転職サイト、人材紹介、SNS、スカウト、リファラル、ハローワーク…「ベストな転職方法」を見極めるには? 6つの方法のメリット・デメリットを解説

インターネットやSNSが発達し、近年新しい転職方法が登場しています。とはいえ、どの方法を使えば自分に合った転職活動ができるのでしょうか。ここでは6つの転職方法のメリットとデメリットについて整理してみました。

監修キャリアアドバイザー 江﨑 麻里奈

監修キャリアアドバイザー 江﨑 麻里奈

前職ではエステサロンのカウンセラーや店長を経験。転職市場の裏側を知りたいという探求心と、人生の大切な決断である転職の意思決定で背中を押したいという思いからtype女性の転職Agentのキャリアアドバイザーへ転身

ハローワークのメリット・デメリット

メリット

ハローワークのメリットは、無料で求人を探すことができる点です。また、求人数が多く、地域密着型の求人が多いのも特徴です。

応募条件も他の転職方法に比べて、緩やかなことが多いようです。年齢制限がなかったり、60歳以上のシニア方もターゲットにしているなど、幅広い求人を探すことができます。

デメリット

民間の運営ではないため、情報の鮮度があまり保たれないことはデメリットです。最新の情報への更新や、すでに募集が終了している求人もまだ掲載されていることがあるので、自分で確認する必要があります。

また、情報の鮮度が高くないため、求人票に書かれている仕事内容や条件が現在のものかどうか判別がつきにくいのもデメリットです。

給与、福利厚生、育休・産休の取得状況などが、古い情報のままになっていることも。数千件、数万件の求人があるため、探すのに時間がかかりすぎてしまうところもデメリットといえるでしょう。

縁故(リファラル)採用のメリット・デメリット

メリット

友人や知人の紹介があるため、選考のプロセスが少ない場合があったり、カジュアル面談から始められるケースが多いのが特徴です。

また、友人や知人から企業側に人柄やスキル、実績などを推薦してもらえる場合があるのも、とても大きな利点。事前にオフィスを見せてもらえたり、場合によっては体験入社させてもらえることも。

その仕事の良いところや大変なところも、包み隠さず本音ベースで教えてもらえるのもメリットですね。入社後のギャップが最も少ない転職方法だと言えるでしょう。

デメリット

カジュアルに転職活動を進められる分、退職しづらいというデメリットがあります。

また、仕事上で新しいプロジェクトをやろうと思ったり、社内で意見の対立などが起こった時に、「紹介してくれたあの人の顔を立てなきゃ……」と、自分の意見をいいづらくなってしまう局面も出てくることがあるかもしれません。

親や親族の縁故で入社した場合は、評価の透明性が保たれにくいという面もあります。上司から不当に低い評価が付いたり、逆に実績より高く評価されすぎて、力が発揮できなくなってしまう可能性もあるでしょう。

SNS採用のメリット・デメリット

メリット

近年は、Twitter、Facebook、Wantedly、さらにLinkedInのようなSNSを用いた転職活動をする人も少しずつ増えてきています。こうしたSNSによる転職活動は、すべて無料で利用できる点が大きなメリットです。

SNS採用の大きな特徴は、自分自身を「メディア」としてフル活用できることです。アカウント名などに実名とこれまでのキャリアなどを記載しておけば、企業から直接DMが届くことも珍しくありません。また、カジュアル面談のバーチャル版のような形で、SNS上で人事担当者とやり取りが続くこともあります。

実は企業側も、「#転職」「#仕事やめたい」などのハッシュタグでSNS上で検索をかけて、有望な人材を探しています。実名アカウントを作成し、「転職先を探しています」とつぶやけば、企業からDMが来る可能性も。

行きたい企業の社員とつながっておけば、直接現場の社員と話ができたり、オフィスを訪問できる機会を得られるかもしれません。

デメリット

新しい採用手法であるSNS採用ですが、デメリットにも注意しなければならないでしょう。

まず、第三者が間に入らないので、自分で企業の真価を見極めたり、条件面の確認を行わなければなりません。企業からDMが来たからと気軽に転職を決める前に、その会社の良い点・悪い点を整理し、本当に自分に合う企業なのか比較検討するようにしましょう。

また、実際に企業の担当者と会うときは、できるだけその会社のオフィスを訪問するようにしましょう。カフェやホテルのラウンジなど、オフィシャルではない空間で会うのは避けた方が賢明です。

さらに、担当者が会社名と個人名を明かしてくれない場合も、直接会うのは避けましょう。危険な目にあわないように、自分でリスク回避をする必要があります。

スカウトのメリット・デメリット

メリット

メリットは、相手が自分に興味を持ってくれている状態から始まるので、転職活動を有利に進められる点です。内定をもらえる可能性も高まるでしょう。

とはいえ、最近ではスカウトを使って転職活動を進めるという人より、自分の市場価値を図るツールとして活用する人が多い印象です。企業が直接スカウトを送るには手間がかかるため、人気企業ほど転職エージェントやヘッドハンター頼みになることが多いもの。

どんなスカウトなのか、よく見極めるようにしてみてください。

デメリット

企業やヘッドハンターなどからアプローチされれば、自分の能力が評価されたと思わずうれしい気持ちになりますよね。ただ、スカウトが来た段階では、まだ内定は出ていません。選考プロセスで落ちることもあります。

油断せずしっかり自己分析や面接対策をして備えましょう。

転職サイトのメリット・デメリット

メリット

24時間365日、いつでもどこからでも情報にアクセスできることが転職サイトの最大のメリットです。まさにネットショッピングのような感覚で、気軽に転職活動を始められるので、初めての転職の際には取り組みやすいでしょう。

最近では転職サイトのサービスも充実してきており、LINEを使って簡単応募ができたり、社員インタビューやオフィス動画、転職ノウハウの掲載など豊富なコンテンツがそろっています。自分のペースで進められるメリットもありますので、ぜひ積極的に活用してみましょう。

転職サイトの利用を考えている場合は、女の転職typeがオススメです! 女性ならではの悩み・視点をもとに求人を掲載しており、正社員求人が多いのも特徴。ぜひ一度見てみてくださいね。

デメリット

採用企業が原稿を作成しているため、企業の良い側面にフォーカスして書かれていることが多いのが転職サイト。仕事内容や条件面などは、あなた自身で確認する必要があります。そこに注意を払わなければ、入社後のギャップが大きくなってしまうかもしれません。

転職エージェントのメリット・デメリット

メリット

プロのキャリアアドバイザーが、転職者が抱える悩みやキャリアプラン、面接のテクニックなどについて手取り足取りアドバイスしてくれます。職務経歴書の作り方や面接対策、選考の通過率を上げるコツなど、アドバイスは多岐にわたります。

転職者のキャリアや志向を踏まえた上で選考を受ける企業を選定してくれるので、最短距離で最も負荷が少なく転職活動ができるでしょう。

人気の大手企業がほんの1人だけ採用する場合など、オフィシャルの情報には載ってこない非公開求人、厳選求人を扱っている場合があるため、市場価値を高められる良い求人に出会える可能性が高いでしょう。

転職エージェントを使う際は、企業側にコストがかかるため、人材にお金を惜しまない企業であるということが言えます。そういう企業なら入社後も大切にしてもらえる可能性が高いでしょう。

デメリット

転職エージェントから、提出物や面談の対応、スケジュール調整など期日を設定されるケースが多く、自分のペースで転職活動を進めたい人にとっては窮屈に感じることがあるかも知れません。

転職エージェントによって得意業種や職種、年代、性別などがあるので、エージェント選びにも気をつけましょう。

また、複数のエージェントにまたがって利用しても良いですが、面接スケジュールが複雑になってしまうので、いざ面接に進む際はエージェントを一つか二つに絞った方が良いでしょう。

転職方法の選び方まとめ

転職活動をしようと思い立った時にまず利用してほしいのは、転職サイトとSNS。転職サイトにはたくさんの求人が掲載されているので、キャリアチェンジのための視野を広げることができるはずです。

SNSは、転職しようかまだ決めきれていない人も含めて、積極的に活用してほしいツールです。すぐに始められて、かつ企業の担当者と直接やり取りできるチャンスも豊富です。

転職したい企業に友人や知人がいるなら、縁故採用、リファラル採用がおすすめ。一般的な転職方法よりも、選考の通過率は高いかもしれません。

スカウトは、ビジネス経験が浅い方だとオファー数が少ない傾向。転職エージェント探しや自身の市場価値を図るための目安ととらえてもいいでしょう。

転職エージェントは、「いつか」転職しようと思っているけれど、なかなか動けない人におすすめ。丁寧にキャリアアドバイスやフォローをしてくれるので、内定までしっかりサポートしてくれます。誰かに後押ししてもらった方が動きやすい人や、今の自分に自信がなく誰かのアドバイスがほしいという人は利用してみると良いでしょう。

次々と新しいサービスや、これまでにない手法が登場している転職市場。自分の志向や性格を見極め、ベストな方法を選択して最高の転職を実現させてくださいね。

※こちらの記事は『type女性の転職エージェント』より転載しております

>>元記事はこちら