16 AUG/2017

「私、民間で働くのにもう疲れました。」公務員転職を目指す女性が陥る落とし穴

敏腕キャリアカウンセラーが教える女のJobチェンジテク!
Happyライフをつくる『転職サプリ』

これまでのカウンセリング件数は2万件以上! 女性に大人気のキャリアカウンセラー水野順子さんへの連載取材で、長く働き続けたい女性に役立つ転職・キャリアの情報を発信していきます。初めての転職活動に役立つノウハウも盛りだくさん! 長期的な視点で今後のシゴト人生を考える上でも参考にしてくださいね。

安定した労働環境、充実した福利厚生、倒産のリスクが無い……。そんなイメージから、民間企業からの「公務員転職」を検討する女性も少なくない。長く働き続けたいからこそ、都庁や県庁、区役所や市役所などで働く「公務員になりたい」と考える女性も多いはずだ。

一方で、公務員の仕事内容について意外と知らないことも多いはず。何となく「安定していそうだから」という理由で転職するにはリスクもあるだろう。キャリアのプロはどう考えるのか、公務員転職を成功させる秘訣をキャリアカウンセラーの水野順子さんに伺った。

「公務員になりたいから」転職するのはNG

公務員転職

水野さんによると、「今の会社が激務だから」といった理由で公務員転職を考える女性が多いそうだ。だが、「なぜ公務員になりたいのか」をよくよく考えられている人は少ないという。

「女性が働きやすい職場として、『公務員が一番』という時代もかつてはありました。でも、今は民間企業も働き方改革を進めているところも多いですし、女性が働きやすい環境を整えているところも多いです。それに、今後は公務員だからといってのんびり働けるかといったらそうでもありません。仕事の成果面をよりいっそう求められるようになっていくと思います」

また、公務員の仕事にも当然ながら向き・不向きがあるもの。

「公務員には、『公共の福祉のために法令に基づき職務を遂行する』という大前提があります。どんな仕事でも、“根拠となる法令”に基づいて仕事を進める必要があるのです。そのため、『いいアイデアを思いついたからすぐに実行する』ことは難しいでしょう。自分のアイデアをどんどん形にすることや、数字を追うこと、成果を出したら出した分だけ報酬が増えることなどが楽しいと感じてきた人には、かなりギャップがあるかもしれません。また、副業も禁止されていますから、職場以外の場所で仕事をすることもできなくなりますよ」

「公務員になりたい」から転職するのではなく、「やりたい仕事を実現するには、公務員が一番可能性がある」かどうかという視点で転職を検討したい。では、公務員になったら何ができるのか、どうやって情報収集すればいいのだろうか。

「まずは転職を検討している自治体のHPなどで採用情報を確認してみましょう。また、各自治体が行っている採用セミナーや説明会に参加してみると、より公務員の仕事内容や職場の雰囲気を知ることができると思います。知人に公務員がいる人は、話を聞いてみるのもいいですね」

試験勉強のために会社を辞めるのはリスク大!
再就職が困難になる可能性も

やりたいことを実現するために「公務員になる」と決断することができたら、どのように準備を進めていくべきだろうか。水野さんによると、「まず会社を辞めよう」とするのはオススメできないそう。

「公務員になるには、まず筆記試験を突破する必要がありますよね。そのため、『公務員転職の対策のために仕事を辞めて時間を使おう』とする女性も多いのです。ですが、公務員の中途採用は非常に狭き門。何度か失敗してしまって何年もブランクができてしまうと、『やはり民間で働こう』と思っても再就職がうまくいかないケースもあります。できる限り、今の仕事を続けながら勉強時間を確保する方がリスクが少ないと言えます」

仕事と試験勉強の両立は、それなりの覚悟と努力を要する。最後までやり抜くためにも、なぜ転職するのか、その動機は非常に重要なものだ。また、「いつまでに受からなかったら公務員転職は諦めるか」終わりを決めておくことも大切。目的と期限を明確にして、公務員転職に挑もう。

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キャリアカウンセラー 水野順子さん

【お話を伺った方】
キャリアカウンセラー
水野順子さん

株式会社キャリアコレクション代表取締役、All About女性の転職ガイド。公務員・外資系大手人材サービス会社を経て独立。キャリアカウンセリングや研修・講演を通じ、メンタルケアや人間関係の築き方などを含めた女性のキャリア支援を行っている。過去に20,000人以上へのキャリアカウンセリングと、60,000人以上への講演・研修によるキャリア支援実績がある
■ホームページhttp://www.mizunojunko.com

取材・文/栗原千明(編集部)