松島花さんインタビュー「女優の仕事はマイナスな変化も魅力になる」

another action starter
松島花

正解のない演技の世界に一歩踏み出す

演技に挑戦してみて、松島さん自身にどのような変化が訪れたのだろう? 尋ねると、大きな目をクルクルと動かしながら、うれしそうに答えてくれた。

「女優を経験してから、何てことのない日常の見方が変わりました。例えば、ただ道を歩いているときも、道行く人の表情や身振り手振りを意識して見るようになりましたし、自分のしゃべり方やその時の表情、しぐさなどを客観的に観察するようにもなりました」

とはいえ、女優としては「まだ一歩を踏み出したばかり」。

「モデルのお仕事は比較的早いうちに感覚を掴むことができたのですが、演技に関しては自分の中で『できた!』という感覚が全然なくて……。でも、小さな目標をたくさん持って、それを一つずつ乗り越えていくのが今の私は好きなんです。これから一歩一歩、少しずつ成長していければいいかな、と思っています」

演技には、正解がない。良いと言ってくれる人もいれば、物足りないと評価する人もいる。「自分でも何が正解かが分からないので難しいですが、その分やりがいも大きいと感じています」と松島さんは話す。

堕ちていく女性を熱演する日を夢見て

松島花

松島さんは自分自身を振り返り、「これまで経験してきたことに無駄なものは何一つないはず」と言い切る。

「人生には、一見すると全然関係なさそうなのに、思い掛けないところで過去の経験が生きる場面がありますよね。だから、これまで私が経験してきた仕事は、きっと女優というお仕事に反映することができると思っています」

そしていつかは、「世の中に翻弄され、堕ちていく女性を演じてみたい」のだとか。

「モデルは、素敵だな、こんなお洋服が着たいなと思ってもらうために努力し、自分の存在価値を高めていく仕事です。でも女優は、自分ではない、いろいろな人の人生を演じながら、一つの作品の中でやつれていったり、汚れていったりという表現をすることもありますよね。そういうマイナスな方向への変化も、女優さんならではの存在価値であり、美しさだと思うんです。堕ちるところまで堕ちていくような不幸な女性をいつか演じてみたいですね」

松島さんは『天空の蜂』について「見えない犯人をはじめとした出演者同士の心理戦が見どころで、クライマックスまで目が離せない映画」と語る。このような重厚な映画で、見る人の心を揺り動かす演技ができる女優を目標に、松島さんは一歩一歩、ゆっくりと歩み始めている。

『天空の蜂』 2015年9月12日(土)全国ロードショー

『天空の蜂』
2015年9月12日(土)全国ロードショー

1995年8月8日、最新鋭の超巨大ヘリ「ビッグB」が乗っ取られ、福井県の原子力発電所「新陽」の上空に静止した。「天空の蜂」と名乗るハイジャック犯は、日本全土の原発破棄を要求。燃料が尽きてヘリが墜落するまでの8時間に、機内に取り残された子供を救い、日本消滅の危機を回避できるのか? 公式サイト:http://tenkunohachi.jp/

取材・文/朝倉真弓 撮影/柴田ひろあき スタイリスト/川上さやか ヘアメイク/林カツヨシ(Jill)


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