オリンパス 松下尚代さん/2カ月に一度は海外出張! 現場をしっかり自分の目で見るのが仕事のモットー
仕事でもプライベートでも輝いている女性をクローズアップ! 自分らしいワーク&ライフスタイルで充実した毎日を送っている女性たちから、ハッピーに生きるヒントを教えてもらっちゃおう。
今回紹介するワーキングビューティーは、カメラや医療機器などを製造・販売するオリンパスで、販売企画を行なっている松下尚代さん。毎日海外とのやりとりで多忙ながらも、美しさを保つ秘訣とは? 松下さんのお仕事&プライベートに迫る!
現地に足を運びユーザーの
リアルな声を販売企画に活かす
編集部:松下さんは、現在どのようなお仕事をされているのですか?
簡単に言うと、アジア地域で、内視鏡などの医療機器をどうやって売っていくか、企画する仕事です。私の担当は、シンガポール、ベトナム、タイなどの東南アジア。現地スタッフと協力し、中・長期の販売企画と短期的な売上目標の達成を目指し、日々、試行錯誤しています。また、2カ月に一度は一週間ほど出張し、現地の状況を自分で見て歩くのも欠かせません。
実は、新卒で入社した時は「絶対に宣伝部に行きたい!」と希望を出して、その通りに配属されていたんです。宣伝部の仕事は面白かったのですが、マーケティング担当とのやりとりが多く、お客さまが見えない場所にいるのがもどかしくて。販売現場になるべく近い仕事がしたいと考えるようになり、異動願いを出して26歳で今の部署に異動したんです。
編集部:宣伝部からいまの職場に異動されて仕事はがらりと変わりましたよね? すぐに慣れましたか?
異動してすぐに、2週間ほど香港に出張させていただき、病院や医療施設を見てまわり20件以上ユーザー訪問しました。実際に現地スタッフは何をしているのか、当社の医療機器はどのようなところで使われているのかを確認できたので、スムーズに業務にとりかかれたと思います。
また、仕事に慣れてきたころにクレーム対応も経験しました。当時担当していた香港のお客さまからクレームがあり、私と現地の営業スタッフ、技術スタッフで香港のお客様の元へ謝罪に行ったんです。最初はまったく話を聞いてもらえず、2〜3時間怒られっぱなし。それからも何度も足を運んでやっと、クレームの起こった経緯、対処法などをご説明させていただき、納得してもらえました。そのとき感じたのが、こうしてお客様から直接ご意見をいただくことで、データや数値だけでは見えないリアルな情報が得られるということ。それからというもの、販売企画部門であっても、現地の営業スタッフと同じように現場を歩き、お客様の声をリアルに感じることを大切にしています。
編集部:まさに、現場と向き合うお仕事をされているのですね。宣伝部の頃と比べて、お仕事のモットーや意識は何か変わりましたか?
そうですね。現場に足を運ぶようになってから、お客様からの要望に一生懸命応えようとする現地の営業スタッフを見ているので、資料提供など現場からの急なお願いにも、「無理」とは極力言わず、出来る限り協力するようになりました。現場を一番分かっている営業スタッフと協力し、いい関係を築くことで、よりリアルで効果の高い販売戦略が生み出せると思っています。
日常会話レベルだった英語力を
実践を通してビジネスレベルに!
編集部:ちなみに、いまの部署は海外とのやりとりが多いと思うのですが、英語は得意だったのですか?
得意とまでは言えないのですが、日常会話には困らない程度、というレベルでした。実は、大学時代、長期の休みのたびに東南アジアをバックパッカーとして旅していたんです。また、インドの孤児院でボランティアもしたので、そのときに周囲の人とのコミュニケーションを通して英語が上達しました。
編集部:ではお仕事でも困ることはなさそうですね。
それがそうでもなかったんです。宣伝部時代はほとんど仕事で英語を使うことがなかったので、異動後は部署内のメンバーの流暢な英語にびっくり。海外からの電話も多く、相手が少しなまった英語だと、よく聞き取れないこともあり……。電話に出たくなくて、「かかってくるな〜!」なんて内心思っていた時期も(笑)。ただ、当時の上司が英語の使い方にとても厳しい方だったので、電話応対の仕方、メールの書き方、プレゼンの仕方など、みっちり仕込まれましたね。自宅でも、海外ドラマや映画を字幕なしで見るなどして、ヒアリング力を鍛えました。
あとは、医療機器を扱っているため、どうしても医療の専門用語が多いのですが、会話に出てくるたびにメモしておき、調べて暗記したり。こういったことを、5年間積み重ねてきたので、ようやく現在ではコミュニケーションに困ることはなくなりましたね。
ホットヨガで健康キープと
ストレス発散!
編集部:海外とのやりとりが多いと、毎日の帰宅時間が遅く食生活も乱れがちなのでは?
いえいえ、遅くても20時には会社を出ているので、夕飯も自炊が多いですよ。ただ、そこまで時間が遅くない分、メニューは“食べたいものを食べる”のがモットーです。ラーメンとかお肉類も好きですしね(笑)。きっと、食べたいもの=カラダが欲しているものだと思うんです。食べ過ぎはよくないとも思いますが、自分の欲求に素直に従うようにしています。お酒も大好きなので、週末は友人と昼間からワインを飲んで幸せを感じています(笑)。
編集部:食べたい物を食べて太らないなんて、うらやましいです! スポーツはされているのですか?
週に2回はホットヨガに通っています。実は、3〜4年前にぎっくり腰になってしまい、それが癖になって、1年に3回くらいぎっくり腰を繰り返してしまったんです(苦笑)。整体に通って鍼灸で治療していたのですが、あるとき知人にすすめられたのがヨガ。通いだしてからは、なんと一度もぎっくり腰になっていません。また、癒しの音楽が流れる空間でヨガをするのは精神的にも落ち着けて、ストレス発散の場ともなっていますね。
編集部:では最後に、お仕事の目標を教えてください。
女性にとって30代は、ライフイベントとお仕事との狭間で悩むことは避けられないと思います。ただ、だからこそしっかりと目の前の仕事に全力で向かい、キャリアを積み重ねていきたいと考えています。
とても清楚でおしとやかな見た目の松下さんが、大学時代に海外をバックパッカーとしてまわっていたのにはびっくり! 1人で旅していたこともあったそう。現場に足を運び、自分の目で見て確認するという今のお仕事のスタイルも、こうした経験が活きているのかもしれない。
取材・文/岩井愛佳 撮影/赤松洋太
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