“職場結婚”の社内報告マナーって? 絶対に破ってはいけないタブーとは

挨拶、言葉遣い、身だしなみ、所作――。もう新人ではないという人の中にも、「あれ!? こんな時どうすればいいんだっけ」とビジネスマナーで急に困った経験があるという人は多いのでは? そこで、マナーのプロ・美月あきこさんが皆さんの悩みにキッパリ華麗に回答していきます。
美月あきこ
■FB:https://www.facebook.com/Akiko.Mizuki ■ブログ:http://ameblo.jp/lucille/

今回の質問
近々入籍する予定です。職場結婚なので、付き合っていることは会社の人には伝えていません。社内恋愛禁止というわけではないのですが、なんとなく気恥ずかしく、仕事に支障があると思われてもいやなので隠していました。結婚のことを上司に報告したら驚かれてしまうかなと思うのですが、何か気をつけた方がいいことはあるのでしょうか。(営業/28歳)
プロの回答
まず、職場への結婚報告は節度を持って行うこと。社内結婚であれば少なからず会社組織に影響を与えますので、浮ついた表情や態度で報告するのは絶対にやめましょう。
また、特に気を付けてもらいたいのが報告の順序です。直属の上司に最初に報告し、その後で必要な方に自分で伝えるのか、上司から報告してもらうのか、決めるようにしてください。
一番避けたいのは、上司への報告の前に周囲にうわさが広まり、他人の口から上司に社内結婚のことが伝わってしまうこと。上司に気を悪くされてはあなた方が損をすることになりますし、何より失礼にあたります。
社内結婚の相手が同じ部署内にいる場合、どちらかの部署異動をお願いした方がベターです。ただ、会社の都合もあるので、二人が今後どのように働いていくかは上司に意見を仰いで相談した上で決めてください。最終的にどちらかが部署を離れ、組織編制が変わることになれば、上司や同僚にも負荷が掛かります。結婚が決まった段階で、なるべく早めに上司に伝えた方がいいですね。
結婚後に特に注意したいのは、“公私混同”と周囲の人に見られてしまわないかどうかです。職場ではなるべく家庭での延長のような会話、話し方、態度はやめましょう。結婚相手が上司であったり部下であったりした場合も、家族だからと接し方を変えてしまうと、周囲の人にはよく思われませんよ。家庭と職場できちんと割り切った振る舞いを心掛けましょう。
あと、気になるのは結婚式でしょうか。直属の上司、先輩、同僚、後輩など誰を呼ぶのかは悩むところですね。お招きする人、しない人を分ける場合には、その線引きを明確に示しておくこと。「あの人は招待されたけど、自分は招待されない、なぜ?」と疑念を抱かれてしまっては、その後の人間関係も悪くなってしまいますので注意が必要です。
結婚は個人の問題ですが、職場結婚はやはりどうしても「会社組織と無関係」とはいきません。職場の人から気持ちよく結婚を祝福してもらうためには、まずは自分から周囲の人への配慮をすることが大切ということですね。
取材・文/栗原 千明(編集部)
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