SATCファン必見の新ドラマ『エミリー、パリへ行く』に学ぶ、“ストレスフルな毎日”を楽しんじゃうヒント
海外ドラマコラムニストの伊藤ハルカが、旬な海外ドラマ作品の中から、注目のパワーウーマンを紹介! 強くて、知的で、お茶目で、美しい……個性的なキャラクターが続々と登場する海外ドラマから、女性の“働き方&生き方”を学んじゃおう!
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今回ご紹介するのは、今『Netflix』で話題のガールズドラマ『エミリー、パリへ行く』。
ファッションの都パリを舞台に、ミレニアル世代の主人公エミリーが、仕事・恋・友情に悩みながらも奮闘する本作には、働く女性をワクワクさせてくれる要素が盛り沢山!
それもそのはず。この作品を手掛けるのは、90年代を代表する伝説のガールズドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(以下、SATC)のクリエーターなのです。
SATCファン必見のドラマの見どころと、新世代の“パワーウーマン”エミリーの魅力を解説していきます。
今月の作品:『エミリー、パリへ行く』
本作の主人公は、シカゴのマーケティング会社で働くミレニアル世代のエミリー。
地元にいる彼氏との恋愛も仕事も好調。刺激はあまりないけれど、そこそこ楽しい毎日を謳歌していました。
しかし、エミリーが働く会社がパリの企業を買収することに。妊娠が発覚した上司に代わり、エミリーのパリ赴任が決まります。
憧れのパリでの新生活が始まり、舞い上がるエミリー。
浮き足立つ気持ちを抑え切れぬままパリでの仕事をスタートさせるも、同僚からはよそ者扱いされたり、仕事で大失敗してしまったり、街を歩けば犬の糞を踏みつけてしまったり……踏んだり蹴ったりな日々。引っ越したばかりの新居でも、さまざまなトラブルが待ち構えていました。
慣れない海外生活の中で必死に自分の居場所を見つけようとするエミリーは、パリでのオシャレライフをインスタグラムにアップすることを思いつきます。すると、写真の投稿を続けていくうちにファンが増えていき、ファッション系インフルエンサーの一人に。それが評価され、職場での支持も獲得していきます。
うまくいかない毎日の中でも、大好きなオシャレを楽しむ気持ちは忘れず、愚直に仕事に向き合うエミリー。とってもキュートでポジティブな彼女の姿は、私たちを元気づけてくれます。
ミレニアル世代らしいミックススタイルに注目
本作の外せない見どころの一つは、何といってもファッション。スタイリングを手掛けているのは、あのSATCや映画『プラダを着た悪魔』でもスタイリストを担当したパトリシア・フィールドです。
エミリーが劇中で見せるのは、アメリカンガールのパリ風ファッション。ビビットなカラーのワンピースに、ニット帽やベレー帽、ハンチングなどの色とりどりのハットを組み合わせています。
エミリーが纏う衣装は、『CHANEL』や『Marc Jacobs』などのハイブランドから、『KANGOL』などのスポーツブランドまで、さまざま。ミレニアル世代らしいミックススタイルを楽しんでいます。
また、世界中で高評価を得ている本作ですが、一部では「現代のパリの現実と乖離している」という批評も。職場の描き方などで「リアリティーがない」という声も上がっているようです。
しかし、このドラマは「リアルさ」よりも「夢」を見せるドラマなのではないかと思います。2020年は新型コロナウイルス感染拡大で、多くの人が不安を抱えながら生きた年でした。事態はまだ収束していませんが、疲れた私たちの心を癒し、元気づけてくれるのは、『エミリー、パリへ行く』のような底抜けに明るいフィクションだと思うのです。
海外旅行に気軽に行けなくなった今、本作で映し出されるパリの風景はいつも以上に煌びやかに見えます。美味しいワインとフランス料理のマリアージュ、宝石のように輝くデニッシュ、夜のパリを煌々と照らすエッフェル塔……。エミリーの目線で描かれるパリが、心に栄養を注いでくれます。
今月のパワーウーマン:リリー・コリンズ
エミリーを演じるのは、イギリス出身のアメリカ人俳優リリー・コリンズ。有名ミュージシャンのフィル・コリンズを父に持ち、2歳の時にイギリスのテレビドラマで女優デビューしました。現在31歳ながら、芸歴29年のベテランです。
映画『白雪姫と鏡の女王』でジュリア・ロバーツと共演し、映画『あと1センチの恋』では主演に抜擢。話題作への出演が続き、キャリアはいたって順調です。
さらに、この1年でプライベートにも大きな変化が。2019年に映画監督のチャーリー・マクダウェルと出会い、2020年の夏に婚約! “完璧なプロポーズ”の様子が、彼女のインスタグラムで公開されています。
活躍の幅を広げるリリーは、ジャーナリズムにも関心を寄せる才女。アメリカの日刊誌『ロサンゼルス・タイムズ』にコラムを寄稿するなど、文化活動にも熱心に取り組んでいます。
SNSでは、女優としての自分だけでなく、自然体の自分の姿を投稿し続けているリリー。ありのままの魅力を発信しているところも、好感度が高い理由でしょうか。
裏表のない性格で、周囲の人から応援されるエミリーの姿に重なるものがあります。
コロナ禍、思い通りにならないことも多く、ちょっと気持ちが落ちてしまうこともあると思います。「自分を元気づけたい」「明るい気分を取り戻したい」そんな人にこそぜひ見てほしい一作です。
パリでの暮らしを妄想したり、いけ好かない上司に打ち勝つ自分を想像したり、きっと笑顔を取り戻すヒントがもらえるはず!
作品情報
『エミリー、パリへ行く』
Netflixオリジナルシリーズ。独占配信中。
『今月のパワーウーマン』の過去記事一覧はこちら
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