【人事がっかり】中途採用の面接に落ち続ける30代女性に共通すること

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これまでのカウンセリング件数は2万件以上! 女性に大人気のキャリアカウンセラー水野順子さんへの連載取材で、長く働き続けたい女性に役立つ転職・キャリアの情報を発信していきます。初めての転職活動に役立つノウハウも盛りだくさん! 長期的な視点で今後のシゴト人生を考える上でも参考にしてくださいね。

「転職するなら、20代の方が有利でしょ?」

そんなイメージを持っている女性は少なくないかもしれない。だが、そんな常識はもう古い。

最近は、30代女性の中途採用がかなり活発化し、「30代女性をぜひ採用したい」という企業も増えている。では、企業は30代女性にどんなことを期待し、採用するのだろうか。キャリアカウンセラーの水野順子さんに聞いた。

期待されているのは「即戦力」としての活躍!
リーダークラスの仕事ができる女性の需要は大

【人事がっかり】中途採用の面接に落ち続ける30代女性に共通すること 転職

「30代の女性を採用したい企業では、即戦力が欲しいと考えているケースがほとんどです。社会人としての基礎力が身に付いていることは大前提。前の職場での経験を活かし、新しい職場でアイデアや改善案をすぐに出してもらいたいと人事は考えています」(水野さん)

また、リーダー、管理職として人を率いて働いた経験のある女性の市場価値は非常に高いという。

「女性活躍推進は、どの企業にとっても重要な課題。そんな中で、管理職経験のある女性を求める企業はとても多いんです。30代であれば、前職でリーダークラスの仕事をしてきたという人も多いでしょう。そういう女性は中途採用の市場で有利だと思います」(水野さん)

中途採用の面接の場でも、人事・採用担当は「この人は即戦力になるか」「これまでリーダーシップを発揮して働いてきた経験はあるか」という二つは重視して見たいと考えている。

こうした“採用する側の期待”が何かということを踏まえると、面接で語るべき内容も見えてくる。特に、次の五つのNGポイントには注意しよう。

NGポイント1 
過去の経験をどう活かせるかアピールしない

水野さん

よく未経験の職種に応募した女性がやってしまいがちなのが、やる気をアピールするだけで、これまでどんな経験をしてきて、それをどう次に活かせるのかを話さないというケース。これは絶対にNGです。

未経験職種へのチャレンジであっても、30代なら即戦力であるかどうかが求められています。自分がいかに早く自走できるようになるのかを示すためにも、自分なりに過去の経験をどう活かせるか考えて、アピールしてみてください。

NGポイント2 
自分の希望や要求ばかり主張する

水野さん

転職して叶えたいことや、やりたいことがあるのは誰しもそうです。でも、企業はあなたの自己実現のために存在するわけではありません。30代で、社会人経験がそこそこあるにも関わらず、それが分かっていないとすれば、人事に不安な印象を与えてしまいます。

やりたいことを伝えるだけでなく、それがどう企業にとってのメリットになると考えるのか、そこまで伝えるよう意識しましょう。

NGポイント3 
人間関係ばかり気にする発言をする

水野さん

即戦力採用では、配属された先でいかに早くチームに馴染めそうかということも、人事が見ているポイントです。職場の雰囲気や人間関係などが働く上で重要なことは分かりますが、そればかり聞いてしまうと『環境によっては働けなくなってしまう人なのか』と不安を抱かせてしまいます。

自分がそれで入社を決めるかどうかという大事なことであればしっかり質問してOKですが、どんな環境であったとしても、成果を出すための工夫ができる人材であることをアピールすると良いですよ。

NGポイント4 
まるで就活生? 服装や髪型が幼い

水野さん

初めて転職活動に臨む女性の中には、何を着ればいいのか分からず、学生時代の就職活動時と同じようなリクルートスーツで面接に行ってしまう人もいます。でも、なるべくそれは避けた方がいいと思います。30代女性にとっての売りは、これまで重ねてきた経験です。それなのに、『経験の豊かさ』が外見から伝わらないのはもったいない。

できるだけ、面接先の企業に馴染むような雰囲気を意識しつつ、就活生とは違う大人のスーツスタイルで行きましょう。

NGポイント5 
基本的なビジネスマナーを知らない

水野さん

面接に遅刻したり、挨拶や名刺交換などの基本的なビジネスマナーがなっていないと感じさせるのは絶対にNGです。

同じミスでも、30代がやってしまうことで『社会人としての経験がそこそこあるのに、こんなこともできないのか』と余計に印象が悪くなってしまいます。面接に足を運ぶ前は、改めて基本のビジネスマナーの見直しを

キャリアアップには前向きな姿勢を

また、30代は即戦力であるとともに、リーダークラスの仕事が期待される世代だ。

面接でも、管理職になることへの意欲などを問われるケースがあるかもしれない。そういった場合に、ネガティブな姿勢を示してしまうと、不採用に繋がりかねないということは頭に入れておきたい。

「責任ある仕事にも、前向きに取り組みたいという気持ちをうまくアピールできると、採用担当者の期待も高まると思います。自分のやりたいことを伝えつつ、いかに企業の期待に応えられるか、意識して会話を進めましょう」(水野さん)

キャリアカウンセラー<br />水野順子さん

キャリアカウンセラー 水野順子さん

株式会社キャリアコレクション代表取締役、All About女性の転職ガイド。公務員・外資系大手人材サービス会社を経て独立。キャリアカウンセリングや研修・講演を通じ、メンタルケアや人間関係の築き方などを含めた女性のキャリア支援を行っている。過去に20,000人以上へのキャリアカウンセリングと、60,000人以上への講演・研修によるキャリア支援実績がある

※この記事は2018年5月15日に公開し、2023年6月27日に更新しています。

取材・文/栗原千明(編集部)