副業経験者に聞く“失敗・トラブルあるある”とは? 本業との上手な両立を叶える秘訣を紹介【働く女性100人調査】

副業

業績悪化による人員削減や賞与カットに踏み切る企業が相次いだコロナ禍。収入減への対策に加え、リモートワークの普及によって余暇時間が増えたことから、副業に関心を寄せるようになった人も多いはず。

そこで今回は、副業をテーマに20~30代の働く女性100人にアンケート調査を実施。副業経験を持つ女性たちの失敗談や、これから副業を始める人に向けたアドバイスを集めました。

Q.1 副業経験はありますか?

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アンケート対象となった100人の女性のうち、約半数の人が副業経験ありと回答しています。

副業の内容は、データ入力や文字起こし、アンケート回答などの気軽に始められる作業から、英語講師や翻訳、家庭教師、動画編集、ライティングといった専門スキルが求められるものまでさまざま。

うまく本業と両立することはできているのでしょうか? 副業を始めたことで起きたトラブルや失敗談を聞いてみました。

Q.2 副業をしていたことで起こったトラブルや失敗はありますか?

体調管理は大切に

・仕事を詰めすぎて、体調を崩した(31歳/経営者)

・副業が楽しくて続けた結果、本職が体力的にきつく体調を崩し休みをとらないといけない状態となった(30歳/理学療法士)

・ライティングの期日が迫ってしまい、徹夜でやったら、本業の仕事中に寝てしまった(24歳/保育士)

休みがない!

・時給制だったが、業務時間外の予習や資料準備が必要となる場合があった。準備の時間にも報酬が欲しかったが、オンラインなので証明も難しく断念した。結果、休みを削ることになり忙しかった(29歳/システムエンジニア)

・副業に時間をかけすぎて、休みがあまりありません。本業に支障が出るまではいきませんが、休日はないような状況です(37歳/ミュージシャン・建築事務)

お金のトラブル

・一度だけ報酬の未払いにあった(38歳/一般事務)

・副業で稼いだ分だけお金を使うようになったので、副業収入がないと困るようになった(30歳/一般事務)

副業が楽しすぎて…

・副業がおもしろくて、本業のモチベーションが下がってしまうことがある(32歳/バックオフィス担当)

・副業のYouTubeチャンネル運営が楽しくなってしまい、夜中まで撮影・編集に没頭するようになった結果、本業の就業時間中に眠気に襲われるようになった。それを上司にも指摘され注意を受けた(26歳/事務・カスタマーサポート)

環境整備に一苦労

・コロナ禍で空き時間が多くなったため始めてみたが、うっかりWi-Fi環境のないところで文字起こし作業をしてデータ通信量が大変なことになった(34歳/営業)

・初期費用にお金をかけ過ぎてしまってもとを取るのに苦労しました(34歳/一般事務)

やはり目立ったのは、副業を始めたことによる過労、体調不良や本業への影響といったトラブルです。最初のうちは、自分自身のキャパシティーを把握しづらく、苦労する人が多いようです。

では、どうすればうまくバランスを取ることができるのでしょうか。副業経験者の女性たちが「本業とのバランスをとるために行ってきた工夫」について見ていきましょう。

Q.3 本業とのバランスはどのようにとっていますか?

副業の時間を決めておく

・副業に時間を使いすぎないように気を付けている。休みの日を中心に作業する(34歳/営業)

・平日は何時から何時と時間を決めて行い、土日は平日よりも作業時間を増やして作業するようにしています(34歳/一般事務)

・本業後、寝る前の1時間と、土日の半日を副業にあてています(24歳/保育士)

・本業で出勤した勢いそのままで行くので、シフトをまとめておく。体力的な問題もあるので、休みの日を決めてシフトを調節する(31歳/一般事務)

無理なくできる副業を選ぶ

・ノルマなどがあるものは引き受けず、能力主義のやった分だけもらうという感じでやっているのであまり負担はありません(25歳/ソフトウェア開発業務)

・副業は時間が調整できるものにしている(32歳/総務事務)

オンオフのメリハリが大事

・本業がそんなに忙しくないので、休憩時間や終業後など隙間時間を利用していました。週に一回は完全にオフの日を作って頭を空っぽにする時間を作るようにしました(34歳/一般事務)

・リモートワークになったので、本業の作業の合間や気分転換をかねて無理のない範囲でしています(34歳/一般事務)

主に業務時間に関する工夫が多く集まりました。「副業の業務時間や稼働日を決めておき、その範囲で対応できる分の仕事を引き受ける」という人が多いようです。

続いて、副業を開始するにあたって望ましい時期についても調査。「入社してから日が浅いことを理由に副業を見送る」「新入社員が副業をしているようで気になる」というケースも耳にしますが、女性たちはどう考えているのでしょう。

Q.4 新入社員(入社1年目)が副業をすることについてどう思いますか?

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アンケートの結果、新入社員が副業をすることに対する賛成派・反対派はほぼ半々との結果に。個人の考え方に加え、企業の社風やルールによっても違いが出るのかもしれません。

では、副業開始のベストタイミングを、女性たちはどのように考えているのでしょうか。

Q.5 副業スタートは入社何年目からが望ましいと思いますか?

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「入社年次を問わずいつでも始めてよい」との回答が約半数。残りの約40%も「入社2~3年目から」に集中する結果となりました。「本業に慣れ、勤務先の業務をしっかり覚えてから」副業を始める方がよいと考える人も、多数いるようです。

最後に、副業を始めるにあたってどのような点に気を付けるべきなのか、副業にはどんなメリットがあるのか、経験者たちに聞いてみました。興味がある人は自身に合った副業を見つけて、ぜひ一歩を踏み出してみてくださいね。

まずは無理なく始めよう

・まずは短時間でできるような簡単作業や、週末の空き時間だけで対応できるような仕事で始め、向き不向きや本業とのバランスなどを見てみればよいと思う。ハマりすぎると本業をないがしろにしたくなる気持ちが出たりするので注意(笑)(32歳/バックオフィス担当)

・思ったよりも副業が重くて本業に支障が出るという話も聞くので、自分の中でどう見積もっても絶対にできる余裕のある範囲から始めてみるのがよいと思います。このくらいならいけるかな?は続けるのが大変な場合が多いです(24歳/販売)

キャリアや収入に好影響

・副業をやることで本業にもいい影響が出ることもあると思うので、興味のある副業があれば前向きに挑戦できるといいのではないかと感じています(37歳/ミュージシャン・建築事務)

・副業にチャレンジした経験は本業にも必ず生かすことができると思うので、多少忙しくなると思いますが、積極的にチャレンジしてみることをおすすめします(29歳/システムエンジニア)

・自分の得意なことや方法を選んでやれば、無理なく収入UPにつながると思います(34歳/グラフィックデザイナー)

・今の時代、会社が安心して雇用し続けてくれるとは限りません。そのため、副業で収入の経路を増やしておくことは非常に有意義なことだと思います。ただ、将来はフリーランスなどの独立を考えているのか、それとも本業で出世することを望んでいるのか、自分が何を優先すべきか意識して働かないといけません(26歳/事務・カスタマーサポート)

やるなら積極的に!

・副業が本業よりもやりがいがあると感じたなら、本業よりも稼げるぐらいまで頑張ったらいいと思います(34歳/一般事務)

・副業に楽しみを見つけてそれを本業に変える人もいるのでありだと思いますが、本業をまずしっかりと優先し、空いた時間に無理のない程度でやるのがおすすめです。副業をしてはいけないというルールは、生きている中で縛られている感じがして好きではないので、可能な限りどんどん副業はしても良いと思います(31歳/教育)

本業への支障に注意

・自分のキャパを超えてしまわないように、そして本業に支障が出てしまわないように考えることが大事だと思います(34歳/一般事務)

・本業、副業に限らずどちらとも仕事ですし、お客さまに自分の事情は一切関係ないので、どちらかに支障が出てしまう働き方になってしまうのはよくないと思います(32歳/サービス業)

・入社してすぐ副業してもいいと思いますが、新卒や転職に関わらず1年目は様子を見て、季節ごとの流れや本業の雰囲気を確認した方が無難だと思う(38歳/電化製品製造)

体が資本

・自分のキャパシティをしっかり把握することが重要だと思います。作業キャパだけでなく、休養やリフレッシュなど体と心を休めるためのゆとりを持たせるのがとても大切だと、実際やってみて実感しました。体や心が健康でないと良い仕事はできないです。無理をしているように感じる相手にはそれが巡り巡って本業、副業双方への信頼感にもつながってくると思います(34歳/下着デザイナーアシスタント)

・本業がおろそかになってしまうと、副業にも支障をきたすので無理のない範囲で、余裕をもってスケジュールを立てると失敗しないと思います。調子がいいからといって根を詰めると、気が付いた時には疲弊している、ということもあるので気を付けてください(35歳/営業事務)


【アンケート調査概要】
●調査方法:21~39歳の女性へのWebアンケート(クラウドワークスにて)
●調査期間:2021年6月4日
●有効回答者数:100名