「転職したいけど、やりたいことが分からない」モヤモヤ系女子に捧ぐ! “好きを仕事にする”ために必要な3つのアクション
これまでのカウンセリング件数は2万件以上! 女性に大人気のキャリアカウンセラー水野順子さんへの連載取材で、長く働き続けたい女性に役立つ転職・キャリアの情報を発信していきます。初めての転職活動に役立つノウハウも盛りだくさん! 長期的な視点で今後のシゴト人生を考える上でも参考にしてくださいね。
今の会社の仕事には、何となく満足できずにいる。でも、「じゃあ何がやりたいの?」と聞かれると、自分のことなのに明確な答えが出せない……。
そんなモヤモヤした気持ちでいる働く女性は少なくないのでは?
転職活動を始めたくても、自分の本当の希望が分からなければ、また今と同じような状況になってしまうかもしれない。
そこで、キャリアカウンセラー水野順子さんに「やりたいことが分からない」時に試してみるべき3つのアクションを教えていただいた。
「やりたいこと」が見えてくる3つのアクション
アクション1.
よく目に留まるニュースやトピックスに注目する
「SNSやニュース、雑誌などで、よく目に留まるニュースジャンルやトピックスの傾向を確認してみましょう。人は自分が興味のあることには、自然と目が行くものです。普段からやけにチェックしてしまうことが何なのかを確認してみると、自分が気にしていることや興味のある分野が見えてきます。自然と興味を持てる分野の仕事なら、やりがいも増えますね」(水野さん)
普段ニュースを見ていない人は、この機会に目を通すようにしてみよう。また、自分の部屋を見渡してみて、どんなジャンルの書籍がたくさんあるのかを確認したり、どんな物にお金をかけているのか、などを把握してみるのも一つの手。自分が比較的多くお金を投資しているものは、興味のある分野のものであることが多い。
アクション2.
友達や家族に自分の「得意分野」を聞いてみる
「身近な人は、自分以上に自分のことを知っていたりするもの。家族から『あなたは昔から絵を描くことか好きよね』と言われたり、友達から『初対面の人とも話すのが得意だよね』と言われて、はっとさせられた経験はありませんか? 自分では何とも思っていなかったことが、周囲の人から見ると『得意なこと』だったということもあるものです」(水野さん)
1人で考えこまずに他者に相談してみると、自分でも気付かなかった“やりたいこと”が見つかるきっかけをつかめる可能性がある。家族や友達だけでなく、キャリアカウンセラーのようなプロに力を借りるのも、自分の状況を客観的に把握する上では効果的だろう。
アクション3.
経験値を増やす「体験」をしてみる
「世の中には数え切れないほど多くの仕事がありますが、自分が知っている仕事は限られているもの。やりたいことは、自分が知っている世界のこと、体験したことがあるジャンルのことからしか思いつきません。今のまま考え続けていても見つからないと思っているなら、これまで全く関わってこなかったような分野のイベントやセミナーに参加してみたりするといいですよ」
普段、友達同士で仕事のことについて話す機会がないなら、改めて、友人たちの仕事のこと、会社のことについて聞く機会を設けてみるのもいいだろう。また、イベントやセミナーに参加するだけでなく、習い事をしてみるのもいいし、いろいろなお店に足を運んで見聞を広めてみるのもいい。考える材料を「経験」によって増やすとともに、自分がわくわくできるものが何なのかを“自分の足”で探してみよう。
「好き」は仕事の原動力!
自分の「好き」と世の中のニーズがマッチする場所を探そう
また、「やりたいことを仕事にしよう」という考え方もある一方で、「仕事と好きなことは別物」と考える人もいるかもしれない。そもそも、「好き」と「仕事」を一緒にすることは正しいことなのだろうか。
「考え方は人それぞれですが、『好き』という気持ちは仕事をしていく上で大きな原動力となるのは確かです」と水野さん。
ただし、注意しておきたいことも3つある。それは、下記のようなポイントだ。
【その1】
好きなこと=できること、とは限らない
「趣味としては大好きだったけど、いざ仕事にしたら嫌になったという女性もこれまで多く見てきました。だからこそ、本当に自分は『好き』を仕事にして“報酬を得ること”を求めているのか、転職活動を始める前に考えておきましょう」(水野さん)
いくら好きなことを仕事にすることが良いといっても、対価を得ることができなければ、仕事としては成り立たない。自分の気持ちだけでなく、世の中にビジネスニーズがあるかどうかも確認しておこう。
【その2】
趣味ではなく、プロとして仕事をする
「仕事である以上はプロとして向き合う必要があることは大前提。ただ好きだからというだけではなく、プロとして職務を遂行するという意識がなければ結局長続きしません。やりたくないことや苦しい場面に直面しても、プロとして成し遂げることができるという気持ちは忘れずに」(水野さん)
どんな仕事でも、遊び気分では続けられない。 やりたいことを実現できる環境をせっかく手にできたなら、その機会を無駄にしないよう覚悟を持って取り組もう。
【その3】
仕事内容だけでなく、働く環境も確認する
「同じ職種でも、どの会社で働くかによって、仕事の仕方や、何に重きをおいて働くことになるかは千差万別です。『好きなことを仕事にできるならいいや』ではなく、それを実現する方法や環境もよく考えて転職先は選びましょう」
求人サイトにある求人を熟読するのはもちろん、その仕事に関わる企業のホームページもちゃんとチェックすること。求人が出ていない場合でも、『この会社で働きたい』と思ったら、企業へ直接アプローチしてみるのもアリ。
世の中のためになる“やりたいこと”“好きなこと”を、自分にとってよりストレスフリーな状態で実現できるような環境を選ぶことが、仕事を長続きさせる秘訣ともいえそうだ。
取材・文/栗原千明(編集部)
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