【三つの質問で丸わかり】面接でやりたいこと・自分の強みを伝えられないときにやるべきことをキャリアのプロが解説【働く女性の転職Q&A:ポジウィル金井芽衣】
20代~30代の女性が抱える仕事・キャリア・転職のお悩みに、その道のプロが本音でアドバイス! 「私らしい働き方」の発見や「いい転職」をかなえるためのヒントを提供します

今回、転職に関するお悩みに答えてくれたのは、キャリアトレーニング領域のパイオニア企業であるポジウィル株式会社の代表取締役、金井芽衣さん。
キャリアのプロである彼女に聞いたのは、後悔しない転職をかなえるために自分のやりたいことや強みを「言語化」するための方法です。

ポジウィル株式会社
代表取締役
金井芽衣さん
1990年群馬県出身。埼玉純真短期大学で保育士・幼稚園教諭の免許を取得した後、2010年に法政大学キャリアデザイン学部に編入。キャリアカウンセリングを習得する。2013年、リクルートキャリアに新卒入社し、人材会社の法人営業(RA)として勤務。2017年に国家資格キャリアコンサルタントとして登録。同年8月にポジウィル株式会社を設立し、同社代表取締役に就任
■X/Instagram
お悩み:「やりたいことや強み」がはっきりしていない
転職活動中は、「やりたいことや自分の強みを言語化しよう」というアドバイスをよく耳にします。
でも私は、「やりたいこと」も「強み」も明確にはありません。「企業ウケ」しそうな当たり障りのない言葉なら出てくるのですが…。
それでも転職活動中は、自分の「オリジナルな言葉」を準備しておいた方がいいですか? どうすれば言語化できるのでしょうか?
金井さんの回答:どんな価値を発揮できるのか、言語化してみよう
転職活動において「やりたいことや強みを言語化しよう」とよく言われるのは、企業が「この人は自社でどんな価値を発揮してくれる人なのか」を知りたいからです。
仕事はチームで進めるものなので、個人の役割や適性を明確にすることが重要です。言語化できていないと、自分に合う仕事を選びにくくなり、結果的に「何となく」で入社してミスマッチが起こる可能性が高くなります。
とはいえ、相談者さんが悩んでいらっしゃるように、「やりたいこと」や「強み」が最初からはっきりしている人ばかりではありません。
むしろ、今まで仕事をしてきた中で特に意識せずに過ごしてきた人は、自分の強みややりたいことが分からないのが普通です。
面接の場で「企業ウケ」しそうな当たり障りのない言葉を並べることも、短期的には選考の通過率を上げるかもしれません。
でも、面接が進むにつれて採用担当から「なぜそう思うのか?」と深掘りされることが多く、納得感のある説明ができないと評価されづらくなってしまいます。
では、どうすれば「自分の言葉」で自分が発揮できる価値、つまり「やりたいこと」や「強み」を語れるようになるのでしょうか? 一緒に考えてみましょう。

自分の希望や発揮できる価値を明確に伝える方法
「やりたいこと」や「強み」と聞くと、つい特定の職業やスキルを思い浮かべてしまいがちですが、それらは必ずしも明確なものではなくても構いません。
「どんな環境で、どんな働き方をしたいのか」「どんな人と、どんな関わり方をしたいのか」といった視点で考えると、自分なりの方向性が見えやすくなります。
また、「強み」というと特別なスキルを思い浮かべるかもしれませんが、「人より少し楽にできること」や「周囲の人があなたに頼ってくること」も含まれます。
例えば「人の相談に乗るのが得意」「整理整頓をするのが苦ではない」「細かい作業をコツコツ続けられる」といったことも、十分に強みになり得ます。
では、こうした「やりたいこと」や「強み」を見つけるためには、具体的にどうすればいいのでしょうか。まず、次の三つの質問について考えてみてください。

一つ目は、「今までの仕事で、楽しかった瞬間や充実感を得た瞬間はいつか?」という問いです。
どんな業務でやりがいを感じたのか、そのときにどんな行動をしていたのか、また、その環境にはどんな特徴があったのかを振り返ることで、自分が大事にしたい働き方のヒントが見えてきます。
二つ目は、「周りからよく頼まれることや、褒められることは何か?」という視点です。
仕事やプライベートで、周囲の人があなたに期待していることや、「あなたにお願いしたい」と言われることはありませんか? その理由を掘り下げていくと、自分の強みを客観的に認識できるようになります。
三つ目は、「過去の困難をどのように乗り越えたか?」です。
仕事や人生の中で苦労したことがあれば、そのときにどんな行動を取ったのかを振り返ってみましょう。困難を乗り越えたときに発揮した力は、あなたの強みにつながる重要な要素です。

こうした振り返りをもとに、「やりたいこと」を言語化していくには、まず職種や業界にこだわらず、「どんな働き方をしたいのか」から考えてみるのが効果的です。
次に、自分が大事にしたい価値観や、仕事の中で充実感を感じる要素を洗い出し、「なぜ?」を繰り返して掘り下げてみてください。
本音の部分にたどり着くことで、表面的な「企業ウケ」する言葉ではなく、自分らしい言葉を見つけることができます。
また、「強み」を言語化する際は、まず自分が自然とできることや得意なことをリストアップし、それができる理由を深掘りしてみましょう。
さらに、その強みを発揮した具体的なエピソードを加えることで、面接でも説得力を持って伝えられるようになります。
これらのステップを踏むことで、転職活動の場でも「自分の言葉」で語れるようになり、自分に合った企業を見極める力も身につきます。
「企業ウケ」ではなく自分の経験から言葉を紡いで

「やりたいことや強みがない」と感じているのは、それが言語化されていないだけで、実際にはあなたの中にすでにあるものです。
「企業ウケ」する言葉を並べるのではなく、あなた自身の経験や価値観から言葉をつむぎ出してみてください。
最初から完璧に整理されている必要はありません。むしろ、転職活動を通じて少しずつ見えてくることもあります。
「自分には何もない」と思わず、まずは過去の経験を振り返るところから始めてみましょう。自分の言葉で語れるようになると、企業との相性を見極める力もつきます。
とはいえ、一人で考えていると堂々めぐりになってしまうこともあります。そんなときは、客観的な視点を取り入れるのも一つの方法です。
もし「どう考えていいのかわからない」「言語化のサポートがほしい」と思ったら、キャリアのプロを頼ることもおすすめですよ。
転職はゴールではなく、新しいキャリアのスタートです。
大切なのは、あなたが「自分らしく働ける場所」を見つけること。そのために、自分なりの言葉で表現できるようになると、自然と「合う企業」が見つかるはずです。一緒に考えていきましょう!

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