やりたいことはどうしたら見つかる? 働く女性100人に聞く「好きな仕事」に出会えた時期と理由【アンケート】

「今の仕事は好きですか?」
そんな問いに、自信を持って「はい」と答えられる人はどのくらいいるのでしょうか。
仕事は一生懸命頑張っているけれど、一生続けたい好きな仕事かと聞かれると、疑問を感じてしまう。
そんなとき、「この仕事でやっていくんだ」と前向きに働いている人を見ると、どこかうらやましい気持ちになったり、そうではない自分を否定的に捉えてしまったりすることもあるかもしれません。
では、「仕事が好き」だと胸を張って言える人たちは、いつどうやってその仕事と出会っているのでしょうか?
20~30代の働く女性たち100名にアンケート調査を実施しました。
「仕事が好き」な人は、いつから今の仕事をしている?
まず最初に、現在の仕事について好きかどうかを聞いたところ、「好き」と回答した人は25%という結果に。
「どちらかといえば好き」と回答した39%の人と合わせると、6割以上の人が今の仕事を好きでいることが分かりました。
Q1. 現在の仕事が好きですか?

続いて、いつからその仕事をしているのか聞いてみたところ、社会人1~3年目までが37%、社会人10年目以上が36%という結果に。
Q.2 (Q.1で「好き」「どちらかと言えば好き」と回答した人を対象に)いつから今の仕事をしていますか?

早々に「好き」と言える仕事に就くことができる人も多い一方で、そんな仕事と出会うまでに長い時間がかかった人も同じくらいの割合でいると分かりました。
「好きな仕事」に就いたきっかけは?
では、どんなきっかけで好きな仕事を始めたのでしょうか。
Q.1で現在の仕事が「好き」「どちらかというと好き」と回答した人を対象に、「その仕事を始めたきっかけ」を聞いたところ、最も多かったのは「転職」(44%)という結果に。

これまでのキャリアを棚卸ししたり、やりたいことや得意なことを自己分析したり、自分の未来の姿をイメージしたりと、転職は自分と向き合う機会でもあります。
そうやって考え、見えてきた道を能動的に選ぶからこそ、好きな仕事と出会うきっかけになっているのかもしれません。
実際に、そうやって「やってみたい」で選んだ仕事を「やっていくうちに好きになった」という声も多く寄せられました。
「転職前は接客業に苦手意識があったが、元々雑貨が好きだったので、勇気を出して衣料雑貨店の販売スタッフとして転職。
自分がレイアウトを考えた売り場を見たお客さまから『他店舗と比べて、このお店は見るだけでも楽しい』と言われて、この仕事が好きになった」(25歳/販売員)
「以前はサプリメント会社で働いていたが、病院で働く友人の話を聞いて『楽しそう、やってみたい』と管理栄養士にキャリアチェンジ。
患者さんから『おいしい食事をありがとう』と感謝されたり、栄養指導をして患者さんの症状が改善されていく様子を見たりする中で、人の役に立てるこの仕事が好きになった」(39歳/管理栄養士)

その一方、人から勧められたことをきっかけに始めた“想定外の仕事”でも、やってみた結果好きになった人も多くいることが見えてきました。
「人間関係が理由で前職を辞めた後、花の苗を生産する仕事を始めた。当時はまったく興味がなかったけれど、『人が少ないから2カ月だけ働いて』と友人に勧められるがままやってみたら、面白さに気付いた」(38歳/農家)
「前部署での成果を見て『細かい作業やテキパキ仕事をこなすのが得意そうだ』と人事部の部長から評価され、役員秘書をすることに。大変だけど、役員から日々『ありがとう』と感謝を伝えられるとやりがいを感じる」(38歳/役員秘書)
「人事業務を担当していた時、『経理やってみない?』と当時の上司に声を掛けてもらった。その後異動先の上司に『向いている』と評価してもらったことで、仕事が好きになった」(30歳/経理)
巡ってきたチャンスを目の前にして、「自分にはきっと向いていないから」「興味ない仕事だから」と最初から決めつけるのではなく、まずやってみる。
そんな心掛けを大切にすることで、結果的に好きな仕事が見つかるケースもあるようです。
さらに、キャリアチェンジ前の仕事を頑張ったことが、後々「好きな仕事」に出会うために役立ったという声も。
「接客業から事務職に転職した。事務職は社員同士でこまめに情報共有したり、根回しをしたりすることで仕事が円滑に進むことが多いが、採用面接の時に接客業で培ったコミュニケーションスキルが生かせるだろうと評価されたことで、内定をもらえた。
事務職はコツコツと作業するのが気楽で向いていると実感し、前の仕事よりも好きになった」(39歳/事務)

また、自覚していない自分の強みをほめられたことで、仕事が好きになったという人もいました。
「上司から『細かい間違いにもすぐに気付くし、正確に指摘してくれるからとても助かっている」と言われたことをきっかけに、『この仕事に向いているのかも』と自覚した」(28歳/事務)
「同僚や上司から笑顔をほめられたことで人と接することが好きになり、自信を持つことができた」(36歳/営業)
「上司に仕事ぶりを評価され、『経理に向いてる』とほめてもらったことで仕事自体が好きになった」(30歳/経理)
「好きな仕事と出会うには、得意なことややりたいことが明確でなければいけない」と思い込んでいる人も少なくありません。
しかし今回のアンケート調査を通して、必ずしも早い段階でそれらを明確に持っている必要はなく、キャリアを重ねることで明確になっていく人も多いことが分かりました。
そう考えれば、もしかしたらまだ気付いていないだけで、好きな仕事につながる種はすでに今の自分が持っているのかもしれません。
「好きな仕事に就くのに10年以上かかった」と回答した人が多かったことを踏まえれば、「この仕事でやっていくんだ」と胸を張れる仕事を見つけるチャンスは、これから先もまだまだ巡ってくるはず。
そして、その機会はひょっとしたら、日々の仕事の中に潜んでいるかもしれません。
せっかくのチャンスを取りこぼさないためにも、目の前の仕事に向き合って、頑張っていきましょう!
文/柴田捺美(編集部)
【調査概要】
●調査方法:20~39歳の女性へのWebアンケート(クラウドワークス)
●調査期間:2023年11月01日~2023年11月15日
●有効回答者数:100名