不満が沸くのは職場が好きだから? キャリア相談を仕事にする女性が教える、“仕事を楽しむ”思考術

仕事でもプライベートでも輝いている女性をクローズアップ! 自分らしいワーク&ライフスタイルで充実した毎日を送っている女性たちから、ハッピーに生きるヒントを教えてもらっちゃおう。 ヒューマンリソシア株式会社 大学卒業後、2012年、ヒューマンリソシア株式会社に入社。営業職として1年4カ月従事した後に、13年9月よりスタッフサポート部に異動。就労中の派遣スタッフのフォローと企業への取引拡大を担当している
岡田 結花さん
今回紹介するワーキングビューティーは、ヒューマンリソシア株式会社の岡田結花さん。入社から2年7カ月、人のキャリアに関わる仕事に向き合っていく中で見つけたのは、「仕事は楽しむもの」という自分なりのワークマインド。周囲を明るくする岡田さんの笑顔の秘密を探った。
もっと深く自分の仕事を突きつめてみたい
入社2年目、自ら申し出た異動希望
編集部:入社2年目とまだお若い岡田さんですが、どんな大人の女性になりたいと思っていますか?
自分の母みたいな女性になりたいな、って思っているんです。母は結婚を機にそれまで務めていた会社を退職し、国立大学に再入学して国家資格を取って復職。精神障碍者の方の就労支援を仕事にしてバリバリ活躍しています。娘の私から見ても本当にアグレッシブで魅力的な女性なので、自分も母のように、家庭を持っても自分のやりたい仕事を続けていきたいと思うようになったんです。人のキャリアを支援する仕事に興味を持ったのも、そんな母の影響が大きいと思います。
編集部:それで、御社に入社されたんですね?
はい。就職活動中は複数の人材系の企業を見ていましたが、選考を進めていくうちに、当社のいろんな先輩たちにお会いして。「キャリアに関する仕事がしたい」と語る私に、「ここなら絶対できるよ」と明るく答えてくれた。そのあたたかさに背中を押されて、入社を決めました。
編集部:まず、営業の仕事を1年5カ月経験した後に、派遣スタッフのサポートを行う今の部署に異動されていますね。この異動はご自身の希望からだったのでしょうか?
そうなんです。営業の経験を生かして、よりスタッフさん一人一人と向き合い、安心してお仕事をして頂けるようにサポートしていきたい、もっと自分の仕事を突きつめてみたいという思いで、異動を申し出ました。また、家庭を持ち育児をしながら仕事を両立して活躍している社員も多く、私自身も長く働きたいと思っているので魅力を感じました。
些細なことでも相談できる存在を目指して
一人一人のスタッフの悩みに向き合う

編集部:今の部署に異動してから1年2ヶ月が経ちますが、異動前に希望していたことは実現できていますか?
そうですね、今はスタッフさん一人ひとりの働く環境を良くすることや、仕事のモチベーションを上げてもらうにはどうすれば良いのかを考える日々。そのために、スタッフさんと密にコミュニケーションを取り、仕事内容や職場に関する悩み相談などを受けています。初めは、スタッフさんが感じている不満や不安をどのように受け止めて、アドバイスをすれば良いのか戸惑うこともあったのですが、最近では自分自身がスタッフさんの悩みをきちんと受け止められるような人に成長しているのを実感しています。
編集部:ご自分の成長を感じるようになったきっかけは何だったのでしょうか。
以前、派遣先の職場に不満をお持ちのスタッフさんから相談を受けたことがあって。その方は、年齢が30代半ばくらいの女性だったのですが、将来に対する漠然とした不安から転職を考えられていたんです。でも、よくよく話を聞いてみると、今の職場について真剣に考えているからこそ、いろんなことが気になってしまうだけなのでは、と思うようになって。だから私は、「本当は今の会社が好きなんじゃないですか?」って率直にお伝えしたんです。すると、その方も「そうかもしれない」と言って考え直してくださり、結果的にはその会社で正社員として本採用されたんです。
編集部:スタッフさんの不満がなぜ生まれているのか、根本的な理由を考えてアドバイスをされるようになったんですね。
はい。その方の正社員採用が決まったとき、「悩んだけど、ここに落ち着いて良かった。岡田さんのおかげです」という言葉をかけてくださって。すごく嬉しかったですし、自分自身の成長を感じられました。
編集部:一人一人異なる仕事観を持つスタッフさんに適切なアドバイスを送るというのはとても大変なことだと思います。これまでに、仕事で落ち込んだことなどはありますか?
たくさんありますよ(笑)。スタッフさんは私と同世代の人もいれば、母親より年上の方もいる。年齢や環境が違えば、感じ方も人それぞれ。だからその方のために良かれと思ってやったことが、優しさの押し付けになってしまうこともあるので……。うまくいかなくて悔しい想いをした時は、帰り道、一人で泣いていたりもします(笑)。
編集部:そんな時、次の日からの仕事を頑張ろうという気持ちにさせてくれるものは何なのでしょうか。
職場の同僚たちの存在です。やはり、人の話を聞いたり悩みの相談に乗ったりすることを仕事にしている人たちばかりですから、みんなすごく周囲の人への気遣いが上手なんですよ。落ち込んだ時は、誰かがさり気なく声を掛けてくれるし、みんなで飲みに行ったりもできる。仕事の話だけではなく、くだらないことばっかり話してただ盛り上がることもあります(笑)。
好きなことに打ち込む時間を持つことが
心身の健康を保つ秘訣!

編集部:外出も多い仕事で体力もいると思いますが、普段から健康面で気を付けていることはありますか?
まずは食生活をしっかりしないといけないなと考えていますね。外回りをしていると外食が多いので、栄養バランスが偏っているなと感じる時は、飲むヨーグルトや野菜ジュースをプラスして調整するようにしています。
編集部:その他に、ストレス解消やプライベート充実のために取り組んでいることは?
中学3年生のころから始めたダイビングですね。学生時代はダイビングサークルに入っていたので、今でも時々は当時のサークル仲間と一緒にダイビングに行きます。今年のお盆は宮古島へ。海が本当にキレイで、たっぷり癒されてきました。
編集部:では、最後にちょっと難しい質問を。今、仕事は楽しいですか?
うーん、どうだろう(笑)。私、仕事って楽しい、楽しくないじゃなく、「楽しむもの」だと思っているんです。
編集部:“楽しむもの”ですか?
どんなことも捉え方次第でどうにでも変わると思うんです。これは、スタッフさんからよく相談を受けることの一つなんですけど、例えばよく叱る怖い上司がいたとします。でも、それは自分自身の成長を考えてくれているからこそ。そんなふうに捉えれば、受け止め方も全然変わってきますよね。仕事では泣いたり笑ったりいろんなことがあるけれど、それをどうやって人生の糧にするかは自分次第。だから私は、仕事は楽しんだ者勝ちだって思っているんです。
岡田さんの等身大の言葉は、聞く者の背筋をシャンと伸ばす力がある。仕事で悩むたくさんの人の背中を押しながら、「楽しむ」マインドを武器に一歩ずつ前に進んでいく岡田さん。今後の活躍から目が離せない。

細かい部分のおしゃれは、女性同士のコミュニケーションツールとしても役立つそう。「スタッフさんともよくどのブランドがいいか話をします。そんな雑談も人間関係を築く上で大切なんです」(岡田さん)

学生時代から愛用しているiPodには、お気に入りの洋楽が3000曲以上入っている。「通勤中によく音楽を聴きますが、歌詞よりリズムを重視したいタイプなので洋楽の方が好きです」(岡田さん)

ダイビングのために訪れたパラオで、マンタに遭遇。あまりの感動に思わずキーホルダーを購入したのだとか。「ダイビングを始めたきっかけは家族旅行。また家族全員でもぐりに行きたい!」(岡田さん)
取材・文/横川良明 撮影/赤松洋太
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