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FEB/2020

「女だから」「ママだから」に縛られ過ぎてない? “超合理的な生活”を送るドイツの働く女性から学んだこと

ドイツ人女性に学ぶ「豊かさ」のヒント
池原真佐子の日独ワークライフ通信

仕事と子育てを両立しながら日本とドイツの二拠点で生活を送る著者が、ドイツ人女性の働き方や生き方を見て感じたこと、学んだことをお届けしていきます。豊かな人生をつくるワークライフのヒントが見つかるかも!

池原真佐子

Woman type読者の皆さん、こんにちは。株式会社MANABICIA代表の池原真佐子です。

私は現在、ドイツと東京を行き来しながら、『Mentor For』という、女性のキャリア支援に特化したメンター育成と派遣事業を運営しています。

連載9回目となる今回は、ドイツで感じた「合理的な日常」についてお話ししたいと思います。

ドイツの食事は質素で簡単。時にはお風呂も省略

ドイツと日本の二拠点生活を始めてから、一年以上になりました。

まず、ドイツで生活し始めて一番驚いたことは、普段の食事がとても質素で簡単女性たちがとにかくカジュアルだということです。

まず食事に関しては、ドイツの伝統として「温かい食事は1日1回(主にランチ)」ということがあるらしく、確かに朝はパンとハム、夜も冷たいチーズにサラダ……という話もよく耳にします。

息子の幼稚園の、朝食と夕食(どちらもオプションで付けられます)も、朝はシリアルとフルーツ(といっても、リンゴや洋ナシを丸ごとかじる程度)。夜はパンに薄いサラミとチーズ、といった具合。レタスでも入っていれば、「豪華だな」という印象です。

ドイツの朝食写真
先日撮影した、ドイツでの食事。とても質素なサンドイッチです

また、ドイツ人のお宅にお邪魔すると、インテリア雑誌から飛び出してきたような美しいキッチンにいつも驚かされます。

しかしそれも、料理をしたり片付けをしたりすることに時間を割くより家を美しく保ち、ゆっくり過ごすための時間に当てることを好むから、ということもあるようです。

ちなみに、「お風呂に入る時間ももったいない」というドイツ人もいて、入浴は数日おきという人も少なくありません。また、水道代が高いことや、硬水なので肌荒れするなどの理由もあるようです。

以前、ドイツ人のシッターさんに「日本では子どもでも毎日お風呂に入る」と話したら、驚かれたことがありました(笑)

“力を抜く”のが上手なドイツ人女性

私が知る限り、子育てをしながら働くドイツの女性は、子どものための料理でも凝り過ぎることはありません。朝から一汁三菜を用意したり、キャラ弁を作ったり……そんなことは皆無です。

私から見ると、「これで栄養は足りているのかな……?」と不安になることもあるのですが、その代わりに、家族と対話をしたり、一緒に過ごす時間をたっぷり取るといいます。

また、ファッションもとても合理的。働く女性たちの服装もとてもシンプルです。

特に、働くママの多くはノーメイク、あるいはポイントメイクだけ。たまにフルメイクの方もいますが、時間をかけずにメイクをしている女性が多い印象です。

ファッションも、働く30代以上は、パンツスタイル&リュック&スニーカー(あるいはローヒールやブーツ)が9割くらい。ヘアスタイルやネイルに凝っている人もあまり見かけません。

「日本の女性の多くが、朝はやく起きて子どもの世話をしながら、食事も家族の分を作り、しかも毎日フルメイクをして出社する」とドイツの女性に話をしたことがありましたが、「信じられない!そんな時間がもったいない!」という反応でした。

自分を苦しめる「あるべき姿」は見直してみよう

もちろん、ドイツ人の中にも、さまざまな価値観を持った人がいるので、「食事はしっかり作る」「毎日フルメイクをする」という人もいます。

それが自分にとっての楽しみや張り合いになっているのであれば、全く問題ありません

一方、私たち日本の働く女性の中には、「そうしなきゃいけない」という気持ちが強いあまりに、自分に負荷をかしている部分もあると思います。

働く女性
日々、疲れているにもかかわらず、無理をしていませんか?

「女性であれば料理上手じゃなきゃいけない」とか、「いい母親なら子どものお弁当を適当になんてしちゃいけない」とか、「外に出るならしっかりメイクしなきゃ」とか、「やらなきゃ」という気持ちで行動していることはありませんか?

私もドイツでの生活を始めてからは特に、「自分が快適かどうか」「気持ちよく過ごせるか」ということを基準におき、「人からどう見られるか」という過剰な意識をオフにするように意識するようになりました。

そうすると、フルメイクでなくとも、着飾らなくても、毎日一汁三菜を完璧に用意できなくても、自分自身を許せる気がするのです。

逆にいうと、今までは「そうしたいから」ではなく「そうしなければ」「皆がしているから」という、べき論に縛られていたような気がします。

もちろん、日本ならではの素晴らしいところもたくさんあります。栄養バランスのいい食事や、身だしなみに神経をそそぐところもその一つです。

ですが、女性として、あるいは働く母として、あるべき姿に縛られていると感じるのであれば、一度それを見直してみてもいいかもしれません。

もっと自由に生きることで、自分自身が心地よく、健やかな気持ちでいられれば、家族と過ごす時間もより豊かなものになるはずです。


【この連載の寄稿者】
(株)MANABICIA 代表 
池原 真佐子(いけはら まさこ)さん

池原真佐子

福岡県出身、早稲田大学・大学院で成人教育を専攻。PR会社、NPOを経てコンサル会社で勤務。在職中にINSEADのパートタイムのコーチングと組織開発の修士(Executive Master in Consulting and Coaching for Change : 現EMC)を取得。同時に、エグゼクティブコーチング等の人材育成を手がける(株)MANABICIAを創業。その後妊娠するも、臨月でパートナーが欧州に転勤、東京でワンオペ育児開始。産後1年半が経ったころ、女性のキャリアに特化したメンターを養成するスクール運営、企業の働く女性へのメンターをマッチング事業を行う『Mentor For(「育キャリカレッジ」から名称変更 )』を新規事業として立ち上げる。2年半のワンオペ育児を経て現在はドイツと二拠点生活。2017年に英ユニリーバDOVEでNourishing SecretのCMに、日本を代表する新しい女性として出演。ワーママオブザイヤー2018受賞。「第5回女性起業チャレンジ制度」グランプリ(2019)。その他、日テレNews等のメディア出演も多数。著書『自信と望むキャリアを手に入れる 魅力の正体』(大和書房:日本と韓国で発売)

>>Mentof For

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