「好きなものだけを扱える幸せ」オーガニックコスメ愛が切り拓いた販売員のキャリア【メルヴィータ】
まだまだ働く女性のロールモデルが少ない現代社会。今、そしてこれから、自分がどのような仕事をしていきたいか悩んでいる女性は多いだろう。そこでこの連載では、さまざまな働く女性たちが「なぜ今の仕事を選んだのか」にフォーカス。自分と同世代の女性たちの仕事観をのぞき、自分の目指すキャリアを明確にするための材料にしてみよう!
無数に広がっているように見える、仕事の選択肢。一体何を軸に選んだらいいのか、迷った時ほど自分の中にある「好き」の気持ちに素直に従ってみるのが良いのかもしれない。
そう思わせてくれたのは、ロクシタングループが展開するオーガニックコスメブランド・メルヴィータでビューティーアドバイザーを務める金指ユリアさん。「好き」を軸にした転職活動の結果、金指さんはどんなやりがいを手にしたのだろうか?

メルヴィータジャポン
ビューティーアドバイザー
金指ユリアさん
新卒で入社した老舗和菓子店で、3年間接客の仕事を経験。その後美容商材メーカーに転職し、6年半店頭での接客業に従事した後、2022年1月メルヴィータに転職。ビューティーアドバイザーとして、オーガニックコスメの販売を行なっている
憧れの美容業界で、オーガニックコスメ「だけ」を扱いたかった
近年耳にする機会が増えたオーガニックコスメ。肌への負担や環境への影響を考えて、自然由来の商品を選択したいという人も多いだろう。世界有数のオーガニックコスメブランドであるメルヴィータで働く金指さんの仕事は、店舗に訪れる顧客に応対し、商品の良さを知ってもらった上で購入につなげることだ。
学生時代から美容に興味があったという金指さん。しかし、彼女のファーストキャリアは美容とは全く異なる業界だった。
「新卒で入社したのは老舗の和菓子屋で、接客の仕事をしていました。もともと美容業界に関心があったのですが、コスメの販売には豊富な専門知識が必要になると思い、新卒でチャレンジする勇気が持てなくて。そこで、まずは別の業界で接客スキルを身に付けようと考えたんです。
転職を考えたのは、接客の仕事に自信が持てるようになってきた入社3年目のタイミング。やっぱり美容業界で働きたいと思い、挑戦してみようと決めました」
転職先は、幅広い商品を扱っている美容商材メーカー。そこでは、スキンケア商品からメイク商品までさまざまな商品を販売してきた。
しかし経験を重ねる中で、金指さんは自分が一番「やりたいこと」に気が付いたという。

「オーガニックコスメの知識をもっと身に付けて、お客さまにとって本当に良いものを提案できるようになりたいと思いました。
というのも、私は肌があまり強くなかったこともあり、もともとオーガニックコスメを愛用していて効果を実感していたんです。ですが、日本ではまだ『何となく肌に良さそう』という印象にとどまっている気がして。
思えば、この業界に憧れた理由の一つは、自分と同じように肌の悩みを持つ方に寄り添えるんじゃないかと考えたからでした。美容業界で働くという憧れをかなえたからこそ、今度は自分が好きなオーガニックコスメの良さを、もっと多くの人に知ってもらいたいと思ったんです」
前職でもオーガニックコスメの取り扱いはあったものの、全体のラインナップの中の一部に過ぎなかった。もしオーガニックコスメだけを販売できたら、どんなに楽しいだろう。
その思いを現実のものとするために、金指さんは2度目の転職活動を始めた。
認証取得の“本物の”オーガニックコスメブランドとの出会い
あまたあるオーガニックコスメを扱うブランドの中で、メルヴィータを選んだのはなぜか? そこには明確な理由がある。環境や社会に配慮した公益性の高い企業に与えられる国際認証制度『B Corp』に加え、国際有機認定機関によるオーガニック認証『エコサート』を取得していることだ。
「メルヴィータは世界の化粧品ブランドの中で初めてエコサートを取得した実績を持ちます。これらの認証を取るためには、さまざまな規定をクリアしなければなりません。それができたのは、オーガニックに長年取り組んできた企業の歴史や思いがあるからに違いないと思ったんです。
『オーガニック』を謳う製品は多いですが、背景が伴っているブランドは意外なほどに少ない。オーガニックコスメを扱うなら、ぜひこの会社で働きたいと思いました」
厳しい基準を全て乗り越えた企業の生み出す商品ならば、自信を持ってお客さまにおすすめできる。金指さんはそう考えた。
また金指さん自身も、メルヴィータとの運命的な出会いを経験していたと明かす。

「乾燥肌で悩んでいた時に、オイル美容を試してみようと思って初めて使ったのがメルヴィータでした。オイル美容はベタつくイメージがあって敬遠していたのですが、いざ使い始めると肌が柔らかくなり、前よりもカサつきを感じなくなったんです」
自分の肌が変わる喜びを、もっと多くの人に知ってもらいたい。そんな思いを持つ金指さんにとって、美容品ブランドの中でもスキンケアに強みを持つメルヴィータを選んだのは自然なことだった。
加えて、オーガニックの知識を学べる環境が整っていることも入社の決め手となった要素の一つだ。
「メルヴィータでは研修が定期的に行われていて、商品の知識や付け方だけでなく植物の知識、お客さまへのご案内の仕方などが勉強できるんです。他の店舗の方と一緒にロールプレイをすることもあります。ただ知識を学ぶだけでなく、実際に使えるところまで学ばせてもらえるのがいいなと思いました」
紛うことなき「オーガニックコスメ」のブランドで、肌に影響を与えやすいスキンケア製品が豊富。そして、知識をつけられる環境がある。金指さんが転職の意思を固めるには十分だった。
心から「使ってほしい」という気持ちが接客に出るから成果につながる
幅広い製品を販売していた前職から、オーガニックのスキンケア商品のみを扱うメルヴィータへ。一番変わったことは何だろうか?
「仕事に対する自分自身の『気持ち』が全然違いますね。自分の好きなものをおすすめしているからこそ、『本当に使ってみてほしい!』という気持ちが接客に出るんです。そういう気持ちで販売した方が、結果として成果にもつながりやすいと感じています」

メルヴィータに転職してから、商品の原料である植物の知識も身に付いた。転職する前は「この悩みにはこの商品」と、まるでフローチャートを辿るかのようにおすすめ商品を選んできたが、今ではさまざまな方向からアプローチを考えられるようになったという。
「例えば、乾燥肌で悩んでいるお客さまのご相談には、まずは乾燥に良い植物をいくつかピックアップするんです。それから、その植物が入っている商品を組み合わせて提案します。
『この間あなたがお勧めしてくれた商品を使ったら、一週間で肌が変わったの』と言われた時は、この仕事をしてきて本当に良かったなと感じました」
自分が大好きなオーガニック商品の知識をもっと身に付けて、お客さまにとって一番良いものを提案できるようになりたい。転職時に描いた夢を、金指さんは今着実に実現している。
最後に、今後挑戦したいことについて聞いた。
「今後は、店舗をまとめるリーダーのポジションを目指したいですね。前職でも経験したことがあるのですが、経験の浅いスタッフに教えたり、一緒に成長を実感したりするのがとても好きなんで。メルヴィータでもそうした役割で活躍できるようになりたいですね」
そう語る金指さんの表情は、働く喜びで満たされていた。
好きなことを仕事にしたい。そのシンプルな想いから切り拓かれる道の先には、想像を超えるやりがいに満ちた日々が待っているはずだ。
取材・文/一本麻衣 撮影/小黒冴夏
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