約2割が「キャリアのために妊娠機会を先延ばし」経験あり。働く女性の「産む・産まない」「卵子凍結」事情【755名アンケート】
アンケート実施期間/2022年6月30日~7月11日
有効回答数/755名
調査方法/『女の転職type』会員に対してWeb上で調査
●3割が子どもを持つことを希望しない
●子どもがいることのキャリアにとって「プラス」の面と「マイナス」の面がそれぞれ明らかに
●約2割の人がキャリアのために妊娠の機会を先延ばしにしたことがあると回答
今回はキャリアと子どもについてアンケート調査を実施しました。将来的な結婚や子どもを持つことについての意向を尋ねると「結婚して、子どもが欲しい」が4割で最多となったものの、子どもを望まない人と回答した人も3割という結果に。
子どもがいることでキャリアのプラスになることは、「子どもがいる人の立場が理解できる」「視野が広がる」「お金を稼ぐモチベーションが上がる」という意見が上位に挙がりました。
逆に子どもがいることでキャリアのマイナスになることは、「勤怠の乱れで迷惑をかける」「体力的につらい」「新しい仕事に挑戦しづらい」という意見が集まりました。
また、約2割の人がキャリアのために妊娠の機会を先延ばしにしたことがあることが分かりました。
Q.1 将来、子どもは欲しい?
『女の転職type』会員に将来、子どもが欲しいと思うかどうかを聞いたところ、「結婚して、子どもが欲しい」(42.8%)が最も多い結果に。
「分からない」と回答した人を除くと、「結婚はしたいが、子どもが欲しいと思わない」(15.6%)、「結婚も子どもも望まない」(14.6%)が次いで多くなっており、約3割の人が子どもを望んでいないことが分かります。
Q.2 子どもがいることでキャリアのプラスになることは、どんなことだと思う?
子どもがいることでキャリアのプラスになることは、どんなことだと思うかを聞いてみると、子どもがいない人もいる人も、1位「子どもがいる人の立場が理解できる」、2位「視野が広がる」、3位「お金を稼ぐモチベーションが上がる」と回答しました。
一方「タスク管理がうまくなる」は、子供がいない人は16.0%なのに対し、いる人は33.2%と約2倍となっており、子供を持ってこそ実感するプラス面と言えそうです。
Q.3 子どもがいることでキャリアのマイナスになることは、どんなことだと思う?
逆に、子どもがいることでキャリアのマイナスになることは、どんなことだと思うかを尋ねると、子どもがいない人もいる人も、1位「勤怠の乱れで迷惑をかける」、2位「体力的につらい」、3位「新しい仕事に挑戦しづらい」となりました。
「給料が減る」「転職しづらい」は、子どもがいない人といる人で10%以上のギャップがあります。
その他のコメントとしては「残業、接待、出張はしにくい」「女は子育てという古い考えの上司の下では働きづらい」などの意見が挙がりました。
Q.4 総合的に見て、子どもがいることは、キャリアにとってどう影響すると思う?
総合的に見て、子どもがいることは、キャリアにとってどう影響すると思うかを尋ねたところ、子どもがいない人もいる人も「どちらかといえばマイナスに働く」が最も多く約3割を占める結果に。
プラスに働くと回答した人の割合は、子どもがいない人31.6%に対し、いる人は36.7%とその差は5.1%でした。
一方、マイナスに働くと回答した人の割合は、子どもがいない人42.0%に対し、いる人は50.2%とその差は8.2%とやや広がりました。
Q.5 キャリアのために、妊娠の機会を先延ばしにしたことがある?
キャリアのために、妊娠の機会を先延ばしにしたことがあるかどうかの質問に対しては、「ある」と回答した人は18.3%、「ない」と回答した人は81.7%で「ない」が大多数を占める結果になりました。
それぞれ年代別に見てみると、30代の「ある」が他の年代に比べて高くなっていることが分かります。
Q.6 卵子凍結、したいと思う?
現在子どもがいない人に、卵子凍結をしたいと思うかどうかを聞いてみると、「分からない」(48.0%)がトップ。
次いで「したくない(できない)」が35.9%でした。
「近いうちにしたい」「将来的にはしたい」と、今後意向がある人は15.7%で、「すでにしている」と回答した人はわずか0.4%という結果になりました。
Q.7 卵子凍結をまだしていない理由は?
Q.6で卵子凍結を「近いうちにしたい」「将来的にはしたい」と答えた人に、今はまだしていない理由を聞くと、1位「卵子凍結についてまだ十分に調べられていない」(67.5%)、2位「金銭的な負担が大きい」(64.9%)と6割以上の人が情報不足と金銭面を懸念していることが分かります。
3位には、「自分の結婚、妊娠のビジョンがまだ描けていない」(51.9%)という意見が挙げられました。
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※本記事は『女の転職type』のコンテンツを一部編集の上転載しています
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