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FEB/2014

経済産業省・坂本里和さん流――仕事も家庭も両立したい女性が“やめるべきこと”3つ

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家庭と仕事の両立は、働く女性にとって永遠のテーマ。「仕事で成果を出し続けるためには家庭を犠牲にするしかない」、「家庭を優先したらキャリアアップは望めない」など、二者択一で考えがちな問題だけど、どちらもバランス良く両立させながら人生を楽しむ秘訣もあるはず。そのヒントを、『ホワイト企業――女性が本当に安心して働ける会社』を監修し、家庭では4女の母として奮闘中の、経済産業省の坂本里和さんに伺った。

国が選ぶ『ホワイト企業』の半分以上は中小企業
女性が働き続けるための環境は、どんどん整えられている

女性の活用が日本経済の成長戦略の中核として叫ばれて久しい。経済産業省においても、2012年度より女性をはじめとした多様な人材の活用によって成果を上げている企業を表彰する 『ダイバーシティ経営企業100選』や、女性の活躍推進をテーマとした『なでしこ銘柄』の選定(東京証券取引所と共同)など、企業における女性の活用を進めるための取り組みに力を入れている。「ダイバーシティ経営企業100選」に携わっている坂本里和さんによると、国も企業も、女性活用に本気で取り組み始めていることを感じるという。

「女性活用推進を福利厚生としてやらざるをえないとか、男女平等にしなければならないからという理由ではなく、経営戦略の一環として行う企業が増えているということです。少子高齢化やグローバル競争を前にして、女性活用をした方が『勝てる』ということを実感している企業は、着実に増えています」

また、大企業の方が進んでいると思われがちな女性の活用だが、一概にそうとは言えないようだ。女性を活用することで成果を上げているダイバーシティ経営企業、いわゆる国内企業のロールモデルとしてふさわしい『ホワイト企業』の半分以上は、従業員数300人以下の中小企業。所在地も、東京都だけではなく、地方にも点在している。

「大企業の方が福利厚生の充実という面では進んでいるかもしれません。しかし中小企業最大の強みは、個人の事情に柔軟に対応してくれやすいということ。『かけがえのない戦力である目の前の女性社員が働き続けられるように、トップの英断で新しい仕組みを作ってみた』という事例もたくさんあります」

このように、国を挙げて、あるいは企業を挙げて女性が働きやすい環境が整えられつつある今は、出産を経て、育児をしながら働き続けたい女性にとって、またとない追い風が吹いている状況だ。

「完璧」にこだわり過ぎないこと
仕事と家庭を両立して活躍していくために“やめるべきこと”3つ

ホワイト企業――女性が本当に安心して働ける会社』/経済産業省・監修/定価1,260円(税込)/出版社:文藝春秋 経済産業省が行っている「ダイバーシティ経営企業100選」のプロジェクトのもと、女性が働きやすく活躍しやすい「ホワイト企業」に選ばれた25社の取り組みを紹介。女性が活躍できる業界や職種、働き方についても言及している。いきいきと働きたい女性はもちろん、就活生のご両親や企業トップにも読んでもらいたい一冊
社会環境が変わりつつある中で、この流れにうまく乗っていくためには、働く女性たちのマインド面も変化していくことが求められている。そこで、坂本さん流、女性が仕事と家庭の両立を実現して長く活躍するための秘訣を教えていただいた。

【1】  仕事も育児も“100点満点にこだわる”をやめる
「私がやらなければいけない」「私にしかできない」という考え方を辞めて、誰かに任せられる部分はポンと任せてしまう心の余裕が大切。また、パートナーや両親の力が借りられるならば、大きな戦力に。頼れる肉親がいなければ、ベビーシッターにお願いするのも悪くない。仕事においても、全てを完璧にこなそうとして自分一人で抱え込むのではなく、上手に人に頼ることも覚えたい。

【2】 「私には無理そう…」と“尻込みする”をやめる
管理職などの責任あるポストを提示されたら、ひるまずにまずは飛び込んでみてほしい。ポストは人を育てるけれど、人を取って食うものではない。坂本さん自身、第一子を抱えて仕事をしていたころは、知らず知らずのうちに気持ちが守りに入り、「余計な仕事は受けたくない」という気持ちになっていたのではないか、と振り返る。

「環境を整えて責任あるポジションに女性を抜擢しても、本人たちが尻込みしてしまうという声をよく聞きます。それは私にも思い当たる節があって。尻込みしたくなる気持ち、分かります! 実際に自分が仕事を依頼する立場になってみて分かったことなのですが、守りの姿勢に入ってしまっている人にはお仕事を任せにくいものなんですよね。だからこそ、あまりかたくなにならず、まずは与えられた仕事を受けてみて、できる範囲でやってみること。女性は真面目な方が多いので心配し過ぎる気持ちは分かりますが、案外何とかなるものですから」

厚生労働省の村木厚子事務次官は「適材適所のポストに人を配置する責任はマネジメント側にあり、配置される側が責任を問われることはない」と語ったそう。「失敗したらどうしよう?」と心配し過ぎずに、まずはやってみよう。

【3】  出産前と同じ働き方はできなくて当然、“過去と比較する”をやめる
出産後に職場復帰すると、どうしても独身時代の自分と比較しがちになるもの。自分の仕事への取り組み方や、会社での待遇に差が生じ、不満を感じてしまうこともあるだろう。そんなときでも腐らずに、周囲に常にやる気を見せて取り組む姿勢がその後のキャリアアップを左右する。いつでも誰かが見てくれていると信じて、ポジティブに。自分にできることを一つ一つこなしていこう。

国も企業も仕事と家庭を両立させている女性のロールモデル作りに力を注いでいる今、長く働き続けるための環境はどんどん良くなっている。この追い風にうまく乗って、チャンスを前向きに捉えて、自分らしく、柔軟に働き続けてほしい。

【プロフィール】
経済産業省
坂本里和さん
 
1972年生まれ。東京大学法学部卒。95年、通商産業省(当時)入省。98年から2000年にかけて、ハーバード法科大学院、スタンフォード法科大学院へ留学。2011年より現部署へ。女性がワークライフバランスを取りつつ、いきいきと活躍できる環境づくりのため、女性の活躍を支援する企業を後押ししている。私生活では4女の母として奮闘中
取材・文/朝倉 真弓

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