16 SEP/2015

「直属の部下と恋愛関係を持つ上司」を絶対に信頼してはいけない理由

上司の気持ちをスパッと解説!
堂園姐さんの「上司のキモチ」翻訳講座

最強ワーキングマザー・堂薗稚子さんが、上司の立場からズバッと解説! 上司って、ホントはすごくあなたのことを考えてるのかも!?

「直属の部下と恋愛関係を持つ上司」を絶対に信頼してはいけない理由

こんにちは。堂薗です。今回は、部下と上司の恋愛について書いてみたいと思います。

私が会社員だったころ、好きな上司、嫌いな上司、いろいろいました。きっと皆さんもそうでしょう。特に男性上司に対しては、さまざまな感情を抱いていると思います。

私が仕事でお会いする20~30代女性も、男性上司の好き嫌いはいろいろです。

「生理的に無理」というほど上司が嫌いというケースもありますが、時々「上司のことが大好き!」と目を輝かせて話す方に遭遇することもあります。

どんなところが好きなのかを聞くと、「見た目やスーツの着こなしが好き」ということや、「部下への目配りがすごくできる人で、自分の気持ちをよく分かってくれる」と話す女性がほとんどです。

「直属の部下と恋愛関係を持つ上司」を絶対に信頼してはいけない理由

一方で、「うちの上司はこんな仕事をして、これだけ会社を大きくした人なんです」とか、仕事で実績をあげていることを理由に「好きだ」という人は少ない。というか、会ったことがありません。

要は、「うちの上司は仕事ができるぞ、すごいぞ」という話より、「よく分かってくれて、助けたくなる優しい人なんです」という「いい人」話の方が多いんです。

もしかして恋愛対象として好きなの? と聞きたくなってしまうような語り口です。

上司たるもの「嫌われてなんぼ」

上司は直属の部下から「慕われてなんぼ」と言う人がいますが、私はそうは思いません。どちらかと言えば、上司は「嫌われてなんぼ」なのではないか、と思っています。

個人個人の強みや弱みをよく見て、成長を考えていれば、「言いにくいこと」だって言わなくてはならないことがある。時にムカつかれたり嫌われたりすることだって、上司なら覚悟の上です。

「直属の部下と恋愛関係を持つ上司」を絶対に信頼してはいけない理由

そんな風に部下をよく見ている男性上司ならば、キレイな若い女性社員から慕われ、その気持ちが好意にまで発展しそうだ、ということに気付かないわけがないのです。

相手に好意を示されたら誰でも悪い気はしないでしょう。「気になる」くらいの気持ちは持つことだってあるかもしれません。

でも、その人がまともな上司なら、その感情にのめり込むことはないはずです。

だって、もしも直属の部下と恋愛関係になってしまったら、どうやってその部下を評価するのでしょう? 上司は人事評価をくだす大事な役割を持っています。

女性部下が好きだとして、どうやって他のメンバー同様にフラットに接するのでしょうか?

自分では努力していても、「あの子にだけ甘い顔をする」とチームメンバーから思われた瞬間、周囲からの信頼を失くし、何事にも説得力がなくなり、職場を崩壊に追い込んでしまうかもしれないのです。

社内恋愛がダメと言うつもりは全くありませんが、直属の上司と部下の恋愛はご法度。私はそう思います。

こうしたリスクを承知しておきながら、女性部下の気持ちを受け入れてしまうような男性上司は、まずダメ上司です。きっといつか、二人とも痛い目に遭いますよ。

究極の人たらし上司のマネジメント術

「直属の部下と恋愛関係を持つ上司」を絶対に信頼してはいけない理由

私の会社員時代の話をしましょう。

私がかつて憧れていた男性上司は、男女共にものすごく人気のある人でした。

当時は40代半ばくらいだったはずですが、ハンサムだし快活だし、聞き上手の上に話し上手、調整もうまくて仕事もバッチリできる。若い女性社員が憧れないはずはありません。

私はこの上司のことを「究極の人たらし」とよんで、よくいじっていました。

「若い子たちからアプローチを受けたり、女性社員同士が嫉妬し合ってもめたり、なんてことはないんですか?」と聞いたこともあります。

彼は、「ボクは自分から話をしたいと言われれば相手が誰でも断らない。周囲から『彼女だけ特別扱い』といった感情を持たれないために、原則はこちらから声を掛けない」と言っていました。

さらに、「人間として好きだなと思われても、オトコとして好きという気持ちに発展させちゃいけないんだよ。マネジメントする側は、そういう気持ちをシャットダウンする雰囲気が必要なんだ」とも言っていたのです。

これこそ、究極の人たらし!

「オトコとして好きになったとしても実らない」と思わせる、どこまでもフラットな雰囲気を持つことが大事であり、一方で「上司として好き」という気持ちを部下が持つことは大事だ、と言っているのですから。

「直属の部下と恋愛関係を持つ上司」を絶対に信頼してはいけない理由

幸いというか不幸にもというか、私は若手の男性社員からの特別な好意を感じたことがまったくありません(笑)

お母ちゃんみたいなマネジャーだったので、キャラの違う息子たちといったところでしょうか。

頼りになる長男、物事を斜めに見たがる次男、といった風にメンバー達を愛していたし、年齢もそれなりに離れていたので、私が直属部下に恋するという危機も訪れませんでした。

ただ、男性部下を褒めるときに「さっすがー」なんて言って背中をばんばん叩いたりしちゃうと、「それ、セクハラって言われますよ?」と部下たちからクギを刺されたりしたものです(笑)

そういう意味では、年齢の離れたおばさま上司だったことで私はリスクから逃れることができたのかもしれません。

本当に信頼できる上司は“恋に発展させない”スキルを持っている

「直属の部下と恋愛関係を持つ上司」を絶対に信頼してはいけない理由

男性上司に憧れる気持ちが発展して、「恋心」になってしまうこと、私はあると思います。

でも、それを打ち明けさせない雰囲気、成就しないだろうと感じさせる人間性を持っているかどうかは、すごく大事な「信頼できる上司」の見極めポイントです。

もし本当に男性上司が女性部下を好きになってしまったら……。

その上司は彼女を直属から外して時間を置くべきでしょう。その上で改めて恋愛をスタートさせるならありだと思います。

部下より上司の方が責任だって重ければ、評価である給与だって高いのです。そのくらいの自制心がない上司を信頼してはいけません。

私が話をしていて「やばいな」と思う女性社員は、上司にうっかり気持ちを伝えてしまいそうな女性です。打ち明けさせない雰囲気を持った上司でも、女性部下の気持ちが高まり過ぎてしまったら……。

その結果、尊敬する上司のもとで成長する機会を失ったり、周囲からの信頼をなくしてしまうことになりかねません。

恋心を抱いてしまうくらい素敵な上司を尊敬している、というのは本当に素晴らしいですけれど、本当にデキる上司とは、直属の関係にある間に恋が成就するはずはないのです。

恋は盲目だそうですが、ほんの少し冷静に、視野を広く持てば、悲しい恋の結末を迎えずに済むかもしれません。

堂薗稚子(どうぞの・わかこ)
株式会社ACT3代表取締役。1969年生まれ。1992年上智大学文学部卒業後、リクルート入社。営業として数々の表彰を受ける。「リクルートブック」「就職ジャーナル」副編集長などを経験。2004年に第1子出産を経て翌年復職。07年に当時組織で最年少、女性唯一のカンパニーオフィサーに任用される。その後、第2子出産後はダイバーシティ推進マネジャーとして、ワーキングマザーで構成された営業組織を立ち上げ、女性の活躍を現場で強く推進。経営とともに真の女性活躍を推進したいという思いを強くし、13年に退職し、株式会社ACT3設立。現在は、女性活躍をテーマに、講演や執筆、企業向けにコンサルティングなどを行う
http://www.act-3.co.jp
堂園稚子

【著書紹介】

『「元・リクルート最強の母」の仕事も家庭も100%の働き方』(堂薗 稚子/1,404 円/KADOKAWA/角川書店)
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