たちが弱音を吐くきっかけにできていたかもしれない。
混沌の時期から時間がたった今だからこその清水さんからのメッセージ。今息苦しさを感じている人はぜひ参考にしてみてください!
文/Woman type編集部