良かれと思ってしたことが裏目に出ている! 女性が勘違いしがちな「面接」の基本をキャリアカウンセラーが解説
これまでのカウンセリング件数は2万件以上! 女性に大人気のキャリアカウンセラー水野順子さんへの連載取材で、長く働き続けたい女性に役立つ転職・キャリアの情報を発信していきます。初めての転職活動に役立つノウハウも盛りだくさん! 長期的な視点で今後のシゴト人生を考える上でも参考にしてくださいね。

転職活動において、多くの女性がぶつかるのが「面接」の壁だ。何度も面接に落ちてしまうと、次第に自信を無くしてしまう。そういう時には、面接中の自分の発言や振る舞いを振り返ってみる必要がある。
キャリアカウンセラーの水野順子さんによれば、面接でなかなか結果が出せない場合、女性たちが“良かれと思ってやっていること”が、実は裏目に出ている場合も多いそうだ。一体どういうことなのだろうか。
面接で“良い子”を演じるのはやめよう
1.どんな条件を提示されても「大丈夫です」と答える
企業から提示された条件に「NO」と言ったら採用されなくなってしまうのではないか……そう心配する女性は多いものだ。
だが、勤務面や雇用条件など、労働者側にとって本来は非常に大切なことなのに、「何でも大丈夫」といわれてしまうと逆に人事は不安を感じるものだ。
なぜなら、本当は納得がいっていないのに本心を伝えてくれていない場合、入社直前になって「やっぱり無理」と内定辞退されてしまったり、入社後もすぐに辞められてしまうリスクがあるから。
年収交渉をしない女性も多いが「いくらでもいいです」という態度だと「仕事ができないのか?」という印象も与えてしまう。
2.自分のスキルを謙遜し過ぎる
「そんな、たいしたことはありません」「それほどでも……」。謙遜は時として美徳として捉えられることもあるが、面接ではそうはいかない。
中途採用において、人事は即戦力となる人材を採用したいと思っている。にもかかわらず、自分のビジネススキルをしっかりアピールしてくれないと「仕事に対して適当なのだろうか」と思われてしまう。
自分にできることは何なのか、どう会社に貢献できるのか、具体的かつ自信を持って伝えることで、面接担当者に「うちの会社で働いているイメージが持てる」「良い変化をもたらしてくれそうだ」と感じてもらえるようにしよう。

3.周囲に合わせて個性を消してしまう
採用担当者も、転職者が複数の企業の選考を同時に受けていることは理解している。だが、どこの企業にも通用するような無難な志望動機を聞くと、「この人はどこでもいいのかな」「うちの志望度はそこまで高くないのではないか」と思ってしまうものだ。
また、服装も新卒の就活で使ったものと同じようなリクルートスーツだったりすると、個性が出ず採用担当の印象に残りにくい。
面接は、自分らしさを伝える場だ。複数の応募者の中から「この人だ」と選んでもらうためには、周囲と合わせることばかりではなく、ビジネスマナーに反しない範囲で個性的であることを意識した方がいい。
最後に、水野さんに人事が「この人を採用したい」と思う決め手は何かを聞くと、「信頼できる人かどうかです」と断言する。
そのためにも、できることはできる、できないことはできない、面接段階から明確に自分の意思を伝える方がお互いにとって有意義だという。
「今までの自分の経験を具体的かつ客観的に伝えること。借り物の言葉ではなく、自分の言葉で語ることを意識すること。その上で相手の話をよく聞くこと。これが、面接を通過するために絶対に忘れてはいけない基本です」(水野さん)
外行きの仮面をかぶって“無難に振舞う”ことばかりにとらわれず、自分の経験、自分の考えを本音で伝える場として面接をとらえるようにしてみよう。
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【お話を伺った方】
キャリアカウンセラー
水野順子さん
株式会社キャリアコレクション代表取締役、All About女性の転職ガイド。公務員・外資系大手人材サービス会社を経て独立。キャリアカウンセリングや研修・講演を通じ、メンタルケアや人間関係の築き方などを含めた女性のキャリア支援を行っている。過去に20,000人以上へのキャリアカウンセリングと、60,000人以上への講演・研修によるキャリア支援実績がある
■ホームページhttp://www.mizunojunko.com
取材・文/栗原千明(編集部)
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