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NOV/2017

「劇場を立ち去るその時、ふと勇気がわいてくる」“お仕事ドラマ好き”な働く女性に贈る今週の1本【連載:ふらり~女の夕べ】

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NO残業デーは劇場で“非日常”な体験を。
ふらり~女の夕べ

プレミアムフライデーに、NO残業デー。働き方改革が進み、プライベートタイムは増えたけど、一体その時間に何をする……? 会社を追われ、行き場をなくし街を彷徨うふらり~女たちへ、演劇コンシェルジュ横川良明がいま旬の演目をご紹介します。奥深き、演劇の世界に一歩足を踏み入れてみませんか?

横川良明
演劇ライター・演劇コンシェルジュ 横川良明
1983年生まれ。関西大学社会学部卒業。ダメ営業マンを経て、2011年、フリーライターに転身。取材対象は上場企業の会長からごく普通の会社員、小劇場の俳優にYouTuberまで多種多彩。年間観劇数はおよそ120本。『ゲキオシ!』編集長


突然ですが、お仕事ドラマが好きです。

34歳の私の世代からすると、古くは深津絵里さん主演の『きらきらひかる』や常盤貴子さん主演の『タブロイド』、篠原涼子さん主演の『ハケンの品格』……。最近では黒木華さん主演の『重版出来!』なんて毎回滂沱の涙を流していました。

まだ10代の頃は「こんなふうにカッコよく働く大人になりたい!」と憧れながら。実際に自分が社会で働くようになってからは、日々のストレスを吹き飛ばす活力剤代わりに。お仕事ドラマは、身近なエンタメとして私たちの日常にハリを与えてくれました。

そんなお仕事ドラマ好きにオススメしたい舞台が、2017年11月8日(水)より六本木・俳優座劇場にて開幕の『ヘルプマン!』。今回もズバズバッと魅力を解説させていただきます!

舞台『ヘルプマン!2017』 ~監査編~

HELPMAN

Point1:日本漫画家協会賞大賞に輝いた傑作コミックが舞台化!

本作は、くさか里樹さんによる同名漫画が原作。これまで漫画の世界ではあまり描かれることのなかった老人介護を題材に、高齢者社会の問題点に鋭く切り込んだ原作は、各界から絶賛の嵐。第40回日本漫画家協会賞大賞を受賞するなど、日本の社会問題に真っ正面から向き合った力強い筆致と、漫画ならではのエンタメ性は、高い評価を受けています。

読者の中には、医療や福祉に携わるお仕事をしている方も多いはず。また、たとえ業界は違っても、高齢者社会は今やすべての人にとって不可避のテーマ。少しずつ老いていく親を見ながら、あるいは自分の老後を想像しながら、「介護」という問題について考え込んでしまったことがある人も多いのでは。なかなか答えが出ない問題だからこそ、こうしたエンタメを通じて一度じっくり向き合ってみると、何か新しい光明が見えてくるかもしれません。

Point2:専門知識ゼロの若手県庁職員の目線から描く介護現場のリアル

『ヘルプマン!』の舞台化は、実は今回で2度目。2010年に初めて舞台化され、好評を博しました。待望の続編で描かれるのは、原作で言うところの「監査編」。主人公は、異動によって「高齢者支援課・介護サービス班」へ配属された県庁職員・小池一郎。福祉については素人である小池の目線から介護現場の問題点を浮き彫りにするので、「介護保険制度って何……?」という人でも大丈夫。エンタメとして楽しみながら、高齢者社会の課題が学べます。

お役所仕事の上層部と現場の声に挟まれ葛藤するのは、介護の世界に限らず、どこの業界でもよくあること。目の前に問題が山積しているのに、なかなか体制が変わらないジレンマに歯がゆい想いをしたことは、Woman type世代なら一度や二度ではないと思います。そんな壁に、主人公・小池一郎はどう立ち向かうのか。その奮闘ぶりに、きっとお仕事へのヒントをもらえるはず。社会派ではあるものの、決して重すぎず、むしろ最後は勇気が沸くようなタッチが魅力の『ヘルプマン!』。劇場を出る頃には、きっとあなたの胸も爽快なエネルギーでいっぱいになっていることでしょう。

Point3:原作愛200%! 原作ファンも騙されたと思って見るべし!

HELPMAN
(小池一郎役:中村優一さん)

そんな主人公・小池一郎役を演じるのは、俳優の中村優一さん。特撮ドラマ『仮面ライダー電王』の桜井侑斗/仮面ライダーゼロノス役で注目。思わずうっとりするような端正なヴィジュアルが人気の若手俳優です。彼が行政と現場の狭間で揺れる若手県庁職員の苦悩をどう演じるかが見どころのひとつ。

この「監査編」の主人公は小池一郎ですが、漫画『ヘルプマン!』全編を通しての主人公となるのが、熱血介護士・恩田百太郎。やりたいことが何もなかった高校時代、ふとしたことから「身体拘束は必要悪」という介護現場の現実を目の当たりにしたことで、介護の道に進むことを決めた恩田百太郎。彼の同級生であり、「老人介護は不況に喘ぐ日本を救う唯一の未来産業」と語る理論派・神崎仁。ふたりの若者が、高齢者社会と介護業界の矛盾や限界を体当たりで乗り越えていく姿は、同じ介護現場で働く人たちからも「『介護という生活をささえる仕事』の本質を描いている」と賛同を巻き起こしました。

HELPMAN
(恩田百太郎役:神永圭佑さん)

「監査編」でももちろんふたりは登場。小池と共に、要介護者の幸せのために立ち上がります。恩田百太郎役を演じるのは神永圭佑さん、神崎仁役を演じるのは伊万里有さん。

HELPMAN
(神崎仁役:伊万里有さん)

どちらも舞台経験豊富の人気俳優たち。特に恩田百太郎のヴィジュアルなんて原作をそのまま忠実に再現したよう。近年、漫画原作の舞台化が多い演劇界ですが、人気の秘密はこうしたヴィジュアル面からも感じられる原作へのリスペクト。だからこそ、原作ファンからも熱い支持を得ているのです。

「原作は好きだけど、実写化はちょっと……」とアレルギー反応を起こしている人も、一度足を運んでみては。なぜ今、これほど多くの人気コミックが次々と舞台化されているのか、その理由を肌で体感できるはず。また、舞台化を記念して、『ヘルプマン!』の続編となる『ヘルプマン!!』が、人気マンガが無料で毎日読めるサイト『ソノラマ+(プラス)』にて期間限定無料配信中。気になる方は、まずはこちらでチェックしてみてください。

公演詳細

■あらすじ
世界最速で高齢化が進む日本社会。厳しい高齢者社会を支える第3のインフラとして注目を集める“有料老人ホーム”だが、そこには法の隙間を突いた悪徳業者による不正と怠慢が横行していた。そんな実態に直面した県庁職員・小池一郎は、福祉の未来を変えるべく奮闘。だが、その行く手には行政手続法の壁、そして組織の闇が待ち構えていた……。

■原作

くさか里樹

■脚本・演出
なるせゆうせい

■出演
中村優一 / 神永圭佑、伊万里有、緒月遠麻、上田堪大、塩崎こうせい、折井あゆみ、伊東千啓(Wキャスト) / 立川らく朝(Wキャスト)
※伊東千啓は11月10日(金)のみ出演

■日程
2017年11月8日(水)~12日(日)

■会場
俳優座劇場
HP:http://butai-helpman.website/

『ふらり~女の夕べ』の過去記事一覧はこちら

>> http://woman-type.jp/wt/feature/category/trend/furariijyoをクリック

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