20年以上、第一線で活躍する俳優たちに学ぶ「成果を出し続ける」仕事論/永山瑛太 長澤まさみ 玉木宏 栗山千明

目まぐるしく過ぎる日々の仕事において、常に高いモチベーションを保ち、成果を出し続けるのは簡単なことではない。
そこで本記事では、20年以上芸能界の第一線で活躍し続けるトップ俳優たちが「成果を出し続ける」ために意識していることをピックアップしてご紹介。
なぜ彼、彼女らは高いモチベーションを維持しながら、「いい仕事」をし続けられるのだろうか?
芸歴25年 永山瑛太さん「求められることにシンプルに応え続ける」

キャリアを重ねると、年齢と共に身についた余分なプライドが邪魔をして、モチベーションを見失うこともあるもの。
しかし俳優の永山瑛太さんは、40代を迎えて「シンプルな気持ちで仕事と向き合うこと」の大切さに気付いたと話します。
仕事がうまくいかずにモチベーションが下がった時は、自分の見え方にとらわれるのではなく、あえて目線を変えて「求められるものに全力で応えること」が重要なのだと気付かせてくれました。
それよりも今は、求められていることに対してシンプルに応えていこうと思っているんですね。
例えば何かちょっととがったことや自分のイメージと違うことを提示されたとする。そのときに「ちょっとそれはやりすぎなんじゃないですか」と意見することも可能は可能なんです。
でもそうすると、なんとなく良い感じにまとまったものしか生まれない。それだと面白くないし、ものづくりをしていても気持ち良くないんです。
であれば、未知のものにも思い切って乗っかってみた方がいい。
そして、そこでどんなリアクションが世間で生まれたとしても、それも含めて面白がればいい。
今はそんなやり方で仕事をしています。
芸歴24年 長澤まさみさん「今にこだわり過ぎず、少し先の未来を見る」

理想の自分になれないことや失敗してしまったことを、いつまでも引きずってしまう。そして、そのままモチベーションが下がり続ける……。そんな経験をした人は少なくないはずです。
俳優として20年以上話題作に出続けてきた長澤まさみさんは、うまく気持ちを切り替えられない女性たちに向けて、「今にこだわり過ぎない方が、前向きになれるんじゃないかな?」と優しく問い掛けてくれました。
理想の自分に明日にでもなろうと思ったら、今の実力との差に圧倒されて、苦しくなってしまうかもしれない。
でも、目標はもっと遠いところ、もう少し先の未来においてもいいんじゃないでしょうか。
例えば5年後、なりたい自分になれていたらいいし、今はそこに向かって歩いている感覚が持てたらそれでいいんじゃないかな、と。
芸歴26年 玉木宏さん「自分に与えられた役割を考え続ける」

98年に俳優デビューし、芸歴25年目となる玉木宏さん。長い間一つの道で経験を積んでも、「常にまだまだ」の感覚だと語ります。
そんな玉木さんがプロとして各現場で心掛けているのは、「役割を全うすること」だそう。
すべてのオファーには、僕に求められている「何らかの役割」があると思っています。
「自分に与えられた役割は何だろう」というのは、すごく考えます。
その瞬間に、どの立ち位置で、どういう仕事をすればいいのか。
役柄やシーンによって攻めたり引いたりしながら、自分の役割を把握する。それを良い形で実現できるよう、臨んでいます。
自分の役割は、誰かから指示されるものではありません。
大切なのは「自ら察知し、動くこと」。そんなアクションを取り続けているからこそ、玉木さんが着実にキャリアを積み続けていることが分かるインタビューです。
芸歴35年 栗山千明さん「ラフに意見交換ができる空気をつくること」

5歳でモデルデビューし、着実にキャリアを重ねてきた栗山千明さん。長い芸能生活の中で感じているのは、「チームで成果を出す」ことの重要性だと話します。
チームワークを高めることができるような人柄も、プロとして長く活躍し続ける人の条件だと思います。
長く活躍していれば、現場に行くと年下スタッフやキャストも増えていきます。
そんな中でチームの最大化を目指すために栗山さんが意識するのは、ラフに意見交換ができる空気をつくることだそう。
キャリアもだいぶ長くなりましたが、私は強いリーダーシップを発揮するタイプではなくて。
主演を務めさせていただくときも、本当に頼りない座長だと思います。 ただその分、周囲の人にオープンマインドで接することで、みんなが頼りない私を助けようとしてくれるんですよね。
結果的にそれが、意見交換しやすいラフな現場づくりにつながっているのかなと思います。