「長く働く」を実現するには? 女性が覚えておきたい会社選びの視点
これまでのカウンセリング件数は2万件以上! 女性に大人気のキャリアカウンセラー水野順子さんへの連載取材で、長く働き続けたい女性に役立つ転職・キャリアの情報を発信していきます。初めての転職活動に役立つノウハウも盛りだくさん! 長期的な視点で今後のシゴト人生を考える上でも参考にしてくださいね。
人生100年時代。「女性も長く働こう」と国や企業が言うけれど、一体どうすれば「長く働く」は実現できるのだろうか。ロールモデルが少ない中で、一人一人が長く働き続けるための方法を模索していかなければいけない。
キャリアカウンセラーの水野さんは、「長く働くということは、会社で働く、ということだけだと思い込まないことが大事」だと話す。これからの時代に、女性が長く働き続けるために必要な考え方とは?
実はたくさんある「長く働く」ための選択肢に目を向けて

「働く」=「企業勤めをすること」だと思い込んでしまう人は多いかもしれない。これまでの時代は、多くの人にとってそれが普通の選択肢だったからだ。
しかし、仕事をする人として、会社員という雇用形態にこだわらずに働くという選択肢もあることを覚えておきたい。
フリーランスになる、起業する、副業をするなど、今の時代の働き方は実に多種多様。選択肢は無数にある。
そういった数々の選択肢も頭に入れた上で、それでも「一つの会社で長く働く」ことを自身が望むのであれば、転職前には下記のような項目をよく確認してから入社を決めるべきだと水野さんは話す。
・社員の平均勤務年数が極端に短くないか(3年未満など)
・長期キャリアパスが描けるか
・社風は自分に合うか
逆に、転職を重ねるも良し、「会社員」という形態だけにこだわらず独立するも良し、「働くこと」それ自体を長く続けたいと思うのであれば、最も重視すべきは自分のビジネススキルをいかに鍛えられるかどうかだ。
・専門性が磨ける環境か
・スキルアップできる環境か
・世の中のビジネストレンドが分かる環境か
上記のような項目を重視して、転職先選びをしてみよう。
「大企業なら長く働ける」は大間違い

また、一社で長く働きたいと考える女性であれば、福利厚生が整った大手企業がいいのではないかと考える人も多いだろう。だが、「そうとは限らない」と水野さんは話す。
「大手銀行が大量リストラに踏み出すなど、企業の規模によらず、『一社で長く働く』ことは難しい時代です。これまでの常識は、まるで通用しないと考えた方がいいでしょう。それに、社内の評価制度も変わり、今後よりいっそう成果主義を重視する会社が増えていくことは間違いありません」
企業勤めを続けたくても、転職せざるを得ない状況になってしまうケースは誰しも念頭に入れておくべきだろう。
世の中のニーズをとらえて「転職できる力」を磨ける環境に身を置くこと。「自分がどんな仕事で一生食べていきたいか」、「自分がやりたいことは何か」、「向いていることは何か」をよく考えてみること。この二つを実践することが、「長く働く」を実現するための近道だ。

【お話を伺った方】
キャリアカウンセラー
水野順子さん
株式会社キャリアコレクション代表取締役、All About女性の転職ガイド。公務員・外資系大手人材サービス会社を経て独立。キャリアカウンセリングや研修・講演を通じ、メンタルケアや人間関係の築き方などを含めた女性のキャリア支援を行っている。過去に20,000人以上へのキャリアカウンセリングと、60,000人以上への講演・研修によるキャリア支援実績がある
■ホームページhttp://www.mizunojunko.com
取材・文/栗原千明(編集部)
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