日本唯一のファイヤーナイフダンスチーム『シバオラ』が推し活で人気沸騰! ジンLEONさんに聞くファンを魅了するための心掛け【スパリゾートハワイアンズ】

シバオラリーダー ジンLEON
特集:推しのお仕事!

いま日本各地で熱烈に「推されている」注目の人に、仕事に対する知られざる努力とこだわりをテーマにインタビュー。彼・彼女たちがファンから「激推し」される理由を探ります!

いわき市のリゾート施設『スパリゾートハワイアンズ』(以下、ハワイアンズ)を運営する常磐興産が過去最高益を記録した(2024年3月期決算)。

その要因の一つが「推し活」ブーム。中でも、多くの女性ファンに推されているのが日本で唯一のファイヤーナイフダンスチーム『Siva Ola(シバオラ)』だ。

このチームを率いるのが、ジンLEON(レオン)さん。2009年にファイヤーナイフダンサーとしてデビューして以来、16年間ハワイアンズを舞台にパフォーマンスを続けてきた。

ここ数年で一気にシバオラを推す女性ファンが増えた背景には何があるのか。ジンさんのこれまでのキャリア・仕事へのこだわりを聞きながら、推される理由を探った。

衝撃を受けたファイヤーナイフダンスとの運命的な出会い

編集部

最近は推し活でシバオラの皆さんを応援される方も多いそうですね。

ジンさん

昔は考えられませんでしたが、今は自分たちのグッズがあって、それを持って応援してくれるお客さんが増えました。本当にすごいことだと思います。

ファイヤーナイフダンスチーム『Siva Ola(シバオラ)』

出典:ハワイアンズ公式X

編集部

いつから推し活が盛んに?

ジンさん

コロナ禍以降、テレビなどで僕らのショーを見て、実際に足を運んでくださる方が増えたように感じています。

昔はフラガールが人気の中心で、僕らの登場時間も短く限られていたんですよ。

でも、今は舞台に上がると「キャー!!!」という黄色い歓声が聞こえてきたり、小さなお子さんが応援してくれている姿が目に入ったりして、僕がデビューした頃とはだいぶ景色が変わりました。

また、年に2回のイベント(生誕祭、クリスマスショー)の時にはたくさんのファンの皆さんが足を運んでくださいます。

ジンさん

そこではファンの皆さんとメンバーが実際に交流する機会もあって、ショーが終わって帰る時には声を掛けていただくことも。すごくうれしいです。

編集部

そもそも、ジンさんがファイヤーナイフダンスの世界に興味を持ち、仕事にしようと思ったきっかけは?

ジンさん

私はハワイアンズがある福島県いわき市の出身なのですが、社会人になってから、一つ年上の女性の先輩がフラガールになったことを機にショーを見に行って、ファイヤーナイフダンスの存在を知りました。

その時は最前列でショーを見ていたのですが、火の熱がぶわっと伝わってきて、たくましい体で迫力あるパフォーマンスをする男たちがとにかくかっこよくて。

自分の中で大きな衝撃を受け、「やってみたい!」と強く思ったのが最初のきっかけです。

編集部

その時は別のお仕事をされていたのですか?

ジンさん

工場で働いていました。それまでは特にやりたいことも熱意を持っていることもなく、色白でひょろっとした痩せた体型だったんですよ(笑)。今とはまるで違いますね。

編集部

そんなジンさんの心に火をつけたのが、ファイヤーナイフダンスだったんですね。

ジンLEONさん
ジンさん

まさに。一瞬で魅了されてその日のうちにハワイアンズに電話して、メンバーを募集しているか問い合わせました。

でも、その時は募集していないと言われてしまって。その後の1年は元の職場で働き続けました。

するとある日、普段は見ない新聞をふと開いたら小さな広告欄に「ファイヤーナイフダンサー募集」の文字を見つけたんです。「やった!」と思い、すぐに電話しました。

編集部

運命的すぎますね(笑)

ジンさん

工場で仕事をしている時もずっと頭の片隅にはシバオラの存在があって、テレビでハワイアンズが取り上げられると、ファイヤーナイフダンサーが出演していないか必ずチェックしていました。

当時はハワイアンズの他にはファイヤーナイフダンスを国内でやれるところはなかったと思います。ですから、いつ出るかも分からないメンバー募集をうずうずしながらずっと待っている状態。

もしもの時に備えて何を練習すべきなのかも分からないから、とにかく腹筋と腕立てだけはして過ごしていました(笑)

編集部

チャンスが来たときのために備えていたんですね。当時ご覧になったパフォーマーで、特に印象に残っている方はいらっしゃいますか?

ジンさん

裕仁ALEX(アレックス)さんです。

裕仁ALEX(アレックス)さん
ジンさん

日本人離れした顔立ちがカッコよくて、技やパフォーマンスも素晴らしい。お客さんを楽しませている姿を見て、すごいなと思ったんです。

ちょうどその頃、裕仁さんがファイヤーナイフダンスの世界大会に出場するテレビ番組を見たこともあり、すっかりファンになりました。

編集部

ファンとしてファイヤーナイフダンスを観る側でいることと、実際にやる側の人になるのとでは大きな違いがあると思います。なぜ仕事にしたいと思ったんですか?

ジンさん

自分でも不思議なんです。実際、僕は人前に出るのはもともと得意じゃないし、目立ちたいタイプでもない。

それでも仕事にしようと思ったのは、とにかくファイヤーナイフダンスそのものに魅了されたからとしか言いようがないんです。

今までの人生を振り返っても、積極的に「やりたい」と思ったことはファイヤーナイフダンスくらいしかありません(笑)

編集部

熱量はあるけれど完全に未経験だったわけで、採用試験をどのように突破したのでしょうか?

ジンさん

試験の時に、憧れの裕仁さんと、初代リーダーのKen(ケン)青木さんがいらっしゃって、お二人に体力審査などを見てもらいました。

私の他には自衛隊出身の方が選考に参加していて、体力的にはその方の方が上だったと思います。

でも、ファイヤーナイフダンスへの熱意を語った時には、負ける気がしませんでした。

それで、この1年ためこんできた知識、シバオラ愛について語ったところ、その日のうちに合格の連絡をいただきました。

内定後に裕仁さんに言われたのは、「ファイヤーナイフダンスが本当に好きだという熱意が伝わってきたから選んだ」ということ。それはもう、うれしかったですね。

デビューから16年、常に進化を続けている

ジンLEON(レオン)さん
編集部

2009年にシバオラのメンバーとしてステージデビューしていますが、当時と今とではステージで披露するパフォーマンスもかなり違うのではないでしょうか。

ジンさん

私がデビューした当時はファイヤーナイフダンスの時間は短くて、50分ほどのショーの中で、ファイヤーナイフダンサーの出番はほんの5分程度でした。

今は夜のグランドポリネシアンショーの前にシバオラの単独ショーがあります。

また、グランドポリネシアンショーの中でも、ファイヤーナイフダンスやタヒチアンダンスなどで出演する機会が増えました。

ファンの皆さんに支えられて、ますます出番が増えていてありがたいですし、僕らに注目してくださる方も徐々に増えてきて感慨深いです。

編集部

その分、練習も大事ですね。

ジンさん

その通りです。普段は12時くらいに出社して、そこから13時半のお昼のショーに向けて準備をします。

ストレッチなどをして本番に臨み、ショーが終わると、メンバーはそれぞれ異なるスケジュールやルーティンで過ごします。

私の場合は、昼食後、少し休憩してから筋力トレーニング、その後ナイフの練習。そして夜のショー前には、いつも使っているナイフのメンテナンスなどをして、本番を迎えるという流れです。

あとは、たまに日焼けサロンに行って体を焼くこともあります。

ジンLEON(レオン)さん
編集部

日サロが必要なんですね!

ジンさん

そうなんです。もともと肌が白いので、定期的に焼かないとすぐに白くなってしまうんです(笑)

やはり肌は黒い方が迫力が出ますし、現地の雰囲気を出すためにも日焼けは欠かせません。

編集部

ジンさんが一番やりがいを感じるのはどんな瞬間ですか?

ジンさん

やはりパフォーマンス中にお客さまから「わーっ!」という歓声をいただいたり、拍手をいただいたりする瞬間ですね。

あとは、「すごかった」「熱くないんですか?」などと声を掛けていただけるのもすごくうれしい。

お客さまが驚いたり喜んだりしている表情を見ると、こちらもうれしくなります。それが一番のやりがいです。

編集部

お客さまに感動を与えるパフォーマーとして仕事をする上で、普段から大事にしていることは?

ジンさん

お客さまの前では、たとえ自分がどんな状態でもその時にできる最大限のパフォーマンスをしようと常に考えています。

例えば、少し体調が悪いからといって技を省略するのではなく、今できるベストを尽くしてお見せしたい。

そのためには健康やメンタルの維持も大事で、食事には気を使っています。お酒は好きですが、毎日は飲みません。

編集部

デビューから16年、これまで長く続けてこられた理由は何だと思われますか?

ジンLEON(レオン)さん
ジンさん

まず、周りの方々に恵まれていることですね。会社の方々をはじめ、サポートしてくれる人たちがいることに感謝しています。

そして、自分自身のレベルが今も上がり続けているからだと思います。もしレベルが下がってしまったら、もう辞めているかもしれません。

常に進化し続けているからこそ、長く続けられているのかなと感じます。

編集部

長く続けていれば停滞する時期もあるかと思います。それでも「うまくなっている」と実感できているのですね。

ジンさん

パフォーマンス力も技も、20代の頃より確実に進化しています。それが自分の中での自信にもつながっていますし、長く続けられている理由だと思います。

編集部

年齢的な限界はまだ感じませんか?

ジンさん

正直あります。

ファイヤーナイフダンスには年に1度開かれる世界大会があるのですが、そこでは20代前半、特に18歳や19歳の選手が多いんです。

30歳を超えると、出場者は本当に数えるほどしかいません。

競技としては選手生命が短いのかもしれませんが、あまり年齢を意識したくなくて。

「いい歳だから仕方ない」とは思いたくないんです。うまくなっていると思える限りは続けたいですね。

編集部

個人の成長はもちろんですが、シバオラというチーム全体の成長も感じていらっしゃいますか?

ジンさん

はい、感じています。新しいメンバーを育成し、彼らがどんどんレベルアップしていくことで、チーム全体のレベルも上がっていきます。

今は8人体制ですが、メンバーそれぞれが成長してくれることが、チームの進化に繋がっています。

「裕仁さんみたいにはなれない」自信がなくてもリーダーになった理由

ジンLEON(レオン)さん
編集部

ジンさんは、なぜチームリーダーになろうと思ったんですか?

ジンさん

実は、もともとリーダーにはなりたくなかったんです。

僕がリーダーになったのは、前任の裕仁さんが2019年に退団された時。彼の跡を継ぐ形で、2代目のリーダーになり、6年が経ちました。

編集部

やりたくなかったのに、なぜ結果としてリーダーに?

ジンさん

裕仁さんはカリスマ的な存在で、ぐいぐいチームを引っ張っていくタイプの人でした。

でも、チームを引っ張っていく役割は、自分には苦手だし、できないと感じていたんです。

だから、リーダーをやらないかと裕仁さんからオファーされた時も、断ったんですよ。「自分には務まらないと思います」と。

ただそこで、後輩たちが「ジンさんしかいないです」「俺たちがサポートしますから」と言ってくれて。

メンバー皆がそう言ってくれたので、裕仁さんとは違って頼りないかもしれないけど、頑張ってみようと思って引き受けました。

編集部

裕仁さんとジンさんは、真逆のタイプのリーダーなんですね。

ファイヤーナイフダンスチーム『Siva Ola(シバオラ)』
ジンさん

はい。彼はぐいぐい引っ張っていくタイプのリーダーでしたが、自分には到底真似できません。

ですから、今はみんなで協力し合ってチームをつくっている感じです。

自分がショーのプログラムなどのベースを作り、後輩たちに意見を求めながら、「ここはこうしたらどうだろう?」と一緒にショーを作り上げています。

編集部

リーダーとして悩んだことは?

ジンさん

裕仁さんとは違うタイプとはいえ、リーダーとしてはっきり言うことは言わなきゃいけないことはあります。最初はそれが苦手で……。

人に注意したり、叱ったりすることを仕事の中でやったことがなかったので(笑)

リーダーとして言うべきことをどう伝えればいいか悩みましたし、家に帰ってからも悶々と考えている時期もありました。

メンバーそれぞれ性格が違うので、「この人にはこういう言い方の方が伝わるかな」と考えながら、言葉を選ぶようにしていましたね。

編集部

リーダーとして試行錯誤する中で、後輩たちから言われてうれしかったことは?

ジンさん

「ジンさんがいると場の雰囲気が明るくなる、楽しくなる」ということですね。

自分ではあまり意識していなかったのですが、そう言ってもらえるのはうれしいです。

自分は本当にファイヤーナイフダンスもシバオラのことも大好きだから、仕事が本当に楽しくて仕方ない。

そうやって楽しんでいる姿が、結果として周りにも良い影響を与えているのかもしれません。

編集部

仕事であっても、ファイヤーナイフダンスはジンさんにとって変わらず「楽しい」ものなんですね。

ジンさん

最高に楽しいです。あと、お客さまにも僕らが楽しんでいるかどうかは伝わるから、人を楽しませたいならまずは自分が楽しむことも大事だと思うんですよね。

後輩たちにもそれを大切にしてほしいと伝えています。

ファイヤーナイフダンスチーム『Siva Ola(シバオラ)』

「メンタルに負けた」世界大会を経て意識が変わった

編集部

ジンさんは大好きなことを仕事にしているわけですが、挫折した経験は?

ジンさん

デビューから4年たった2013年に、ファイヤーナイフダンスの世界大会に初めて出場することが決まったんです。

その時は、ファイヤーナイフをうまく回せるようになっていて、そのことにある程度満足していました。

しかし、実際に大会に参加して世界とのレベルの差を痛感し、「このままではいけない」と強く思いました。

レベルアップしようと決意したものの、本場の選手たちの技術や表現力は本当にすごくて。

技だけではない、力強さやオーラのようなものが、自分とは全く違いました。それが本当にショックでした。

ジンLEON(レオン)さん

2013年、ハワイにある「ポリネシアカルチャーセンター」で開催されたファイヤーナイフ世界大会に初出場した際のジンさん(出典)

ジンさん

帰国後は練習量を倍にして、昼のショーが終わって食事をしたら、夜のショーまでずっと練習し続けるような生活をスタート。

スピードやキレも意識して、とことん練習しましたね。あとは、大会の動画を何度も繰り返し見て研究しました。

編集部

世界大会で周囲の人と互角に戦えるようになったと感じたのはいつ頃でしたか?

ジンさん

2回目の大会に出場した時です。その大会で、日本人で初めてスリーナイフ(3本のナイフ)のトス(投げ技)に挑戦して成功したのですが、本番ではツーナイフを落としてしまいました。

それが響いて結果は出せませんでしたが、技術的には互角に戦えるようになっていたと思います。

ただ、その失敗を引きずってしまい、メンタルの弱さを痛感しました。

「ここで落としたらどうしよう」といったマイナスなことばかり考えてしまい、いつものパフォーマンスができなかったんです。

編集部

技を磨く次は、メンタルコントロールが課題になったんですね。

ジンさん

そうなんです。その時は、とにかく練習をこなすことで自信をつけようとしました。

「これだけ頑張ってきたんだ」という思いをもっと強く意識していれば、結果は違ったのかもしれないと考えて。

その後、3回目の大会には後輩と一緒に出場したのですが、その時に後輩のバル憂弥が世界2位になったんです。

私は予選敗退でした。その時は、正直ファイヤーナイフダンスが嫌になったりもしましたね(笑)

ジンLEON(レオン)さん
編集部

やはり、その時もメンタルが問題に……?

ジンさん

まさに。ライバルを意識しすぎたりプレッシャーを感じすぎたり、メンタルの問題でいつもの動きが出せなかったんです。

そこから、メンタル強化に関する本を読んだり、YouTubeで「プレッシャーの中で力を発揮する方法」などを調べたり。理論も含めてメンタルトレーニングについて勉強するようになりました。

内心、後輩に負けてめっちゃ悔しかったんですよ。帰国後も後輩の方がたくさん取材されて、脚光をあびて(笑)

でも、「悔しいならもっと練習すればいいじゃないか」と自分の中で答えが出ました。

そこから気持ちを切り替えて、次の大会に向けて練習に励んでいます。

編集部

少しでも気を抜くと危険な競技ですし、日頃のメンタルコントロールの重要性をすごく感じます。

ジンさん

はい、燃えている火が体にあたれば熱いし、ナイフも鋭いので扱い方を間違えば怪我します。

編集部

火傷したりしないようになっているのかな……なんて思っていました。

ジンさん

いえ、炎の温度はだいたい500度くらい。肌に触れて熱いのは、普通に我慢しているだけ。みんなよく火傷していますよ(笑)

編集部

現在も、日々のステージのための練習に加えて、世界大会を目指していらっしゃるのですか?

ジンさん

世界大会は毎年5月に開催されます。最近は、まだ大会を経験していない後輩たちに経験を積んでもらうことを優先していて、僕は指導にまわっています。

世界大会を経験すると、みんな格段に成長して帰ってくるので、それがチーム全体のレベルアップにつながるんですよ。

出場枠も限られていますしショーのスケジュールもあるので、今は後輩に譲っていますが、もし自分の番が回ってきたらまた挑戦したいという気持ちは持っています!

和の音楽を取り入れたソロパフォーマンスに注目

ジンLEON(レオン)さん
編集部

最近ファンの方からいただいた声で、特にうれしかったことは?

ジンさん

以前、ファイヤーナイフダンサーの衣装を着た小さなお子さんがショーを見に来てくれていたのですが、ショーの間中、僕の名前を大声で呼び続けてくれたんです。7分ほどのショーの間、ずっと(笑)

それがとても可愛らしくて、微笑ましくて。こちらも感動しながらパフォーマンスをしていました。

編集部

大きくなったら、メンバー募集を見つけて応募してきてくれそうですね(笑)

ジンさん

ぜひ一緒にやりたいですね。彼が応募してきてくれるまで、自分もファイヤーナイフダンスを続けなきゃなっていうモチベーションにもなります(笑)

編集部

シバオラの皆さんが運営しているInstagramアカウントも人気ですよね。

ジンさん

僕自身もSNSをよく見ていますし、公式Instagramの投稿へのコメントなども必ずチェックしていますよ。

編集部

いま、ジンさんが特に注目している推しメンバーは?

ジンさん

もちろん全員なので、難しい質問ですね(笑)

でも、もしまだシバオラのショーを観にきたことがない方に推すならエディ勇人です。

エディ勇人さん

エディ勇人さんが2017年に入社した際はシバオラの採用枠がなく、ホテル料飲部門に配属。ファイヤーナイフダンサーになりたい気持ちは揺るがず自主練を続け、20年の5月に人事異動によるシバオラへの配属が決定した

ジンさん

とにかく彼は、ルックスがいいし、パフォーマンスにも華がある。そこからハマっていただいてもいいかもしれません。

他にも、バル憂弥とムア史弥がいるのですが、彼らは実は兄弟で、バル憂弥は世界大会で2位にもなった実力者です。

バル憂弥さんとムア史弥さん

バル憂弥さんとムア史弥さんは兄弟で、兄の憂弥が小学校1年生の時、家族でハワイアンズを訪れ、そこで見たファイヤーナイフダンスに衝撃を受けて以来、独学で練習を重ねてきた。16年4月に兄弟そろってハワイアンズに入社し、同年7月にステージデビュー

編集部

バル憂弥さんは、ジンさんが世界大会で負けてしまった例の後輩ですね?

ジンさん

はい(笑)。とにかく個性豊かなメンバーで、一人一人の特徴や強みがあり、違ったパフォーマンスを楽しんでもらえると思います。

編集部

ジンさんが推すハワイアンズの楽しみ方は?

ジンさん

「与市(よいち)」という江戸時代の街並みを再現したエリアが好きですね。

与市(よいち)
ジンさん

そこにあるお蕎麦屋さんの蕎麦が絶品。天ぷらもおいしいですよ。

あとは、やはりショーですよね。 よく「火は本物ですか?」と聞かれるのですが、もちろん本物です(笑)

グランドポリネシアンショーで見せるのは伝統的なサモアのファイヤーナイフダンスですが、シバオラの単独ショーでは、笑顔を見せたり、時には真剣な表情でパフォーマンスしたりと、また違った一面をお見せしています。

シバオラの単独ショーでは、メンバーそれぞれがソロでパフォーマンスする部分があるのですが、その時の音楽は、メンバー自身が選んだもの。

自分たちの個性に合わせて選曲しているので、「この人はこういう曲を使うんだな」「その人らしいな」といった発見があると思います。

毎日見ても飽きないショーになっているのではないでしょうか。

編集部

ジンさんの選曲のこだわりは?

ジンさん

今回は「和」の音楽を取り入れてパフォーマンスしています。

静かな曲調なのですが、ファイヤーナイフダンスと和の要素がうまく融合して、良いマッチングになっているのでぜひ観ていただきたいです。

編集部

和の曲を取り入れるのは、ジンさんにとっても新しい挑戦ですね。

ジンさん

はい、結成してから今までやったことがなかったので、チャレンジしてみようと思いました。

常に新しいことを取り入れて、モチベーションを高めつつ、今後もできる限り長くパフォーマンスを続けていきたいです。

そして、できればメンバーをもっと増やして、シバオラもさらにスケールアップ、パワーアップしていけたらと思います!

取材・文/栗原千明(編集部) 画像提供/スパリゾートハワイアンズ